肝(かん)と腎(じん)を養って、目の疲れや老化を防止




目の漢方を中国漢方で専門的に勉強している薬剤師の土屋幸太郎です。

土屋薬局での眼精疾患への漢方相談の取り組みをご紹介します。

ご家族の方など目の虎る分で痛みでお悩みの場合には、土屋薬局へどうぞご紹介してください。

お役立ちになりたいです。


体の中から目をスッキリ!

東洋医学で目の症状を改善したいというニーズは
多いものです。

漢方では一人一人の体質に合わせて相談していきますので、詳しくはご相談してください。



山形県東根市神町中央通り 土屋薬局 薬剤師、国際中医専門員A級 土屋幸太郎




「肝(かん)と腎(じん)を養って、目の疲れや老化を防止」




「目は心の窓」


「目は口ほどに物をいう」「目は心の鏡」と言われています、

目はその人を正直に表し、また生きていく上で目で物を「見る」というのは大事なことです。

最近話題となっている映画「レイ」で主役を演じた
新進気鋭のコメディー俳優のジェイミー・フォックスさんは、
「映画を作っていくうえで一番とつらかったのは、ずっと盲目でいることだった。
だけど、私にはいい経験となったんだ」というコメントも残しています。

物が見えるということは、それほどまでにも私たちの生活に影響を及ぼしています。

どころがパソコンや携帯電話など、何かと目を酷使する環境にある現在、
目の疲れを訴える人が増えています。

眼精疲労から頭痛や肩こり、イライラなどの症状が現れることも。

症状が重くならないうちに、目をリラックスさせる習慣を身につけましょう。

今回は中国漢方における「目の健康法」を紹介していきたいと思います。


目の元気度チェック!!

以下の設問に答え、あてはまる項目に○をつけて下さい。


「目の元気度チェック」
あなたの目は健康ですか?
部屋がカラフルである
電気を消してテレビを見る
デスクワークが多い
パソコンやテレビの画面を長時間見る
車を運転しながら地図を見ることがよくある
電車の中で本を読む
時々無性にイライラする
メールにハマっている
近頃寝不足気味である


チェックの判定
○の数が2個以下 青信号
○の数が3〜5個 黄信号
○の数が6個以上 赤信号


「目の元気度チェック」は如何でしたでしょうか?

さあ、目は「健康」にも、「ビューティー」にも大切です。

漢方コラム行ってみましょう!





「目の疲れは、病気のシグナル」



眼精疲労の症状は、目がかすんだり、明るい所に出ると
まぶしい、目の奥が痛む、充血など、人によって様々ですが、
肩や首筋のこり、頭痛、吐き気、イライラやうつ状態など、
全身の症状が現れることもあります。

また、眼精疲労は、肝臓や胃腸などの内臓疾患が原因になっている場合もあり、
特に糖尿病や脳腫瘍の初期症状として現れることもあるので、
単なる目の疲れと放置しておくのは禁物です。

中医学では、目の疲労は血液の貯蔵庫である
「肝(かん)」の失調にあると考えられています。

目を使うと、目の栄養源である血液が消耗されますが、
長時間パソコン等で目を酷使すると、
さらに血液が消耗されて目に栄養が行きわたらなくなります。

こうした状態が慢性的に続くと、目の症状だけでなく、
血行障害による頭痛や肩こりが生じます。

また、集中力の低下やイライラするなど、
精神的にも大きな影響を与えることになるのです





「体内から肝(かん)と腎(じん)とに働きかけて疲れ目やかすみ目に効く」

飲む目薬「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」


中国漢方では、とても有名な杞菊地黄丸を紹介致しましょう!



○六味丸主体の飲む目薬


「杞菊地黄丸」は、疲れ目、かすみ目、涙目、乾き目、視力低下など
目の諸症状に効き目がある処方で、
白内障、緑内障、視神経炎、脈経絡炎などの眼病にも応用されます。

ひと言でいえば、飲む目薬というわけです。


「杞菊地黄丸」は、六味地黄丸が基本となっており、
これに枸杞子(くこし)(クコの実)と菊花(きくか)(菊の花)を加えたものです。


枸杞子と菊花には、肝の働きを助ける作用があります。

中医学では、「肝は目に開窮(かいきゅう)する」といわれ、
肝の働きが低下すると、目にその症状があらわれると考えられています。

したがって、目の健康状態を改善するには、肝の働きを強化するとよいのです。


菊花には、「清肝明目(せいかんめいもく)」といって、
肝の働きをよくして、目の充血や疲れをとる薬効があることが
古くから知られています。

また、枸杞子にも、肝の血流を増し、目に養分を補うという働きがあります。

枸杞子、菊花いずれも肝の機能を高める優れた効果を持っています。


肝は、血液の貯蔵庫であり、全身の新陳代謝をつかさどる、
大切な役目をしているところですが、
ほかの臓器の中でもひときわ腎と密接な関係があります。

日本語でも「肝腎かなめ」とよくいわれるように、
これらの二つの臓器の働きが、人間の生命活動のかなめをなしているのです。


その関係はまた、「腎肝同源(じんかんどうげん)」といわれ、
腎が十分に機能していれば肝血(かんけつ)も盛んで、
肝血が盛んなら腎もまた十分に機能しているというように、
ともに生かし合う相生関係にあるとされています。

したがって、腎を改善することは、
すなわち肝の機能を高めることになります。


「杞菊地黄丸」の処方のベースになっているは、六味地黄丸ですが、
これは優れた補腎薬で、体力低下や疲労感、足腰の弱りなど
腎の機能低下に伴う諸症状を改善してくれます。

そして、同時に、衰えている肝の機能も高め、
目の健康改善にも貢献してくれるのです。



○肝の病気にも有効


このように「杞菊地黄丸」は、直接肝に働く枸杞子と菊花、
腎を補うことで、間接的に肝を養う六味地黄丸という二重構造になって
肝に働きます。

ですから「杞菊地黄丸」は、目によいだけでなく、五臓の肝の病にも効果があると言えます。


また、肝は怒りの感情をつかさどるところといわれます。

気分がイライラして怒りっぽくなるのは、
肝の働きに何か異常が起きている証拠です。


現代生活は、ストレスもたまりやすく、なにかとイライラして過ごしがちですが、
こうしたときにも、「杞菊地黄丸」は、効き目があるとされています。


杞菊地黄丸


◇効能・効果

疲れやすくて、顔・手足がほてり、尿量減少し、
または、多尿で、ときに口渇があるものの
次の諸症:かすみ目、疲れ目、のぼせ、頭重、めまい、排尿困難、頻尿、むくみ

※ワンポイント※体力の低下しているものの目のかすみ、眼精疲労に!!


◇用法・用量

大人1日3回、1回8丸を温湯で服用する









○オススメハーブティー…香菊花


「香菊花は・・・」


上質の抗州産白菊「抗白菊」を原料にしたリラクゼーション・ハーブティーです。

菊花には、その産地によりたくさんの種類がありますが、
お茶の菊としては、「抗白菊」が有名です。

清々した香りと、ほのかな甘みが特徴で、老若男女に人気があります。

「香菊花(シャンキクカ)」は、摘みたての白菊を乾燥させ、
微粉末と抽出エキスを混合したもので、
香りと有効成分をそのまま残しました。


「不老長寿の薬草として、古くから親しまれてきた菊花」


秋を彩る花としておなじみの菊は、中国では鑑賞用よりも先に、
薬用として栽培されていたようです。

2千年前に医学書「神農本草経」には、菊花が上品として収載されています。


中国では、9月9日の「重陽の節句」を別名、「菊の節句」といい、
この日には、菊の香りを移した菊花酒を飲み、
邪気を払い長寿を願うという風習がありました。


中国で発展した菊の文化は、日本にももたらされ、
平安時代になると宮中でも重陽の節句が行われました。

菊の花を愛でて、漢詩や和歌を詠み、菊の酒を飲みました。

また、菊綿といって菊の花の上に綿を広げてかけ、
翌朝溜まった菊の露とともに
顔を拭うことが行われました。


「菊の花が咲き乱れる川の下流には、目のパッチリした美人が多い」


中国には昔から、そんな言い伝えがあります。

清代の西太后も、新鮮な菊花の花びらを煮詰め、
ハチミツを混ぜた「菊花延齢膏」を愛用し、
自分の若さと美貌を保っていたなどの記述があります。

「延齢」の名のとおり、不老長寿の妙薬とも考えられていました。

暑い夏場に、上海のレストランなどでは、
乾燥した菊の花びらを浮かべた「菊花茶」が出され、
夏の風物詩となっています。

「香菊花(しゅんきくか)」 30包 





オススメサプリメント・・・紅沙棘(ホンサージ)


沙棘油には大量のビタミン、特に多量のβカロチンが含有され、抗活性酸素があり、
中国では視力の向上や、老年性白内障に応用しています。
 

杞菊地黄丸と併用はおすすめ。

特に長期パソコン使用による眼精疲労・目の渇き・視力低下に




紅沙棘120粒 です。


美肌効果の高いビタミンE、β-カロチン、パルミトオレイン酸が豊富に含まれています。 

これらビタミン類には、強い抗酸化作用があり、肌の老化の原因となる 体内のサビつきを防ぎます。 


体の中から、美肌づくりを助けてくれるのですね。

沙棘(サージ)の赤や黄色の果実は 「生命の実」 「砂漠の人参」とも呼ばれ、古くから 民間薬として珍重されてきました。 

沙棘の果実から取れる油には、
肌を 生まれ変わらせる効果もあります。

美を秘めて中国から 紅沙棘」も参考にしてください。


目の栄養源「肝腎」を養いリラックスさせる生活の知恵


目の疲れは心身が疲れていることの危険信号です。

放置せずに、重い症状になる前に、目の疲れを癒す習慣を身につけるようにしたいものですね。


目の調子が悪いと思ったら、目の栄養源である肝と腎の働きを補う食事を。

肝を養い視力を高めるプルーンやナツメ、カロチンが豊富なニンジンやほうれん草、
クコの実、肝と腎を補う豚肉などが最適です。

レバーやしじみ、カキなども肝と腎を補います。


またイライラや怒りっぽい、目の充血などの症状がある人は、
肝が高ぶってオーバーヒートしている証拠ですから、
肝熱を鎮める効果のある菊の花やセロリ、トマト、黒キクラゲなどを
食べるように工夫しましょう。

老化に伴う目の疲れやかすみ目には、
山芋やゴマ、松の実などを加えます。

目が疲れているときには、香辛料や刺激物は控えめにし、
緑黄色野菜をたっぷりとる食生活がポイントです。


過剰なストレスは眼精疲労だけでなく、健康の敵。

どんなに忙しくても心身をリラックスさせる時間をとることが予防につながります。

仕事で目が疲れたなと思ったら、窓の外で遠くを見て目の緊張を和らげたり、
血行を良くする目のツボやストレッチをしてみましょう。


ランチやティータイムなどには、
コーヒーや紅茶の代わりに、
目の機能を高めるお茶やデザートがお勧め。

視力を回復させる効果があるブルーベリーヨーグルトやジュースなどを
デザートに取り入れてみては。


また、肝の熱を取り除いて血液を増やし、
目を明るくスッキリさせる菊花茶もお勧めです。

お湯を注ぐだけで手軽に飲めるスティックタイプの「香菊花」が便利です。


日頃から肝と腎を養う生活を心かげることは、
加齢による老眼や白内障の予防にもつながります。






目の痒みの漢方、新しい重鎮安神薬について

こんにちは。

薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。


今日は、目の痒みと新しい重鎮安神の漢方について、張先生に教えて頂きましたので忘れぬうちにログしていきたいです。


1)目の痒み

「1年前から花粉症のように目が痒いです」


目の痒みには、「5つの花の漢方」が効果的です。

1日3回服用で。

痒みがひどいときには、コットン、ティッシュに液体を溶かして目の周りにつける。10〜15分程度。

目のパックになる。


菊花茶も良い。


杞菊地黄丸は目の乾燥に。補陰が役立つ。

冬場の乾燥など季節的な要因に。


痒みが強いときには、消風散。

目の痒み、顔の痒みに。


☆目にはストレス、緊張、寝不足などが関係しやすい。


2) 土屋 「新しい重鎮安神薬について教えてください」


「肝火上炎、心火上炎、肝陽上亢などに。

必ずしもそれらの証が厳密にとられなくても、興奮気味の人には使ってよい。

めまいや耳鳴りなどにも。


火が浮いている。

ベースが不足している。

下降させる。


補うものは時間がかかるので、その間に最初、重鎮安神薬を使って効き目を早めにする。」


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<2012年2月11日 江の島から眺めた海>

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<江の島植物園のチューリップ>


今から20年以上も前の星薬時代の私は茅ヶ崎市本村に家のある友人の家に泊まりに行きました。

二人で自転車を漕いで、近所の美味しい中華料理屋で盛り上がったり、そしてチャリンコで江の島まで行ったことがいまだに懐かしい思い出です。

当時の江の島は、射的やスマートボールなどのお店が境内までの坂道にずっと並んでいて、友達K君と一緒に「うわ、江の島、超マニアック!」と喜んだものでした。

もちろん植物園は、鄙びた感じで「塔」などもありませんでした。

昔の鄙びた江の島に行けたことは、ほんとに良き懐かしい思い出です。


目のゴロゴロ感がひどい、涙目の漢方相談

神町中学校の学校保健委員会に学校薬剤師として出席してきました。

給食を食べて三班に別れて、意見もしてきました。

「性教育」などの話題で少々照れくさかったです。


さて、お客様から「目のゴロゴロ感がひどい、涙目」という漢方相談を受けました。

最近、連日よう先生にお聞きしていたのですが、ログしていきたいです。


「お客様が目のゴロゴロ感がひどくて、朝から寝るまで大変です。

涙目もあって辛そうです。

眼圧検査や涙腺検査では異常は認められません。

足腰や膝の痛みもあります」


よう先生のアドバイス


「目のごろごろ感の症状改善には、杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)がよろしいでしょう。

それに少量の丹参製剤をたとえば、半包×2回で追加します。

涙目は、もし風邪をひきやすい、疲れやすいなどがあれば黄耆が配合されている玉屏風散製剤を併用するとより効果的です。

ゴロゴロ感には、淤血(おけつ)という血行不良と痰湿(たんしつ)の2つが絡んでいることが多いです。

固摂作用といって、体液などが漏れることを防ぐ力が弱いことも原因の一つになります。


とのことで大変に勉強になりました。


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<2012年2月24日 赤い屋根のある風景>






緑内障、眼圧の漢方につきまして

こんにちは。

薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。

クリスマス寒波で寒さの強い山形です。

今朝は道路もツルツルでまるでスケートリンクのようでした。

冬を楽しみながら過ごしていきたいです。


先日、久しぶりに、ようびん先生に目の漢方相談についてお聞きしておきましたのでログしていきたいです。

なにか目の漢方相談のときには、いつも教えてもらっている先生です。



土屋 「女性のお客様で血圧や眼圧が上がってきたお客様がいらっしゃいます。一般的には、眼圧が高いときの中医学の対策はどのように考えていらっしゃいますか?緑内障が気になっているそうです。」


ようびん先生の回答→


眼圧が高いときには、五臓では肝腎(かんじん)を考え、肝腎不足や肝陽上亢など念頭において漢方相談していきます。

○もしイライラ、気分が悪くなるとき、怒りっぽいときに眼圧が上がるとすれば

加味逍遥散+杞菊地黄丸


○お酒を飲むと眼圧が上がる、むくみがあるかどうか?

→火をとってサッパリさせる漢方薬


○むくみがあって、お小水のでもちょっと悪い

→火をとってサッパリさせる漢方薬+冠元顆粒


○のぼせやほてりがあれば

→知柏壮健丸


○苔がべたべたで黄色い

→火をとってサッパリさせる漢方薬


○苔がない、舌が真っ赤

→杞菊地黄丸や二至丹がいい


○睡眠が良くなかったら

→杞菊地黄丸や二至丹にミンハオがいい


以上、今後とも目の漢方相談に力を入れていきたいと思いました。

円錐角膜のかたは経過が良いようで嬉しく思っている次第です。


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<2012年12月23日 蔵王温泉スキー場に行ってきました。快晴で気持ちが良かったです。>


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ああ、山が呼んでいるような気がします。

またスキーに行きたいです。


漢方では一人一人の体質に合わせて相談していきますので、
詳しくはご相談してください。

漢方相談は、
漢方相談室のフォームファックス(0237−48−1477)
お電話(0237−47−0033、0237−48−2550)
で。

体の中から目をスッキリ!

東洋医学で目の症状を改善したいというニーズは
多いものです。

漢方では一人一人の体質に合わせて相談していきますので、詳しくはご相談してください。