『土屋薬局 中国漢方通信 メールマガジン vol.14』

〜『中医学で不眠や動悸・不安感を解消』の巻〜


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●●  1.編集長コラム 
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こんにちわ、土屋です。

マグマグでこのメールマガジンを発行しているのですが、
4月からの個人情報保護法に基づいた為か
全面的に再度の新規登録になりました。

(と言いましても、今までの登録メンバーの皆様の情報は
引き継がれますので、ほっと一安心です)

さて今号の第14号(4月5日号)を登録するにあたっては、
四苦八苦しながら、何とか「マグマグ新システム」に移行しました。

ああ、なんてパソコンって面倒くさいのでしょう!


マグマグでは、メールマガジン発行者の
会社や代表者名、住所や電話番号などを登録するのですが、
「これは管理のためであり、決して第三者には見せません…
ただし、事件などがありましたら、この限りではありません…」
という文章もでてきます。

いろいろと大変ですね。


……


さて、今回のメールマガジンの内容は、
『中医学で不眠や動悸・不安感を解消』の巻です。

以前のバックナンバーの2号では、
「秋の夜長の不眠の巻」でしたが、
今回の内容では「春眠暁を覚えずの春の不眠の巻」ですね。

https://tutiya.la.coocan.jp/magajin2.htm
「秋の夜長の不眠の巻」ももう一度参考になれば幸いです。


春は季節の変わり目でありますし、
体調を崩しやすい時期ですし、
精神的に不安定にもなりやすいです。

中医学では五臓の「肝」に関係あると認識しています。

https://tutiya.la.coocan.jp/kanpotusin28.htm
「春の養生法」


これは、冬は「腎臓の季節」とか、夏は「心臓の季節」などと
陰陽五行論によってルールが定められ、
また実際に臨床上の漢方相談でも、
人体に応用が可能だからです。

春は「肝臓の季節」で、
「肝臓」とは「疎泄をつかさどる」機能があります。

「疎泄(そせつ)」とは、体全身の「気のめぐり」を
スムーズにすることであります。


私たちの本来の気持ちや体の神経系やホルモンの流れは、
スムーズに流れているのが「健康」なのですが、
仕事や家庭のストレスや対人関係などの多々の悩みにより、
体の「気」は交通渋滞を引き起こしてしまいます。

「渋滞」するとどうなるかと言いますと、
「ため息やのどの詰まり、頭痛、めまい、耳鳴り、不眠、不安、難聴、
うつ、胸のモヤモヤ感、動悸、ストレス性のお腹やわき腹の痛み、食欲不振、
ウサギのようなコロコロした排便、または軟便、下痢、手足のしびれ、冷え性」などの
全身症状にプラスして、女性のかたでは
「生理不順、PMSの生理前のイライラ、胸の張り、生理痛、不妊」などの
悩みに繋がってきやすいのです。


ですから、まず「春の不眠」対策には、
「肝気(かんき)の流れを良くすること」。

また「不眠」とは、「心(しん)」の精神機能の問題でもありますから、
「心」のトラブルを解消することも大切です。

「肝心要(かんじんかなめ)」という日本語がありますが、
まさにその通りでして、(選抜で4強になった羽黒高校のアメリカ出身の監督風に言えば、ザッツ・ライツでしょうか??)、
「春の不眠」には、「肝心(かんじん)」を整えることが基本となってきます。


陰陽のメリハリをつけることも大切ですので、
日中は活動的に体を動かし、
夜は静かにして刺激を避けることも大切です。

いまで言う「交感神経」と「副交感神経」のバランスになります。


「春眠暁を覚えず」の春に眠れないこともつらいことですから、
ぐっすりと良い眠りにつきたいですね。

さあ、ため息を吹き飛ばして、元気な春を過ごしましょう!

(編集長 薬剤師・国際中医師 土屋幸太郎)


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●  2.〜〜なっちゃんのつぶやき〜「いろいろあるんだな、にんげんだもの」
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なっちゃんのつぶやき


春の日がおだやかに暮れていく今日このごろですが、
皆様はいかがお過ごしでしょうか。

春は、気温が年間平均気温に達し、夜よりも昼が長くなります。

明るい花の季節、種まき、芽吹きの季節です。

春は、木の芽もはる(春・張る)といわれるように、
新しい生命がみなぎる季節なのです。


まさに『スタート』の季節ですね♪♪

あれっ、元日にも“新たな気持ちでスタート”したような・・・。

まっいいか、何度でも一から始められるがなっちゃんの長所!!
やり直しは出来ないけど、
スタート地点に立つことは出来るのです。


『いろいろあるんだな
にんげんだもの
いろいろあるんだよ
生きているんだもの』

相田みつを作


『他人の物差し
自分のものさし
それぞれ寸法が
ちがうんだな』

相田みつを作


私は、自分らしく自分が思ったように行動してきました。

結果、後悔することも多々ありましたが、
これからも私流に前に進んで行こうとこの『春』に決心したのです。

私の子供たちへ
ゴメンネ、いつも勝手で!
これからも末永く見捨てず面倒みてね(^^)/~~~

なっちゃんでした。


―・−・−・−・−・なっちゃん・−・−・−・−・−


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●● 3.「桜前線上昇中 」
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桜前線上昇中


今年もやってまいりました『お花見!!』


今年は春の到来が遅いせいか、ここ山形ではまだサクラの便りは聞こえませんが、
九州、関西、関東と桜前線は進み、もうすぐ山形にも、本格的な春の到来です。

先日、実家に帰ってきました。

実家は兼業農家で、お米を作っていますので、春は最も忙しい季節なんです。

田植えの準備が着々と進んでいました。

今回は、苗を育てる為のビニールハウスを作るのを手伝ってきたんですが、
毎年の事ながら、春特有の“風”と格闘し、何とかハウスが出来ました。

風は早朝だと穏かなんです。

だからとっても早起きした一日でした。



両親二人だけでは大変だろうと思って手伝っていますが、
でも、何だかんだ言ってもさすがは長年連れ添った夫婦。

二人で喧嘩しながらも、息がぴったりあった様子を見るたび、
ほのぼのした気分になれました。



毎年、春は苗の管理があるため家族で遠出はできませんでした。

幼少期のお花見といえば、隣町にある観光牧場の桜並木を車で通るくらい。

学生時代は、仙台の西公園。

昨年、ここ山形に来てからはソメイヨシノよりもさくらんぼのお花見!!


皆さんご存知の通り、ここ山形県東根市は全国一のさくらんぼの産地です。

桜前線の後には、さくらんぼの可愛い白い花が咲き誇るんですよ。

とってもきれいで、ソメイヨシノよりも長く楽しむことが出来ます。

さくらんぼ狩りの前に、一味違った『お花見』に来てみませんか?



===花よりダンゴ!・・・ユキちゃんでした。===


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●● 4.『とってもためになる!中国漢方セミナー』
★『中医学で不眠や動悸・不安感を解消』の巻★
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とってもためになる!中国漢方セミナー


『中医学で不眠や動悸・不安感を解消』の巻


「春眠暁を覚えず」といいますが、不眠に悩んでいる人はいませんか?

年度替わりの春は、環境も気候も変わりやすく、
精神的にも不安定になりがちです。

不眠や不安感で体調を崩さないように、中医学で養成しましょう。


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◇心の緊張が引き起こす不眠、ストレスや食生活が原因に


中医学では「夜、もんもんとして寝つきが悪い」「熟睡できずに眠りが浅い」
といった、睡眠がうまくとれない症状を「心(しん)」の失調を考えています。

中医学で述べる「心」は、単に心臓の循環器機能を意味するのではなく、
精神神経の活動や自律神経の機能も含みます。

何らかの原因で「心」が過度に緊張したり、興奮したりすると、
大脳のコントロールがうまくとれなくなります。

不眠の原因の一つに心臓疾患があげられますが、
特に心臓に疾患がないのに眠れないという場合は、
精神的なストレスや偏った食生活などが原因ですから、
日頃の摂生が大切になってきます。

特に春は、精神と深い関わりのある「肝(かん)」がダメージを受けやすく、
他の季節に比べて精神的ストレスによるイライラや不安感、
動悸などの症状が現れやすいため、不眠に陥りやすい時期でもあります。


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◇体質で変わる実証と虚証、タイプ別症状と対処法


不眠を伴う「心」の失調は、大きく実証と虚証に分かれ、
さらに体質や症状で五つのタイプに分類されます。



■実証

精神的ストレスや濃厚な食べ物の摂り過ぎで、栄養過多になり、
その結果、体内に余分な水分や熱がこもって、脳が興奮した状態。


○「肝気鬱結(かんきうっけつ)」

ストレスで血流の原動力である「気(き)」が停滞した状態。
主な症状は、イライラ、怒りっぽい、喉がつまる、生理痛など。

主な処方は、「星火逍遙丸(せいかしょうよがん)」で、
のぼせを伴う場合は「加味逍遙散(かみしょうよさん)」などが使われます。

https://tutiya.la.coocan.jp/cosmopolitan.htm#l4
「漢方薬は女性にお勧め」


○「肝火上炎(かんかじょうえん)」

「肝気鬱結」の症状が長期化して「肝(かん)」に熱がこもった状態。

主な症状は、顔面紅潮、目の充血、耳鳴り、口の中が苦い、胸焼けなど。

主な処方に、肝の興奮を鎮めて熱を取り除く
「瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅ う)」などがあります。

https://tutiya.la.coocan.jp/miminari.htm#l1
「不快な耳鳴りを何とかしたい!耳鳴りには耳鳴丸」


○「痰湿上擾(たんしつじょうじょう)」

「肝火上炎」の症状に水分の代謝異常が加わった状態。

主な症状に、頭が重い、めまい、胸がもだえて痰が多いなど。

主な処方に熱を冷まして痰を除く「温胆湯(うんたんとう)」があります。


○「心腎陰虚(しんじんいんきょ)」

老化や疲労が原因で体力が消耗し、腎が弱まって体液が不足した状態。

主な症状は、下半身の力が弱い、手足のほてり、寝汗、口の渇き、
脈は細くて速い、など。

主な処方に、心の興奮を鎮め、精神を安定させる
「天王補心丹(てんのうほしんた ん)」などがあります。

https://tutiya.la.coocan.jp/colm37.htm#l1
「オランダと天王補心丹」


○「心脾気血両虚(しんぴきけつりょうきょ)」

胃腸が弱く、クヨクヨする人に多く見られ、些細なことが気になって眠れないタイプ。

主な症状は、食欲不振、腹部の脹り、疲労・倦怠感が強い、貧血気味、
あざができやすい、顔色が黄色っぽいなど。

主な処方に、胃腸の機能を高めて元気を補給し、精神を安定させる
「帰脾錠(きひじ ょう)」があります。

https://tutiya.la.coocan.jp/kanpotusin40.htm#l1
「不正出血や不眠症などの女性のトラブルに帰脾錠」



●栄養過多によるストレスの特徴

・怒りっぽい
・イライラ
・耳鳴り
・目の充血
・腹部の張り
・喉のつまり感


●栄養不足によるストレスの特徴

・疲労
・倦怠感
・食欲不振
・寝汗
・手足のほてり
・下半身無力感


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◇◆◇◆◇あなたは、『自律神経失調症』ですね、と言われたら・・・◆◇◆◇◆◇



不快な症状がいくつも重なり、
病院で検査を受けてもはっきりした異常がみつからない。

こういう時は、自律神経失調症であることが多いのです。

自律神経とは、私たちの体の中に網の目のようにはりめぐらされている神経で、
ほとんどの内臓諸器官に働いています。

この他、血管やホルモンの分泌、体温、発汗などの調節を行ない、
体の活動を陰で支えてくれる重要な神経です。

神経とはいっても運動神経と違い、自分の意思でコントロールすることができません。

自律神経には、交感神経と副交感神経の二つがあり、お互い牽制したり
協調し合ってバランスをとっています。

昼は交感神経が、夜は副交感神経が優位に働き、
さらに季節では、冬は交感神経が、夏は副交感神経のほうが優位に働きます。

季節の変わり目にバランスが崩れやすいのはこのためです。


さらに、女性は生理とも絡むため、男性よりバランスが崩れやすく、
それもホルモンが不安定になる思春期と更年期に鎖著に現れます。

また、生活のリズムと体のリズムが異なったり、ストレスを強く感じたりしても、
自律神経のバランスをくずします。

性格的なものも深く関係し、神経質、生真面目、几帳面、完全主義の人に
多くみられます。

症状は、頭痛、肩こり、めまい、動悸、不眠、イライラ、不安感、のぼせ、吐き気、
便秘、下痢、疲労倦怠など多種多様。

しかもほとんどの場合、症状は三つ四つ重なっていることが多く、
はっきりした異常がみつからないため、「気のせいです」「神経症でしょう」と
かたづけられることも多いようです。



自律神経は、中医学では「肝」に属します。

過剰なストレス下では、脳は多量の血液を消耗。

そのため肝臓は血液の供給に追われ大きな負担を背負いこむのです。

治療にはまず、生活のリズムを整え、適度に運動をし、
ストレスをためこまない気の持ち方が第一。


漢方薬では、「星火逍遙丸(せいかしょうよがん)」などが代表的な処方です。

この「逍遙」とは、もともと「気ままに散歩する」という意味があり、
今で言えば「リラックス」するということです。

https://tutiya.la.coocan.jp/kanpotusin29.htm
「ストレスと中国漢方のお話」


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◇◆◇『ストレス病のポイント』◇◆◇


ストレスは胃腸にも影響を与える他、新陳代謝や血行にも影響を与えます。

その結果、血液も不足しがちになります。

反対に胃腸が弱かったり、血液が不足気味の人は、
ストレスの影響を受けやすくなります。

ストレス病の治療には、胃腸を丈夫にし、新陳代謝を高め、
血液を増やしサラサラ流すことも重要です。



◇◆◇『春におすすめの食材』◇◆◇


春は、肝との関係が深い季節です。

また、ストレスが溜まりやすい時期でもあります。

そのため、肝の機能を養う
「クコの実」「ナツメ」「黒ゴマ」「黒砂糖」「金針菜」 といった食材や、
発散の作用がある「シソ」「ネギ」「春菊」「香菜」「大根」「こしょう」などを
取り入れることが、春にふさわしい食生活ということになります。

お茶なら、香りがよく、
気をめぐらせる作用をもつ「ジャスミン茶」や「ミント茶」がおすすめです。

このようなことに気をつけていれば、
春に起こりやすいイライラなどの精神症状を防ぎ、
ストレスに強い体をつくることができます。


ただし、発散は度が過ぎても良くないため、
ここにあげた食材ばかりを毎日食べるというのもよくありません。

普段の感覚で、主食になる穀類や良質なタンパク質を含む豆類、肉、魚などに、
少しだけ意識して春の食材を加えていくのが、上手な方法です。


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