不正出血や不眠症などの女性のトラブルに漢方対策

不正出血・不眠・不育症(不妊、流産)の漢方、漢方薬
2014/01/27 新しく書き直しました!




山形県東根市神町中央通り 土屋薬局 薬剤師・不妊カウンセラー、国際中医専門員A級(中国政府認定)・
NPO法人日本不妊カウンセリング学会会員 土屋幸太郎



不正出血や不眠症などの女性のトラブルに漢方対策


不正出血や不眠、不安感、不育症(不妊、流産)、胃腸が弱い
お悩みの女性は多いものです。


実は 胃腸が弱いことと、不正出血、不眠、
しいては 不妊症が関係することがあるのをご存知ですか?


胃腸の調子が悪いと、食べたものを栄養として取り入れることができませんので、
エネルギーである「気」と、栄養と潤いを与える「血(けつ)」が 生成されなくなってしまいます。


「医食同源・薬食同源」と言われますように、
古来から中医学では 胃腸の機能をとても重要視しています。


人間の体をリンゴの木に例えますと、
胃腸が弱いということは、畑(体)がしっかりしていないことになりますので、
いい木やいい実(元気や血液)が育ちません。


いい木やいい実が育たないことは、
ご婦人では卵子や子宮内膜の発育にも影響しますので、
その結果、生理不順や不正出血なども起こりやすくなります。





私たちが健康を維持していくためには、「気」「血(けつ)」は欠かせないものです。


中医学では「気は血の師(すい)、血は気の母」とし、
どちらが欠けたとしても体の調子が悪くなりやすいと認識しています。


とくに女性の健康の基本としては「気血(きけつ)の調和」が大切です。


気は 脾(消化器系)の働きを通じて血液の生成にも関与しているため、
気が不足すると血も不足してきます。


いわば気と血は「気血(きけつ)」といい、双子のペアなのです。


気が不足するとバリヤー機能が弱くなってしまいます。


私たちの気は、体を守るバリヤー機能があって
汗や血液などの命を維持する大切なものを 
外に漏れないように守っています。
  

生理不順や月経過多、歯ぐきからの出血や不正出血、下血などの原因の多くは
気の不足からくるバリヤー機能の失調と考えます。


気の不足の「気虚(ききょ)」がおきると 体の大事なものを守る力が低下しますので、
汗や血液の漏れ、また流産などといった症状がでてきます。


あるお医者様の奥様は、月に2回以上の生理が来るということで、
基礎体温を測って調べたところ、生理ではなく、排卵日の不正出血でした。


排卵日の出血は 「卵巣性のものかホルモンバランスの乱れでしょう」ということで、
特に治療をしないケースも多いため、そのままにしてしまうことが多いのですが、
結果として排卵がスムーズにいかなくなり 不妊の原因にもなりやすいです。


流産を繰り返してしまう不育症にしても、
気のバリヤー機能が低下していて 赤ちゃんが落ちてしまうのだと考えます。


そのため、漢方的な相談のニーズは高まってきています。


気血(きけつ)の不足はさらに、不眠、不安感、うつ、夢が多い、動悸をも引き起こします。


血(けつ)は、栄養・滋潤、寧静・安心の作用がありますが、
胃腸が丈夫でないと血が不足するので 「心」に血液が行き届かなくなり、
不安感や細かいことが気になって寝つきが悪い、怖い夢をよく見る
などの不眠がおきるのです。


漢方では五臓の「心」は精神と循環器の2つの意味がありますので、
不安感や不眠の精神的な症状とともに、
動悸などの循環器的な症状が起こりやすくなります。


そこで 土屋薬局では不正出血や不眠などを取り除く秘策をお教えしましょう。

お客様Sさまの体験談です。





私だけじゃないんだ、其々に抱えた思いが悩みがあって、ここまで辿り着いたんだと思いました。

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●●   「お陰様で、40歳で3人目出産しました」
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お客様Sさまの掲載許可を頂きましてコラムを作成させて頂きます。


Sさまは今年の10月に3人目のお子様をご出産されました。

女の子だそうです。

Sさまからは以下のようなメールを頂戴しています。



○平成25年10月22日


「幸太郎先生

御無沙汰しております。

お陰様で、40歳3人目出産しました。

有難うございました。

3人共、帝王切開でしたが、それぞれに苦悩がありました。

今回は子宮と膀胱が癒着して剥がす時に穴が空いてしまい、急遽縫合する事に。

大変でした。

でも今の所、無事に排尿できています。

赤ちゃんは女の子です。上の2人はお兄ちゃんで、妹の誕生をとても喜んでお世話をしてくれています。」



Sさまと一番最初に漢方相談をさせて頂いたのは、平成22年2月27日のことでした。


Sさま 37歳 お子様1人

結婚3年目 1月に7週目で流産の辛い体験をされました。


不正出血が多く、半年間続きました。

生理が終わってからも排卵まで不正出血が続いています。


その間、ほかの漢方薬局さんで漢方も試していました。


6月くらいからは子作りを再開したいです。

流産してからは頭痛があります。

夜は眠れています。

夢はけっこう見ます。

食欲あります、通じはいいです。


婦宝当帰膠、帰脾湯、田七人参の3つをお勧めしました。

その後、3月には龍眼茶

4月には参馬補腎丸などご紹介しました。


8月にはめでたく14週目で順調です!

翌年、平成23年2月には男のご出産と嬉しい結果になりました。

流産しないで出産できてとても嬉しかったそうです。


その後、体調維持の漢方薬、婦宝当帰膠やシベリア霊芝などをご利用なされ、平成25年1月11日から「妊娠」と「不正出血防止」の漢方対策で、参馬補腎丸、補中丸、婦宝当帰膠、帰脾湯の4種類の漢方、そして2月には妊娠、今回の嬉しい3人目のご出産となりました。



「お世話様です。

可愛いピンクのアルバムをありがとうございました。

体験談ですが、勿論okです。

私も沢山の方々の体験談に励まされました。

私は、35歳、 37歳流産、38 歳、 40歳と言う決して早くはない妊娠出産です。

流産した時は心身共に相当落ち込みました。


若い方と違って、そう何度も妊娠のチャンスに出会えないと思ったし、焦りました。

何度も流産されている方から見れば一回の流産くらいで、、、と思うかも知れませんが本当に辛かったです。


でも愛する夫との子供の顔が見たいし、兄弟を作ってあげたい、そして3人目は夫の強い願いで、もう1人我が子の顔が見たいと言う事で。

3人共、切迫流産で20日間程入院。


退院後も流産しないか?無事に育つのか?

高齢の為、様々な悩み思いで過ごしました。


何事もなく楽しい妊娠生活をされてる妊婦さんが羨ましかったです。

幸太郎先生には、流産対策、精神面での支えなど沢山のお力添えを頂きました。

お陰様で、2男1女に恵まれ我が家を選んで宿ってくれた赤ちゃん達に感謝しています。


入院中は、様々な方とお話する機会がありました。


45歳で初産の方、10年ぶりに2人目を授かった方、流産を3回されてやっと妊娠された方、不妊治療で授かった方、早い週数で破水して運ばれて来た方、や はり未熟児で産後も赤ちゃんに会えず毎日心配されていた方など、、、私だけじゃないんだ、其々に抱えた思いが悩みがあって、ここまで辿り着いたんだと思い ました。

生命の誕生は本当にかけがいのない素晴らしいものなんだ、と改めて実感しました。


今後は、更年期などホルモンバランスが崩れたり、、、とあるかも知れません。

幸太郎先生、今後共宜しくお願い致します。

そして益々家事、育児と多忙になりますが、アラフォー世代頑張って行きます。」




もう一つのコラムを


2013.12.18

子宮内膜症、子宮腺筋症の陽虚型の不正出血についての考察

こんにちは。

薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。

ひどかった雪もおさまり、今日は秋田県からお客様が午前中に2人、偶然ですが別々にお車でいらっしゃいました。


一人のかたは卵管留水腫で卵管を左右とも切除され、子宮内膜症、子宮腺筋症があるかた

もう一人のかたも子宮内膜症で体外受精をしていますが、生理がスッキリ終わらず10日間ぐらい続いて、排卵期も高温期もずっと茶色い出血があるので卵を戻せないし、かといって自然周期だと卵胞が残ったり、排卵しなかったりで難しいとのことでした。


お二人とも生理中に下痢や軟便になりやすいことは陽虚(ようきょ)の体質がベースにあって陽虚血淤(ようきょけつお)。

つまり体のエネルギーの陽気が足りないので、基礎体温は低めて高温期が36・7℃まで行かないこと

新陳代謝が悪くなるので、血液がスッキリ排出されずに、子宮内膜が生理のときにスッキリ排出されなくて子宮内膜症が進行していきます。


子宮内膜症、子宮腺筋症の陽虚型です。


精血を補い、補陽して活血をしたり、脾腎双補で不正出血の改善を目指します。


何少山先生の不妊のところには「久病多淤」「久病多虚」「久病入腎」と書いてあって、なるほどなあと思いつつ祝谌予先生のスピリッツともに勉強しています。

昨日はちょうどお電話で来店予告を頂きましたので不正出血対策の中医婦人科を何少山先生の本で理論、症例ともに読んでいました。

相談する前から結論をだしている感じで確信しながら漢方相談していきました


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<2013年12月18日>

私が中国語の原文で読んでいるツートップ


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何少山先生の効能失調子宮出血のページです。


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婦人科の臨床実践では、血熱(けつねつ)、虚寒(きょかん)、気虚(ききょ)、血淤(けつお)の4つの崩漏の基本形がある。


病状は急か慢性か


「治病求本(ちびょうきゅうほん)」の精神を尊ぶべし


…若いころの何少山先生の思想は、崩漏を6つのパターンに分けていた。


肝旺血熱型、気滞血淤型、肝腎両虚型、脾胃虚弱型、気不統血型、胞絡淤阻型


晩年は4つのタイプに凝縮した。


などと中医婦人科における理論と症例が載っていて非常に勉強になります。

あとは良い効き目を期待するばかりです。

雪が降るような寒い季節にお車で片道2時間も4時間もかけていらっしゃるお客様のお役にたてたら嬉しいです。

(体外受精をされているときでも基礎体温で体質別に漢方相談をすることはすごく有効です)






*参考までに・・・


これまで帰脾錠を中心に紹介してきましたが、
上記の不正出血の原因としては 次の4つが考えられます。


◎不正出血の原因 体質別4つのタイプ


①腎虚(じんきょ)・・・体質や年齢的なものによるもの。
過度のセックスのしすぎや早婚で精血を消耗。


②気虚(ききょ)・・・過度の思慮、飲食失調、過労、ストレスで中気不足により、気虚下陥を招く。


③血熱(けつねつ)・・・体質が陽盛(ニキビが出やすい、皮膚が赤い、温暖な地域に住んでいる)。

香辛料、酒を好む。長期間のストレスによる化熱により、体に熱がこもる。


④淤血(おけつ)・・・血液がドロドロしている。新しい血が生まれない。





◎悩みも解消!不正出血の3つの治し方


不正出血は「崩漏(ほうろう)」といい
「急なれば標を治し、緩なれば本を治す」という原則に基づいて、
3段階に分けられます。


1.塞流(そくりゅう)・・・ダムを建てて血を止める


2.澄源(ちょうげん)・・・不正出血の原因を調べて治す


①子宮筋腫による不正出血(気滞が多い) 

②子宮内膜症による不正出血(気虚が多い) 
 

3.復旧(ふっきゅう)・・・元の健康な状態の体に治す




ココログ版土屋薬局 中国漢方通信でも掲載しています。

不正出血と漢方薬」です。

参考になれば幸いです。

詳しくはご相談ください。




体調に合わせながら
健康をつくる漢方相談をしていくことを誓います。


漢方では一人一人の体質に合わせて相談していきますので、
詳しくはご相談してください。

漢方相談は、山形県東根市神町の土屋薬局
親切で丁寧な漢方相談
漢方相談室のフォームファックス(0237-48-1477)
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で。