こんにちは、土屋です。
本日2回目の更新です。
山形はずっと雨が降っております。
先々週に耳鼻科に強い中医師の先生にお聞きしたことをまとめます。ブログです。
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<味覚障害の漢方相談><嗅覚障害の漢方相談>
<味覚障害の漢方相談><嗅覚障害の漢方相談>
嗅覚と味覚の2つが悪くなったかた、嗅覚は4~5年前に悪くなり、味覚は1年前からにぶくなっている。
42歳の女性のかたの漢方相談。
とくに理由はわからない。
繊細な味が感じられずに、想像で補っている。
トン先生の回答
味覚は心(しん)と脾(ひ)の関係です。
心脾顆粒や加味逍遥散、シベリア人参などお勧めです。
十二指腸潰瘍やストレス、自律神経なども関連します。
もし嗅覚障害と味覚障害の2つがある場合には、嗅覚障害から治していきます。
あせらずにゆっくりと漢方を服用していきます。
味覚→腸の弱さ→加味逍遥散+心脾顆粒(加味帰脾湯も使えることがある)
食生活、タバコ、お酒、コーヒーも良くない。
カフェインは女性に合わない。
もしコーヒー、チョコレート、ココアなど。また辛い物、熱いものなどの取り過ぎ→胃腸に熱がこもる→黄連解毒湯
亜鉛を取りながら熱をとる、イーパオも良い。
<2011年6月15日 なでしこと蝶 我が家の庭>
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2012年2月24日追記です。
「味覚障害の漢方相談(2)」もアップしました。
2)味覚障害の漢方相談(2)と天王補心丹の話
おはようございます。
薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。
山形も春らしくなって、一時の豪雪から抜け出しました。
陽射しも柔らかく、だいぶ日も長くなってきました。
今朝のラジオでは栃木県では福寿草が咲きました!などと放送されていましたので、早春なんだなあと実感しました。
さて、昨日の2月23日に東京から中医師の何先生に訪店して頂き、途中から妻も合流して一緒に中医学を教えてもらっていました。
昨年の12月にも教わっていて、まだ全然まとめが追い付いていないのですが、今日は最近、当店でも漢方相談を手掛ける「味覚障害の漢方相談その2」をログしていきたいです。
前回の話は「味覚障害の漢方相談」です。
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土屋 「最近、年配のかたの味覚障害の漢方相談が増えてきました。健脾以外の方法でなにか効き目のある漢方はございますか?」
「年配のかた、高齢のかたの味覚障害は補腎陽(ほじんよう)で陽気を補っていきます。
胃腸と補腎作用のある漢方を満量で服用。
それにプラスして安神薬の天王補心丹を併用します。
6、6丸くらいでいいです。
杞菊地黄丸や八仙丸なども良いです。
それに冠元顆粒半包×2回
腎陽が足りなくなっているので、味覚障害が起こってきます。
補腎陰と補腎陽を同時に使うことが効果的です。
脾腎両虚は、補脾と補腎が大切。
水→相生→木→相克→土 の理論です。
若い人の場合、30~40代の味覚障害は、たとえばレストランのコックさんが仕事のしすぎでストレスがある場合があります。
この場合には、安神薬で胃腸に帰るようなものを使っていきます。
年寄りの人は腎。
腎の問題があるかどうか、補腎が必要。
たとえば、以前に何先生が訪店していたお店のお客様、胃腸の漢方薬をありとあらゆるものを使ったが効き目がなかった。
最終的に、胃腸と補腎作用のある漢方をお勧めしたらだいぶ良くなった。
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CF
天王補心丹について
君主之官
心という文字だけ、唯一五臓六腑のなかで「月(にくへん)」がついていない。
君が乱れると、すべての五臓が乱れてしまう。
心の陰には、麦門冬、天門冬、地黄、玄参。
心の気には、人参
心の血には、当帰
そして五味子。
心を総合的に補う漢方薬である。
心の陰気血を補う。
ホルモンの受容体は体の400場所で働く。
だから意識の問題は大切。
自律神経が働きすぎる。→心と腎の陰を消耗する→悪循環で火が燃える→さらに消耗する。
日本人は職場で頑張る→心が揺れる→五臓みんなが揺れる→勉強する人、更年期の人にも良い。
<2012年2月11日 江の島 実に20年ぶりの再訪となりました。当時の記憶はスマートボールと射的場と鄙びた江の島植物園だったのですが、すっかりあか抜けていてビックリしたことと、片瀬江ノ島駅からずいぶん長く歩くんだなあと思いました。茅ヶ崎からチャリンコで行ったときのほうが、なんか充実感がありました。20代男子の男の子の青春といった感じでしょうか?>
3)頭頸部がんの術後の漢方相談、ホルモンの異常と不妊
おはようございます。
薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。
今朝の朝一番の漢方相談のお客様、頭頸部ガンの術後に声がしわがれ声。
頭頸部ガンは切除して、30数回の放射線療法をして無事に退院されたのですが、放射線と化学療法の影響で味覚がなくなって口が渇くということで今朝の山形新聞の朝刊の記事の漢方欄を見てご来店になったそうです。
70代男性の方ですので、夜もお小水が1時間おきに近いとのことで、補腎陰、益気養陰になるような体の潤いを増しながら、味覚障害も改善できるような漢方をお勧めさせて頂きました。
味覚障害、ドライマウスとも体の中の津液もまして軽減していって頂きたいです。
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さて昨日の日曜日には、仙台で南東北中医薬研究会の定例会 「婦人科シリーズ第四回 ホルモンの異常と不妊」 周軍先生 に薬剤師の妻と一緒に受講してきました。
私が今まで教わった先生方とはまた違う「北京の中医学」とでも呼ぶべきでしょうか、とても風格のある中医理論の教えで先月も感銘を受けたのですが、昨日も目からウロコでした。
○心と腎のバランスが大事
○肝も流れを良くしている
そして、
1:高プロラクチン血症
2:黄体機能不全
西洋医学の考え方とBBT、中医学の考え方と対応法
とのことで、以下省略しますが、私も「梁が高いしっかりした漢方」をしていきたいものだと思いました。
北京の香りがするような中医処方で素晴らしかったです。
<2012年7月18日 紅い百合>
4)嗅覚障害の漢方相談
嗅覚障害の漢方相談をお受けしました。
中医師の先生で耳鼻科分野に強いトン先生からレッスンを受けました。
以下、メモをまとめます。
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○5年前から嗅覚が減少した
時間が少しかかります。
処方としては、鼻炎膏+頂調顆粒+水蛭製剤がよい。
急性期のときに鼻炎膏、慢性的には鼻淵丸。
嗅覚の減少の前に、慢性副鼻腔炎やハナタケ、アレルギー性鼻炎、花粉症などがあったかどうかを尋ねてみる。
もし慢性副鼻腔炎があるのなら、荊芥連翹湯と頂調顆粒、水蛭製剤。
活血は使ったほうが良い。
水蛭製剤を使う理由 1)5年という長期なので淤血体質の存在を疑うこと 2)鼻の粘膜の腫れに血流を良くすることが狙い
鼻のポリープに、頂調顆粒+鼻炎膏+水蛭製剤または血府逐淤丸
淤血の解消を狙う
水蛭製剤を使うときには、6~8粒×2回
8粒×2回のほうが効き目がよい。
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鼻炎の相談で頂調顆粒が頻繁処方の理由
配合されている「白し(びゃくし)」が鼻炎によい
羌活と川弓も鼻炎膏の蒼耳子(そうじし)と相性が良い。
慢性副鼻腔炎には、薄荷と荊芥が乾かす作用
以上の理由から頂調顆粒はよく耳鼻科領域で応用される。
鼻づまりにも。
鼻水が黄色いときも、白っぽいときにも良い。
もっと黄色いときには、+天津感冒片
白っぽいとき+小青竜湯
頂調顆粒+鼻炎膏+天津感冒片または小青竜湯
(熱や便秘気味のときにも天津はいい)
頂調顆粒と鼻炎膏は姉妹。
<2011年5月26日 若木山>
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中医学に詳しい薬剤師(国際中医師)、不妊カウンセラー(NPO法人不妊カウンセリング学会認定)による親切な相談。じっくり話を聞いて一人一人の体質や年齢、症状に応じて相談しています。どうぞお気軽にお声をかけて下さい。
土屋幸太郎 <2011年4月16日 京都平安神宮で 妻と>
土屋薬局 中国漢方通信/漢方専門の薬剤師、不妊カウンセラーが相談します。
土屋幸太郎・薬剤師、不妊カウンセラー(@tutiyak) - Twilog
土屋幸太郎・tutiyakツイッター
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所在地 山形県東根市神町中央1-10-7
Google mapによる所在地
営業時間 第二、第四日曜日お休みです。
平日 午前8時~午後7時 土日祭日 午前8時~午後6時
メールアドレス JDY00247@nifty.com
なにか悩んでいたら、気軽にまずメール1本ください。または気軽に(といっても勇気がいると思いますが、思い切って電話してください)
電話 0237-47-0033 漢方電話相談室 0237-48-2550 Fax 0237-49-1651
2015.10.28
健脾・化痰~健脾漢方処方の復習。中医学の仙台研修で
先日、日曜日の仙台での南東北中医薬研究会での陶先生の「健脾・化痰~健脾処方の復習」がかなり勉強になりまして、早速、私自身妻と一緒に朝晩にイスクラ温胆湯も服用するようにしました。
調子がいい感じがします。
今日も午前中にお客様が慢性の下痢でポリフルとミヤBMの対処療法しているけど効き目がないとおっしゃっていましたので、漢方相談の結果、イスクラ健脾散のほうをお勧めしました。
胃腸の漢方相談はテーマが深いと思います。
では、もう一度まとめをログしていきます。
痰は、肺の虚火、五志化火、脾胃虚弱、飲食不摂生、腎虚水氾、外感六淫からおこる。
痰 痰(濃い) 陰(薄い)
おもに肺脾腎
1)肺→咳(痰)、胸が悶悶とする、痰鳴
2)胃→つかえ、食欲不振、悪心
3)脳→めまい
4)心→意識不明、癲、狂
5)経絡→四肢麻木、半身不随
6)皮下、筋肉→皮下結節
7)喉→梅核気
8)頚→甲状腺腫、リンパ節の腫れ
9)乳→乳腺症など
痰は ☆有形の痰(見える、触れる、聞こえる) ☆無形の痰(眩暈、癲狂など)
「怪病多痰」
高血圧症、高脂血症、糖尿病、肥満、不妊症、胃病、脂肪肝、脳卒中、狭心症、心筋梗塞、脳血管疾患、清心系、神経系疾患など
脾の働き その1
運化によるもの
1)
運化 消化機能減退→お腹が張る、痛い、食欲不振、軟便
2)水分代謝障害→痰飲、水腫、下痢
昇清によるもの
1)疲れ、無力、めまい、口数が少ない
2)内臓下垂、子宮や肛門が脱出する
脾の働き その2
統血によるもの→便血、尿血、月経過多、崩漏
筋肉、四肢→痩せる、むくみ、四肢の運動障害
口→口がネバネバ、味が感じない
唇→血色がない、艶がない、荒れる
胃の働き
受納、腐熟
1)下降不能→食べるのが少ない、胃部膨満感
2)上逆→嘔吐、しゃっくり、ゲップ
3)消化不良→食事が嫌、呑酸
4)胃熱→食べても飢えて痩せてくる
1)健胃和胃
晶三仙や健胃顆粒など
2)健脾益気
補中丸
3)健脾利湿化痰
健胃顆粒、イスクラ温胆湯
4)健脾疏肝
逍遥丸
などなど、今回は脾胃の勉強でかなり参考になり、お陰様で力がつきました。
胃の症状は上に上がる症状で、脾の症状は下に下がる症状
つまりイスクラ健胃顆粒は吐き気などの症状に
健脾散は下痢や軟便などに
と使い方、使い分けを学習できてよかったなあと思いますし、あらためて健脾散や温胆湯のことに興味を持つようになりました。
今度は健脾散も服用してみよう!
<2015年10月27日>
薬局のお昼休みに、東根市が誇るよってけポポラに行きました。
枝豆を購入するというミッションでした。
この時期は秘伝豆はもう時期が終わりのようで、黒豆という種類の枝豆が販売されていました。
向かい側に見えるのは大森山です。
秋が深まっていく毎日です。
2016.07.02
明日の日曜日 7月5日は仙台で中医五官病のスクーリング
こんにちは。
漢方薬剤師、不妊カウンセラー、国際中医師の土屋幸太郎です
明日は7月5日日曜日、仙台市で中医五官病のスクーリングに出席します。
嬉しいことに今まで東京で勉強していたのですが、仙台まで出張講義となります。
いつもお世話になっているトン先生と劉先生のお二人がいらっしゃいます。
明日の勉強する内容は、
第一部
1)花粉症について店頭応用、症例検討とワンポイントレッスン
第二部
2)耳鳴り、めまい、後鼻漏、嗅覚障害についての店頭応用、症例検討とワンポイントレッスン
3)眼精疲労、加齢黄斑変性についての店頭応用
以上です。頑張って勉強してきて、中医五官病、「目」「耳」「鼻」「口」「咽喉」の5つの器官、みなさまが悩みやすい分野の漢方相談、今後とも役立てるように頑張っていきます。
昨日は、「慢性副鼻腔炎(蓄膿症)による後鼻漏の漢方相談」したので嬉しかったです。ではでは、みなさま良い休日を!