中国漢方とは


ちょっと難しいです。好きなとこだけ読んでね。 (^^ゞ
1 中国漢方とは
2 人間は大宇宙、自然界の一つの存在である
3 人体にも小宇宙が存在し、自然界が展開されている
4 未病を治す 予防を重要視する考え方
5 体質を測る目安となる「陰陽説」「五行学説」
6 世界は陰と陽のバランスでできている
7 「陰陽説」…病気は「陰」と「陽」のバランスの崩れから
8 「五行学説」…自然界の相互関係
9 五臓六腑の乱れを解消することが、体を元気にさせること



@中国漢方とは


中国漢方は、正式には中医学と呼ばれます。


ここで、あえて中国漢方という名称を使用しているのは、一般の方々に馴染みやすいという理由からです。


さて、中国漢方には一貫して流れる二つの思想があります。




A人間は大宇宙、自然界の一つの存在である


私たちは、居住環境や気候の変化、職場の環境などから、つねに影響を受けています。


都会では、“ストレス、鬱、アレルギー疾患”が多かったり、
山形などの寒冷の地方では“膝痛、腰痛、神経痛、リウマチ”などの“痛み、しびれ”の疾患が多いなどは、
その一つの例です。


雨降り前に、たちまち体に痛みがくるので天気予報よりも、正確だという方もいます。


私たちが体に異常を感じるときは、外部の環境の変化も大いに関係しているのです。


つまり私たちは、大宇宙、自然界の一つの存在なのです。




B人体にも小宇宙が存在し、人体内部にも自然界が展開されている


人間は “太陽の光、空気、水、食べ物”など、自然の恵みによって生かされていますが、
私たちの体の中にも小宇宙が存在しています。


現在の西洋医学は、遺伝子レベルまで研究が進み、
外科手術など、平均寿命を延ばすことに貢献してきました。


しかし、あまりにも検査に頼り過ぎたり、
まるで人間の体を 物質のように取り扱ってしまう弊害も知られるようになってきました。
(「脳死」による「臓器移植」など)


そこで注目されるのが、中国漢方の“人体は一つの小宇宙である”という思想です。


脳や肝臓や心臓、胃腸、腎臓など、すべての臓器は密接に連絡し、関係しているのです。


これらは「心身医学」の始まりです。




C未病を治す 予防を重要視する


もう一つの思想は、予防を重要する考え方です。


「上工は己病を治さず、未病を治す」という格言があります。


つまり本当の名医と呼ばれる者は、既におきてしまった病気を治すことはもちろんのこと、
未病(病気になる一歩手前の段階。半健康・半病気の状態)をも防ぎ、治してしまういう意味です。


病院の検査で異常がなくても “なんとなく具合が悪い”という経験をされた方も多いと思います。


中国漢方では一人一人の体質を判断し、体の乱れ・歪みを治していきますが、
それ以上に大切なことは、普段の日常生活です。


薬膳や太極拳、気功なども、未病の考え方が普及したものです。




D体質を測る目安となる「陰陽説」「五行学説」


古代人は、自然界を精密に観察し 「陰陽説」「五行学説」という素晴らしい哲学を築き上げました。


これらを応用して、未病を治したり、慢性疾患を改善していきます。





E世界は陰と陽のバランスでできている


「陰陽説」とは、この世の中をすべて「陰」と「陽」の二つに分けて
物事を考えていく哲学です。


日常生活でも 「陰気な人」 「陽気な人」など、ふだん何気なしに使用されています。


「陽」は活動的で明るい、「陰」は抑制的で暗いなどのイメージがあります。


「陽」…天、昼、春夏、男、熱、軽い、興奮、上昇、運動
「陰」…地、夜、秋冬、女、寒、重い、抑制、下降、静止


ちなみに、ここで 「女」は 「陰」とありますが、
女性蔑視ではありませんのでご安心してくださいね。


「陰」には 「丸い」 「穏やか」であるという意味もありますので、
女性は やさしく、丸みをおびていることを示しているのです。




F「陰陽説」…病気は「陰」と「陽」のバランスの崩れから


「小宇宙としての人体には、大宇宙と同じ法則が貫かれている」


この発想から、中国漢方では 「陰陽説」を 医療にも適用してきました。


たとえば、“冷え性の人”は 「陰」が多いので、
体を温めたりする 「陽」の治療が必要になります。


“のぼせ症や火照り症の人”の体質は 「陽」なので、
炎症を抑えたり、体の熱を冷ます 「陰」の治療が必要になります。


健康な体とは、本来は 「陰」と 「陽」が調和されているのです。




G「五行学説」…自然界の相互関係 大宇宙や人体の小宇宙を構成する五つの要素


「五行学説」は、中国漢方の判断基準として 「陰陽説」とともに大切なものです。


古代人は自然界を観察し、経験上、自然界を構成する基本的な物質を
「木(もく)、火(か)、土(ど)、金(こん)、水(すい)」の五つにすべて分類されるとしました。


これは、「木」が燃えると「火」になり、「火」が燃えたところには「土」が生まれ、「土」があるところには「金」があり、「金」のあるところには「水」がある、または「金」が溶けると「水」になり、「水」は「木」を成長させるという相互関係にあります。


私たちの人体内部にも「五行学説」は適応されます。


「木」…「肝」、「火」…「心」、「土」…「脾」、「金」…「肺」、「水」…「腎」となります。


五行の配当モデル
五行 五臓 五腑 五主 五竅 五情 五色 五季 五味
小腸
肌肉 土用
大腸
膀胱




H五臓六腑も乱れを解消することが、体を元気にさせること


“五臓六腑に染み渡る”と言われますが、五臓の考えは身近なものです。


五臓を構成する 「心」が衰弱すれば “不眠症、鬱、動悸”


「肝」に異常があれば、“高血圧、肝炎、生理不順、眼精疲労”など。


「腎」のトラブルは “精力減退、骨粗鬆症、難病、腰痛、耳鳴り、不妊症”などが起こると、
経験的に知られています。


この理論を応用しますと、病院で検査しても異常が見つからないけども、体調が悪いというときは、
五臓のバランスを調和させますと、体調がよくなってくることが多いのです。


健康が一番大切で、この世の宝物です。


中医学の知恵を上手に利用していきましょう。


お疲れさまでした。トップページへ戻りましょう!