生理痛・生理不順は、女性のみが抱える体の 大きな悩みのひとつ。
生理痛といってもその症状は人によってさまざま。
毎月のことだからこそ、なんとかしたい。
体にやさしく生理痛、生理不順を改善する方法を、
中医学のスペシャリスト、土屋薬局(東根市神町)の
土屋幸太郎先生にお話を伺いました。
◎生理痛がひどい。毎月憂鬱です。(22才・OL)
大半の女性が抱える悩み 「生理痛・生理不順」。
痛いのは しょうがないと、我慢される人も多いと思います。
女性は 毎月の生理で一定の血液を消耗し、妊娠、出産、授乳のときにも
大量に血液を消耗します。
血液が不足すると、生理不順、不妊症、冷え性のほか、
肌荒れや抜け毛などの原因にも なります。
中国漢方では、女性の健康は 血(けつ・血液)にあるとします。
これは女性特有の生理的な活動は、血で支えられているということで、
普段から 健康な血液を養うことが 健康の基本であるとし、
「婦人は血(けつ)をもって本となす」と言います。
日本でも 古くから婦人病は 「血の道の病」といわれ、
血液から 女性の体調不良を治すことに 重点をおいています。
血液が体調を左右するといっても 過言ではないでしょう。
血のタイプ別症状
◎ お血タイプ
血液がドロドロの血行不良です。
生理痛が初日、2日目にひどくて鎮痛剤を服用する。
レバー状のかたまり、黒っぽい血液が出る。
肩こり、頭痛が絶えない。
シミ、ソバカスが気になるなど。
子宮筋腫や子宮内膜症になりやすいタイプです。
◎ 気滞タイプ
体のエネルギー(気)が 滞っています。
生理前に胸が張る、イライラや鬱(うつ)になるなどの
月経前緊張症(PMS)が起こる。
このタイプの人は、ストレスに弱く、生理の周期も乱れやすいですね。
漢方では気の乱れですが、西洋医学的に言うと、
視床下部や卵巣のホルモンバランスの乱れから生じます。
自律神経とホルモン系に 変調を来たしているのです。
◎ 血虚タイプ
血が足りない、薄いという 血液不足です。
以前より 月経量が減っていて、周期も遅れがちになる。
立ちくらみ、不眠、不安感がある、また髪がパサつく、抜け毛、白髪が増える、肌荒れしやすい、
化粧のノリが悪い、さらにドライアイや眼精疲労などの目のトラブルも。
寒がりや冷え性も このタイプに多いです。
血の健康対策は?
◎ お血タイプ
血液をサラサラにし、溜まったものを流すために、
ウオーキングなどの適正な運動をすること、血液がサラサラになるための
食事を心掛けましょう。
イワシ、サンマなどの青魚やタマネギなどが お勧めです。
漢方薬では、血液をサラサラにしてくれる 「丹参製剤」がいいですね。
◎ 気滞タイプ
ストレスを溜めないように、深呼吸でリラックス状態を作りましょう。
不規則な生活習慣も禁物。
香りを使ってのリラックスも効果的。
菊、ジャスミンやハーブでのアロマテラピーや、シソ、ミント、バラのお茶を飲むなどは
体に いい気を巡らせます。
漢方薬は 自律神経やホルモンバランスを整え、
イライラを鎮めてくれる 「ストレスを緩和する漢方薬」が効果的です。
◎ 血虚タイプ
毎日の食事から 血液を補って、鉄分の多い食材を 意識して取りましょう。
レバー、ほうれん草、にんじん、かぼちゃ、アサリ、ブドウ、黒ゴマなど。
半身浴で ゆっくり体を温める、夜更かしをしないことも重要。
漢方薬では 血を補い、体を温め、肌に潤いを与える 「当帰を主成分にした漢方薬」をお勧めします。
甘く飲みやすいので、ファーストチョイスにぴったりです。
中国漢方では、普段の食事や 日常生活を見直すことで
体質改善を図ります。
天然の生薬からなる漢方薬は、体に無理なくやさしいものですが、
必ず専門家に相談してから 服用することをお勧めします。
土屋薬局は、若い女性の健康を一緒に考えていきます!
漢方では一人一人の体質に合わせて相談していきますので、詳しくはご相談してください。
漢方相談は、
漢方相談室のフォーム、ファックス(0237−48−1477)、
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