ベートーヴェンと富士山
2月5日(日)は早朝5時に起きて、さくらんぼ東根駅6時9分発の始発に乗りました。
東京駅近くのイスクラ産業という漢方の会社で「中医糖尿病」を受講するためです。
昨日のコラム「ガラスの犬の置物」でもそのことについて述べていますが、機会をみつけて生活習慣病のコラムも作っていきたいです。
さて、車窓の人となった私は福島駅までは、お気に入りの指定席「A席」で雪景色をとろうと、FinePix S9000で頑張っていたのですが、何しろ折からの豪雪と寒さで山形新幹線「つばさ」の窓も凍っていて、なかなか良い写真が撮れませんでした。
あきらめて、CDを聴くことにしました。
ブロムシュテットさん指揮、ドレスデン・シュターツカペレ演奏のベートーヴェン「交響曲第1番と5番」です。
私がヘルベルト・ブロムシュテットさんが好きなのは、「オーケストラがやって来た~永遠の果てしない道」をぜひお読みしてください。
私は今まで、ベートーヴェンは重苦しいそうとか、堅くてつまらなそうと、、とまことに失礼なイメージを抱いていたのですが、ブロムシュテットさんが指揮する演奏は、軽やかで明るみがあり、心に染み入るような美しいメロディーを感じます。
カルロス・クライバーさん指揮のベートーヴェンよりも、ブロムシュテットさんとシュターツカペレのコンビの演奏のほうが私の好みで実に素晴らしいと思っています。
そのまま美しい音色に魅せられまして福島からはずっと寝ていたのですが、突然「ドドドドド・ドドドドド・ドドドドドドド」という迫力あるベースのリズムで「ハ!」と目を覚ましました。
ベートーヴェン交響曲第五番第三楽章です。
ブロムシュテットさん指揮の交響曲第五番は、通常版と違って、この第三楽章のメロディーの繰り返しが長くて美しいんです。
今まで、ニールセンの交響曲第三番の第二楽章を愛していたのですが、これからはブロムシュテットさん指揮交響曲第五番第三楽章も癖になりそうなくらいに好きになってしまいました。
(もちろん、有名な第一楽章の「ジャジャジャーン」とか、第二楽章のメロディアスな旋律、そして第四楽章の「勝利への歓喜」のメロディーも美しいです)
さてさて、そのベースの掛け合いで「ハ!」と目を覚ますと、C席とD席側の窓には、なんとドーンと富士山が見えるではないですか。
栃木から埼玉県に入ったあたりから、ずーっと富士山が見えていました。
こんなに眺めがいいのは、生まれて初めてです。
富士山も、埼玉方面から見えるのですね。
耳からはベートーヴェンの交響曲第五番の永遠につながる音楽が流れ、向こうには富士山が美しく輝いています。
新幹線のデッキに移動して、夢中でシャッターを押しました。
(ほかの車内のお客さんたちは、はたしてこの富士山に気づいていたのだろうか?
ずっと眠りこけていたら、実にもったいないです。
人生を変えるかもしれない眺めなのに)
私の目の前には、ドーンとした富士山。
津軽富士の岩木山も、ドーンとしていますが、どうやら私はこの山の形に弱いらしいです。
関東地方は、週末に2日続けて雨が降り、空気がきれいになったこと、そして冬の澄み切った空気がここまで富士山が見えることになったんでしょうね。
つばさは、やがてスピードが落ち、私も駅から降りましたが、
その後もずっと富士山が気になっていました。
街中からの富士山は、実に美しいです。
東京タワーから富士山
「ベートーヴェンと富士山」の話の続きです。
山形新幹線「つばさ」の車窓から、雄大な富士山を眺めた後に、午後1時からの日本橋のイスクラ産業での「中医糖尿病専門講座」まではまだ時間がありましたので、一旦上野で下車しました。
アメリカ人のかたが集めた日本美術を鑑賞してから、私の心の中では「富士山」の存在が大きかったので、ぜひ見晴らしの良い「東京タワー」から富士山を眺めてみたいものだと考え、タクシーに乗り上野から移動しました。
タクシーでは、私が山形から来たことを述べますと、ちょうどその運転手さんも以前は「寒河江(さがえ)」や「天童(てんどう)」で働いていたことがあるということで、会話に花が咲きました。
不思議と私が東京で乗るタクシーは、山形のことを知っている人が多いです。
仕事で電柱の点検で登ると、その数十分で車に雪がいっぱい積もって大変な思いをした話など、同じ雪国の人同士ではないと分からない苦労話をしながら、東京の乾いた晴天の道路をタクシーが走り抜けました。
東京でも、雪が降ると、ノーマルタイヤばかりの車に、除雪しないので、車の運転がすごく大変なんだそうです。
そのタクシー会社さんの車でも、数台は必ず雪が降った日は「もらい事故」に遭うそうです。
さて、六本木ヒルズなどの巨大なビルが建っても、やはり私の気持ちは「東京は東京タワー」です。
何しろ、中学生時代の修学旅行は、「日光、二重橋、東京タワー、上野公園科学館、鎌倉、箱根」の時代ですから、(その当時には、もちろん新幹線も無かったし、ディズニーランドも無かったです。
山形のテレビは民放は2チャンネルだけで、FMは民放が無くてNHKFMだけ、、という時代でした)、東京タワーは光ってみえました。
今でも、光り輝く東京タワーに登るとそこは、晴れた日ですから、東京がよく見えました。
では、東京タワーからの眺めを紹介しましょう!
東京タワーは、私の年代に近い人達でいっぱいですごく感じがいいです。
子供たちもニコニコで、みんなニコニコで、待ち時間も苦にならなかったです。
そういえば、東京で薬学生をしていたときに衝撃だったのは、東京に生まれ育った人で、「東京タワーに一度も行った事が無い人」もけっこういたことです。
信じられないです。
こんなにいいところを。
さて、右手に六本木ヒルズ。
そのちょっと奥には、恵比寿のビルがあります。
私の学生時代は、恵比寿といえば、「ビールの客車」と「バッティングセンター」しかなくて、「恵比寿に行くか?」は、「バッティングセンター」に行くサインでした。。
そういえば、私の友人たちは、新宿にも「バッティングセンター」が目的だった奴がいたなあ(しみじみ)。
さて、その遥かかなたの向こう側には富士山。
28-300ミリのレンズは、300ミリは「12倍ズーム」に相当すると、ヨドバシの売り場で店員さんから学習しました。
目の前には、またしてもドーンと富士山。
美しいです。
東京らしい画像です。
実は中学生のとき修学旅行で東京タワーでこのような景色を見ながら、心の中で「こんな大都会で暮らしたい」とふと思ったのです。
一生、田舎で暮らすより、「一度は都会暮らしをしたい」とよくある「上京青年」の大志を抱いたのです。
ひょんなことから、私の通っている男子高校から指定校推薦が、五反田、戸越銀座にある星薬科大学があって、しかも親戚のマンションが目黒本町にあって、憧れの「東京一人暮らし」を始めました。
ハイム大久保の402号室からは、いつも「林試の森公園」上空からドーンと東京タワーが眺めることができました。
だから東京タワーも大好きなんです。
新宿副都心も好きでしたね~。
あの頃は、都庁が建つ前ですから、巨大な空き地が西口にあったわけです。
大学の図書館から広瀬隆さんの「東京に原発を!」を借りると、西口の空き地に原発を造ればいいと書いていました。
だから、いつも西口に行くと、広瀬さんの「東京に原発を!」を思い出します。
また、その本を私の前に借りた人は、無機化学の二木先生で、ユニークな先生だったですから、そのことも思い出しますね。
(残念ながら、二木先生は故人になられました)
ブルーハーツが、チェルノブイリ反対と日比谷野音で歌ったり、ラフィン・ノーズで時代はパンクが人気あった、そんな時代なんです。
あとは、目黒は鹿鳴館でしょうか。
そういえば、当時、軽音楽部だったW君は、そのまま大学に残り、先日「同窓会報」が届いたら、彼は助手になって背広を着て、えらくなっていたのです。
そんなことを思いながら、ぐるぐると眺めを楽しんでいたら、隣の人達が「あ、あそこは千葉方面なんだね~」と語っていました。
ここはどこかはよく分からないのですが、けっこう千葉方面も人気があって、「房総半島はどこですか?」と係りの人に聞いているかたもいました。
ではでは、明日は熱海に高円寺OB会という、1年に1回集合する会に行ってきます!
「熱海の寺桜」が気になります。
十国峠
先週、2月11、12日(土日)に静岡県熱海で私が中医学を勉強した「高円寺塾同窓会」が開かれましたので、出席してきました。
毎年、東京から近いということと、温泉があるということの2つの理由で熱海で開催しています。
過去には、東京や神戸で行ったこともありますが、ここ数年は熱海で落ち着いています。
次回のこの「ココログ版」で、私が研修した内容などをレポートしたいと思います。
今回は、「高円寺塾同窓会」が開かれる前に私が観光したところの紹介です。
十国峠(じゅっこくとうげ)からの眺めです。
熱海に遠方、山形からわざわざ参加する私の心意気は、「坂町の寺桜(熱海桜)」に詳しく書いていますが、今年は高橋相談役が出席されなかったので、私個人としましては少々残念な気持ちでした。
しかし、私が中医学に若き?情熱を燃やした旧知の友人たちに会え、しかも情報を交換できたので、とても満足でした。
さて、私は今年から「高円寺塾同窓会副会長」を務めています。
開始は午後1時半からだったのですが、「役員は午前11時には集合してください」と指示があったのにも関わらず、好奇心から熱海の観光に行ってしまいました。
(会長、そして役員のみなさま、すみません)
得意の駅前からの「タクシー攻撃」です。
熱海駅前から、タクシーに乗り込み、1時間半の観光案内を頼みました。
(でも、ちゃんとお昼の時間から、役員の先生たちと合流してきたんですよ、言い訳)
タクシーは、海辺を走り、秘宝館を越え、道中雪が残る旧道をひた走り、ここ十国峠の観光地まで来ました。
タクシーの車窓からは、富士山がバッチリ映っています。
タクシーの運転手さんが言うには、「お客さんは山とか自然が好きだったら、ここはケーブルカーで登ったほうがいいですよ!」と言われ、なんと予定外のケーブルカーに乗り込んでの観光となりました。
うーん、箱根みたいです。
(あ、ここも箱根になるんだそうです)
「十国」を見渡すことが出来たから、「十国峠」なんだそうです。
富士山がきれいに映えます。
熱海の街並みも眼下に見ることができます。
海が美しいです。
今年は富士山も雪が多く、数日前にも積雪があったので、雪の冠(かんむり)がきれいに見えるのだそうです。
例年よりも、富士山の雪の「帯(おび)」がきれいな、そんな2月の景色です。
富士山の下の茶色のところは、御殿場の自衛隊さんの演習場で、戦車などの実弾訓練をしているとのことです。
富士山の左側は、アルプスの山並みが見られ、その向こうは長野県です。
山梨県から眺める富士山と静岡県から眺める富士山は、雰囲気が違うようで、ふだんの東北の山々を愛する私にとっても、富士山の景色は素晴らしく、雄大だと思いました。
最近、このココログ版でも富士山の景色の写真が多いのですが、ふだんよりも反響があります。
やはり富士山は、日本人の「心」、「魂」なのでしょうか?
滅多に自分の記念写真を撮らない私ですが、思わず近くにいた方にお願いしてしまいました。
それでは、また。
さようなら。