耳鳴りの漢方相談。不快な耳鳴りを漢方で何とかしたい!


山形県東根市神町中央通り 土屋薬局 薬剤師・国際中医師 土屋幸太郎


耳鳴りの漢方相談が全国各地より寄せられています。

耳鳴り、耳づまりでお悩みの方へ参考になれば幸いです。

耳鳴り、耳づまりの漢方相談に強い! 土屋薬局

ストレス性の耳鳴り、神経性耳鳴り、自律神経からくる耳鳴り、脳神経過敏症や「頭鳴り」、止まらない耳鳴りの薬局での漢方対策にも









「突発性難聴から聴力低下」まで耳鳴りの漢方相談…○耳の圧迫感はございますか?


不快な耳鳴りを漢方で何とかしたい!



<耳鳴り、突発性難聴、耳の詰まった感じの漢方、漢方薬…不快な耳鳴りを何とかしたい!>


耳鳴りでお困りの方はとても多いと思います。

自覚症状しかなく、他人には分からない不快感。

当店でも、病院に行っても治らないと相談されるお客様は多いです。


耳鳴りは大きく分けて2つのタイプがあります。


肝火上炎(かんかじょうえん)タイプの実証タイプ

肝腎陰虚(かんじんいんきょ)タイプの虚証タイプに分けます。


今回は土屋薬局の耳鳴り対処法をおすすめしましょう。





A.ストレス過多の肝火上炎タイプ。キーンと高い、高音域の耳鳴りが多い



精神的な要因、ストレスからくる実証タイプ。

体に
過剰に熱がたまって耳鳴りします。


ストレスなどによって気滞(気鬱)が起こり、長期間気がつまると、
気鬱化火(きうつかか)になります。

中医学では、五臓でいう肝臓(情緒の安定・疏泄作用を司る)に悪い影響を及ぼします。


自分の体をコップに例えると、ストレスという中身がどんどんたまって、過剰なストレスを心と体が処理できずに、コップからあふれ出てしまった状態です。


過剰なストレスにより肝が悪くなると肝臓の経絡(
体の横側をとおるHなライン)に、病気の症状がでます。


○片頭痛

○耳鳴り

○肩こり

○生理前後の頭痛

○生理前のおっぱいの張りなどのPMS(月経前症候群)

○乳腺炎などの婦人科系のトラブル

○卵巣のう腫・子宮筋腫

○生理痛・排卵痛

○ストレス性の胃腸系のおなかの痛み

○目の疲れ(眼精疲労)


○下痢、軟便、またはコロコロした便秘

○肝臓病、肝機能のトラブル


など。


このストレスタイプの神経性耳鳴りの特徴は、
キーンと高い音の耳鳴りで、金属音のような音が聞こえます。

また、音がうるさく感じることがあります。

耳の中に焼き芋屋さんがいるようで、気がまいってしまうという人もいるほどです。

20代〜30代、40代などの若い人にも起こりやすいのが特徴です。


ストレスがたまってイライラしたり怒りっぽくなる、回りに八つ当たり 貧乏ゆすりをする、鬱よりストレスを溜め込んで目が血走るなどのほか、頭痛、感情の起伏が激しいなどの症状があります。


 
対策・養生法は、リラックスすること。

趣味を楽しんだり、のんびりしたり・・・。


仕事や人間関係などを改善し、少しでもリラックスできる環境をつくることです。

それと何事にも 「一息ついてから」行動するような、心にゆとりを持つことも大切です。
 

刺激物も大敵です。

タバコ、酒、コーヒー、コショウ・ワサビ・カラシなどの香辛料なども控えましょう。



漢方薬ではストレスを軽減してリラックスする耳鳴りの漢方薬を使用します。

体に溜まった炎症系の症状を冷まし、体の丈夫にこもった火の上昇を正常に戻して 気の流れを改善します。

(漢方コラム 「夏に多い湿疹」「夏に多い湿疹2」も参考にしてください)



このタイプは性格的なものに素因していることが多いので、すぐに治るというものではなく、根気よく改善に向けて続けていくことが大切です。


味は苦いです。

「苦味(くみ)」の薬性としましては、ストレスや体にこもった熱を瀉する働きと、頭部など 体の上部にのぼせたストレスを降ろす働き、などがあります。

ビター味の苦さは、イライラやストレスなどの過剰な症状を抑え込んでいくんだと覚えてくださいね。






B.老化、加齢、エイジングによる肝腎陰虚タイプの耳鳴り。セミが鳴くような低音の耳鳴りが多い 


老化に伴う機能性の減退による虚証の耳鳴り。

高齢者に多くみられます。


せみの鳴くような耳鳴りで、静かな場所や、就寝時に気になります。


〜土屋薬局の場合、お店に相談にいらっしゃる方の7〜8割はこのタイプです〜


老化に伴うものなので、
白髪、脱毛、歯の弱り、めまい、目の衰え、耳が遠い、物忘れ、口渇、のどが乾く、頻尿、足腰が弱くなる、更年期障害、精力減退、不眠などの症状があります。


このタイプは、体の若返りを図りながら耳鳴りを治していく、
アンチエイジング法で改善していきます。


また、中医学では
「腎は耳に通じる」といわれ、腎を丈夫にしていくことが重要です。

腎と肝は特に深い関わりがあるとの考えから、肝も正常な状態に戻していきます。

つまり
「肝腎要(かんじんかなめ)」を治していくのです。


肝腎陰虚の耳鳴りには、六味地黄丸や八味地黄丸、杞菊地黄丸、耳鳴丸などを使用します。

耳鳴丸の基礎処方は六味地黄丸ですが、そこに
肝の疏泄機能を高める生薬の紫胡や磁石が配合されているので、腎・肝両方の機能向上が期待できます。

イライラや不眠を解消し、若返りや足腰を丈夫にしながら症状を改善していきます。


土屋薬局では、耳鳴り専門のファーストチョイスである「耳鳴丸(じめいがん)」をお勧めしています。


耳鳴丸の基礎処方は六味地黄丸ですが、そこに
肝の疏泄機能を高める生薬の紫胡や磁石が配合されているので、腎・肝両方の機能向上が期待できます。

イライラや不眠を解消し、若返りや足腰を丈夫にしながら症状を改善していきます。



耳鳴丸

<効能・効果>


貧血性の耳鳴り、腰痛、四肢および腰の脱力感。

ワンポイント・・・精神的なストレスや、仕事の疲れ、加齢などによる体力の低下からくる聴力、視力および平衡感覚異常に!

<適応>

肝腎陰虚・肝陽上亢:肝腎陰虚の症候の他に耳鳴り、難聴、頭のふらつき、めまい、
舌質紅あるいは舌辺紅、舌体痩。

<臨床応用>

耳鳴・難聴:肝腎陰虚陽亢に用いる。この耳鳴の特徴は、せみが鳴くようで、夜間激しくなることが多い。



耳鳴丸

耳鳴丸です。

その名もズバリ、耳鳴り専門の漢方薬です。

270丸で、税抜き 3600円です。

一箱は、約15日分になります。

1回9丸を1日2回、朝食前や寝る30分前などにぬるま湯(白湯)で服用していきます。


耳鳴丸

箱から取り出した、中身の瓶です。


耳鳴丸

1回9丸の服用です。

潟火利湿顆粒にしろ、耳鳴丸にしろ、根気よく服用していく必要があります。

「継続は力なり」です。

とくに耳鳴丸は、体の中からの若返りのアンチエイジング法ですから、半年〜1年くらいはお続けの気持ちが大切かと思います。






耳鳴りの場合は、何件も耳鼻咽喉科に通っても治らなくて、困ってまいってしまい、漢方に助けを求める人が多いです。


耳鳴りの不快な症状は本人しか分からず、絶望感を感じる人もいます。

耳鳴りの改善だけでなく、
「心と体を元気にする」ことも必要だと思います。




星耳鳴りを改善するポイント…養生法も大切ですね!


@睡眠不足を解消して、よく眠ること。

A体の疲労を解消すること。体を休めること。

Bリラックスすること。

Cイライラしない、八つ当たりしないこと。

D耳鳴りとうまく付き合うこと。根気よく続けること。





土屋薬局の耳鳴りの漢方相談で勉強していること その1)



中耳炎後、つばをのんだりすると耳の奥がピキピキ鳴る。と夕方の虹


耳の漢方相談を受けました。

最近、耳の漢方相談がどうしたわけか多いのです。


「中耳炎後、つばをのんだりすると耳の奥がピキピキ鳴り、つまり気味。自分の声や物を食べてる音が頭に反射して響く。1週間くらい前から」


恩師の先生にも相談してみて、いろいろと勉強しました。

中耳炎→鼻と耳の間の時間に炎症があった。

肩こり、下痢しやすい、食欲ない→消化機能↓

突発性難聴→急性期のあとの慢性期に移行する

耳管にドロドロの内分泌の液が詰まっている。

漢方では


1)丹参製剤→中耳に耳に効く成分を運んでいく、全般的に良い処方で慢性的な炎症を抑える

2)残っている炎症に頂調顆粒→開竅成分が配合されていて効き目が良い

3)半夏白朮天麻湯→天麻が頂調顆粒を助ける、胃腸を守る成分も配合されている。
1〜2週間、この漢方を併用すると良くなっていく


30代は新陳代謝や血流が良いので治るはず、聴力低下もないので初期だから漢方の効き目がある。

時間との戦いで早く治したほうが良い。

とのことでした。


夕方の不思議な色

<2011年7月11日 昨日の夕方は空が不思議な色で覆い尽くされ、そして虹も一瞬輝きました。ツイッターでも「山形クラスタ」は、空の色と虹の話題などでもちきりでした。今朝の山形新聞の朝刊でも昨日の夕方の不思議な空がカラー写真で掲載されていました。>






普段の土屋薬局の耳鳴りの漢方相談で勉強していること その2)

「耳鳴りの漢方」を2題…セミの鳴くような耳鳴りジリジリと風邪ひくと、しょっちゅう耳が聞こえにくい

こんにちは!

台風が接近中の日本です。

山形は風が強いものの、まだ雨が降っていません。

読者のみなさまがお住まいのところが、何事もなく無事に過ぎていってほしいです。


さて、本題です。


耳鳴りの相談を受けて恩師の先生と耳鳴りの中医学的な考察をしてみました。

今回のコラムは、「耳鳴りの漢方」を2題まとめていきたいです。



1)「セミの鳴くような耳鳴りがジリジリと続いている。」


60〜70代女性の方

セミの鳴くような耳鳴りがジリジリと続いています。

普段意識しなければそんなに邪魔になりませんが、意識が耳に向かうと年中音がしてしまいます。

耳鼻科にも2〜3件受診しましたが治らないものと言われています。

なんとか漢方で良いものはないでしょうか?



「こんにちは。

年齢的な問題があるでしょう。

あくまで年齢によって、内耳のリンパ液が半分以上なくなっているんでセミの鳴くような耳鳴りがしてきます。

対策としては、内耳の血流を良くすれば、リンパ液も増えていきます。


セミの鳴くような耳鳴りは虚証です。


処方としましては、


丹参製剤+耳鳴丸+安神薬

など漢方、3種類で服用するとお勧めです。


眠れない、夜に耳鳴りが気になる場合には、睡眠を良くすると耳鳴りが気にならなくなってきます。

ですから安神薬を追加しています。

この安神薬は補腎作用もございますので、セミの鳴くような耳鳴りにも期待できます。


頑固な耳鳴りには3品ぐらいが良い。

耳鳴丸だけではダメ。

3品目の漢方は1日2回の服用で良い。

薬を集中していく。

2週間から1か月間服用していく。

効果を実感していくことが多い。


まずはこれ以上悪くならないこと、耳鳴りが除々に減ること、ある日は気にならなくなることなどを目標にします。


2)「風邪ひくと、しょっちゅう耳が聞こえにくい(というかかなり聞こえない)症状があるので、すっかり慣れっこになってしまい、ご相談 が遅れてしまいました…でもやっぱり不便なのでご相談しました。土曜から耳がほとんど聞こえなくなり、今、耳鼻科へ行ってきました。少し耳の中が赤いか な、くらいで、空気を通してもらいました。まだ、すっきりしませんが、様子見みたいです。なんだか頭もだるい感じですっきりしません」



風邪で耳鳴り、聞こえにくい。

中耳の問題。

耳管と鼻が続いている。

耳管の出口が中耳に関係している。

中耳の炎症が耳管に影響する。


血府逐淤丸という活血化淤剤や頂調顆粒、涼解楽など3種類を組み合わせていけば耳の改善に良いでしょう。

活血化淤剤は理気作用が強いし、血流を改善するので耳の症状に効果的ですし、頂調顆粒は首から上の気になる症状の改善に、また涼解楽は風邪の炎症にも良いとのことでした。


以上です。参考になりましたら、幸いです。

ねじ花

<2011年7月13日 我が家の庭 ねじ花>

ねじ花って不思議です。






土屋薬局の耳鳴りの漢方相談で勉強していること その3)

漢方で突発性難聴の耳鳴りが治った話…ゆっくり耳の調子は改善し、今ではすっかり元通りの聴こえに戻りました。

こんにちは。

山形は今日は蒸し暑い一日になりそうです。

セミの鳴き声も聞こえてくるようになりました。


さて、今日は耳鳴り、突発性難聴が漢方で改善したお客様の嬉しいお話を紹介させて頂きます。

Oさまからは以下のコメントを頂いております。


「私自身も自分の耳が聴こえにくくなるとは、夢にも思っていませんでした。

突然やってきて、この先もこのままだろうかと、とても不安でしたので、同じ症状のみなさまのお役に立てれれば大変うれしく思います。」


 「突発性難聴が改善しました」


Oさまより掲載許可を頂きましたのでコラムを作成させて頂きます。



Oさまからの嬉しいメールのご紹介です。

「ずいぶんご無沙汰してしまいましたが、あれからゆっくり耳の調子は改善し、今ではすっかり元通りの聴こえに戻りました。

6月に病院で受けた聴力検査でも正常になり、主治医も見違えるほどの回復ぶりに驚いていました。

漢方薬の力に医師も関心があるようです。

まだ時折、高いキーンという耳鳴りが少し残っているので(それも最近になり少なくなりました)もうしばらくお薬を続けたいと思います。


病院では、もうこれ以上よくなることはないかもしれないといわれてしまったのですが、土屋先生の絶対によくなりますよ、というお言葉を信じてお薬を続けてよかったです。

主人も私の回復ぶりに驚いています。


補腎薬も素晴らしいお薬ですね。

仰られていた通り、お肌の調子が以前よりだいぶよくなりました。

こちらでお友達になった方にはいつもだいぶ年下に見られます。

やっぱりお肌のツヤは大事ですね。」



Oさまは、突発性難聴のご相談でした。

「がんばり過ぎたのか3月上旬に突発性難聴になってしまいました。

症状としては軽度の難聴、耳鳴り、音が大きく響くというものです。

(右側が特にひどいのですが、左耳も聴力が落ちています)

病院を3件回ってようやく診断がつきました。

そのため、症状が出てからぎりぎり14日後からの治療開始となってしまいました。


・処方はプレドニゾン1日1回100mgを8日間服用。

・そのほかに自分でビタミンB12も追加。

・薬を開始して8日目の検査では聴力は改善しておらず。

・その後、薬をやめてから徐々に耳鳴りと音の響きは改善されたが、現在も常にキーンという高い耳鳴りがなっている状態。

・音の響きも右側を中心に残っている。


※聴力については明日、病院で検査予定。MRIもお願いするつもりです。


突発性難聴は多くは初期治療が肝要で、その後の改善は望めないとする文献が多いようですが、わらにもすがる思いで土屋先生のホームページを拝見しましたら、漢方の対策方法があることを知りました。


以前、相談しておりました膣カンジダはその後の再発もなく、すっかり落ち着いてると思っていたのですが、体の中の根幹は悪化していたようです・・・。」


ということで経過が良くて本当に良かったです。

今後とも体調よくお過ごしになって頂きたいです。


霧ヶ峰

<2011年7月16日 霧ヶ峰>

夏の霧ヶ峰

夏は海や山に心を奪われてしまいます。

節電の夏、涼しげにいきたいです。(^^)






土屋薬局の耳鳴りの漢方相談で勉強していること その4)

耳の漢方相談…耳が詰まった感じで聞こえにくい。風邪をひくと耳が聞こえにくくなります。

こんにちは。

薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。

新潟や会津の只見などの大雨が心配です。

さて、先日、耳の漢方相談を受けました。


「耳が詰まった感じで聞こえにくい。声が出しにくく、他人からは聞き取りにくいようです。自分では聞こえにくいから他人にどう聞こえているかが分からないのです。また風邪をひくと、しょっちゅう耳が聞こえにくい(というかかなり聞こえない)症状があります。」


「風邪ひくと、しょっちゅう耳が聞こえにくい(というかかなり聞こえない)症状があるので、すっかり慣れっこになってしまい、ご相談が遅れてしまいました…でもやっぱり不便なのでご相談しました。」


「土曜から耳がほとんど聞こえなくなり、今、耳鼻科へ行ってきました。少し耳の中が赤いかな、くらいで、空気を通してもらいました。まだ、すっきりしませ んが、様子見みたいです。なんだか頭もだるい感じですっきりしませんが…お薬がでて、メイアクト(抗生物質)とムコソルバン(痰をきる)、ムコスタ、ガス ター(胃薬)ですが、漢方と併用できますか」


恩師のトン先生にも検討して頂きました。


「風邪で耳鳴り、聞こえにくい。

中耳の問題。

耳管と鼻が続いている。

耳管の出口が中耳に関係している。

中耳の炎症が耳管に影響する。


血府逐淤丸と頂調顆粒、涼解楽など、3種類を組み合わせていけば耳の改善に良いでしょう。

血府逐淤丸は理気作用が強いし、血流を改善します。

頂調顆粒は首から上の気になる症状の改善に、また涼解楽は風邪の炎症にも良いとのことでした。」

諏訪湖畔

<2011年7月16日 諏訪湖畔>


2011年10月14日追記です。


○2011年9月12日 その後の経過

今飲んでいるお薬のおかげで、不正出血がほぼなくなりました。体調がいいです。

あとはしつこい耳鳴りだけ…ときどき耳垂れ?みたいなのがありすごく痒くなるときがあります



○2011年10月12日

耳の調子はすっかり良くなりました。

キーンという音はまだ続いていますので、こちらの症状が改善するためにももう少し頑張ってみたいです。






土屋薬局の耳鳴りの漢方相談で勉強していること その5)

突発性難聴、耳鳴りが漢方で良くなられたお話です。

40代、女性のかたの難聴、耳鳴りの漢方相談を受けました。

今年の4月に突発性難聴を発症して以来、難聴と耳鳴りに悩まされています。

ストレスが溜ってきたときや天気が崩れるときに悪化しやすいです。

耳鼻科では、メチコバール、アデホス、イソバイドを服用中です。

20代のときにメニエール病にかかり、その後後遺症で寝込んだこともありましたが、その後10年間は発作も起こらずに完治したものだと思い込んでいました。

今年の4月に突然右耳が聞こえなくなり、突発性難聴と診断され10日間入院しステロイドの点滴治療。

聴力は8割くらい改善しましたが、以前より聞こえが悪いです。

そしてまた先月の8月に右耳が聞こえなくなり、突発性難聴の再発で4月と同じステロイドの点滴治療を受けました。

今回はあまり聴力が回復している感じがしません。

耳鳴りも強くまた再発するのではと心配です。


恩師の中医師の先生に、相談してみました。


「突発性難聴は急性期の治療が大事です。

今までの病院での治療は良かったと思います。

聴力が回復していないのは、内耳に原因。

内耳性難聴です。

三半規管、蝸牛も原因です。

ストレスがあったかもしれない。


処方としては牛膝と車前子が配合されている補腎薬と丹参製剤そして「神様が枕元で教えてくれた漢方」の3つがいいです。


補腎薬は、牛膝と車前子が含まれた補腎薬で、補腎とは耳の症状を軽減していくことです。

内耳、蝸牛、三半規管にリンパ液が溜まっている可能性がある。

またそれらはめまいや、若いときにメニエルだったことからも推測される。

「耳鳴りに強い補腎薬」よりは利尿効果が期待できて、耳の症状を軽減していくことに期待できる。


丹参製剤は、耳周りの血流を改善して、内耳の症状に効き目があります。


「神様が枕元で教えてくれた漢方」は、補腎効果があり安神作用もあるので、睡眠が良くなり、精神を安定させ、耳鳴りにも効果を期待できます。


牛膝と車前子が含まれた補腎薬+丹参製剤+「神様が枕元で教えてくれた漢方」の組み合わせは、補腎+活血+安神の相乗効果があります。

ポイントは、1)これ以上悪くならない  2)良くなっていくし、病院の薬の効き目もより良くなります


突発性難聴は、漢方の組み合わせは単品では無理、2品目は普通、3品目は必要とのことで3つ合わせて服用したほうが良い。

漢方で体力を上げて、内耳、蝸牛、三半規管のリンパの流れを良くすることが大切です。


ちなみに「神様が枕元で教えてくれた漢方」の代わりに「サネブトナツメの種子が配合されている漢方」を使う方法もあります。

「サネブトナツメの種子が配合されている漢方」は、補血効果を期待します。

生理直後に頓服したり、血虚傾向(貧血、血圧↓)などのときなどに、補血効果で心血虚の改善を狙います。


ガンや難しい病気の場合でも漢方に取り組む。

患者さんが 1)これ以上悪くならないこと 2)患者さんによく説明すること などが大事です。


2011年9月20日追記


漢方を服用して調子が悪くなったと言われる場合には?

→もし漢方を服用しての副作用でしたら、たとえばずっと下痢が続くとか副作用が長引くことはありえないこと。

また1)体質が絡んでいるので、食生活や生活習慣などにも起因していることを根気よく説明すること 2)服用方法を変えること、たとえば食前、食間の服用だったら食後30分に服用方法を変えることなど。


ナツメは傷寒論、金匱要略の8割に処方されているもの。

症状を穏やかに改善できる。

たとえば竜胆瀉肝湯の苦味を消すことができる。

朝顔

<2011年8月29日 我が家の庭 朝顔>


○2011年10月14日追記です。


お客様からの嬉しいコメントを頂きました。(^^)


「漢方薬を飲み始めてちょうど3週間が経ちました。

飲み始めてから2週間は耳の詰まった感じが続き、耳鳴りも大きく、めまいの発作が起きたりで、このまま耳が聞こえなくなってしまうのかも・・・とかなり落ち込みました。

それが今週に入ってから耳の詰まった感じがなくなり、突難にかかって以来、『ぼわ〜ん』『きーん』という2つの耳鳴りに悩まされていたのですが、『ぼわ〜ん』という耳鳴りがあまりしなくなり、時には耳鳴りのことを気にせず過ごせるまでになりました。

土屋薬局様に薦めていただいた漢方薬の効果が出てきたようで嬉しい限りです。」



○2011年11月11日追記です。

2か月にわたる漢方薬の服用で、耳閉塞感がほとんどなくなり、耳鳴りも日常生活であまり気にならないくらい回復しました。

月に1回の聴力検査も再発する前にまで回復して、日常生活には支障がなくなり、健康のありがたさを実感してとても嬉しく思っています。





土屋薬局の耳鳴りの漢方相談で勉強していること その6)

耳鼻科のポイント、ニキビの漢方的考察

おはようございます。

薬剤師、国際中医師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。

最近、耳鼻科やニキビの漢方に力を入れているので、昨日も恩師からいろいとご指導仰ぎましたので、ログしていきたいです。



1)耳鼻科のポイント


<頭を爽やかに整える漢方の使い方>


急性期も慢性期も耳鳴りに使える。

急性期には、たとえば頭を爽やかに整える漢方+5つのお花の成分の漢方薬

慢性期には、+丹参製剤


これから秋冬の慢性副鼻腔炎→鼻水、のどの奥に鼻汁が逆流する。→鼻淵丸+頭を爽やかに整える漢方+板藍茶

急性期は鼻水が黄色い。


頭を爽やかに整える漢方は、中耳や内耳、副鼻腔などの症状に。


<ニキビについて>


基本的に肺熱、湿熱、痰湿


痰湿と考えて、たとえば温胆湯+五涼華または清営顆粒


◎健脾化痰も必要


会員店の先生の中には、五行草と温胆湯でニキビを上手に治療する先生がいる。

→胃と皮膚の湿熱をとる。消化器系と呼吸器系を改善する。


<牛膝と車前子が配合されている補腎薬について>

慢性期1〜2年の耳鳴り、メニエル、めまいなど。

牛膝と車前子がリンパ液の改善に。


+丹参製剤で1日2回でいい。


<妊娠してから耳が圧迫された感じがする>


妊娠とは直接に関係ない。

他の原因では?

睡眠不足または精神的影響。または軽い風邪の影響?


蔵王の風景

<2011年10月16日 今日の蔵王は雲隠れ>






土屋薬局の耳鳴りの漢方相談で勉強していること その7)

50代女性の方への突発性難聴後の耳鳴りの漢方相談

50代女性の方、突発性難聴で退院後も耳鳴りが治らないという漢方相談を受けました。

恩師の先生からも処方などの面で考察して頂きましたので、忘れないうちにログしておきます。

本日2回目の更新です。




<突発性難聴後の漢方相談について>

耳鳴り24時間

突発難聴で10日間入院。

耳は半分くらい回復(医者の診断)、退院するも耳鳴り完治せず。

静かな所(例えば、エレベータの中)、うるさい所(繁華街、子供の泣き声)で苦痛になります。

メチコバール、カルナクリン、アデボス錠を服用中。

耳鳴りは、キーンという高い音。たまに、ぷちぷち、ぶちゅッといった泡がはじける音がする。


<漢方の考察>


突発性難聴で入院約10日間で耳鳴りが半分くらいに減ったのですから、入院中はステロイド剤も使ったことと思います。

ホルモン剤を使ったときには、陰虚(いんきょ)といって体の潤いが減りやすいです。

その場合には漢方では活血補腎(かっけつほじん)が基本になります。

耳の内耳のリンパ液も減って、難聴や耳鳴りになりやすいです。

突発性難聴の原因としては、ストレス、風邪、自律神経などの問題もあったかもしれません。


50歳の年齢からしましても、更年期や女性ホルモンの問題もありますので、その面も考慮して処方を選びますと、知柏地黄丸と活血剤、活血剤には丹参製剤を、そして「頭を爽やかにする漢方」の3つの併用が効果的です。

3つを組み合わせて服用しますので、効き目が良いので1日2回の服用で効果的です。

もし知柏地黄丸と丹参製剤の2つだけだったら、1日3回は服用してもらいたいです。

補腎薬の知柏地黄丸は、「腎は耳に穴をあける」ことの腎と耳の関係から選びました。


「頭を爽やかにする漢方」は、目で見えない炎症の改善にお勧めしています。

西洋医学でもたとえば、耳の症状改善には、抗生物質とビタミンB、また血管拡張剤と処方しています。

内耳、外耳の炎症に効果をあげます。

また丹参製剤と補腎を助ける働きがあり、慢性的な炎症を抑えていきます。

静かなところで耳鳴りがする症状には、「頭を爽やかにする漢方」の羌活、薄荷、川弓、荊芥、連翹などの去風開竅薬が効果を上げます。

耳の奥の経絡を通し、慢性的な炎症を抑えます。

内耳のところの血流を改善する。

まとめますと


○補腎→知柏地黄丸

○活血剤→丹参製剤

○補腎と活血の効き目を良くするもの、炎症を改善していくもの→頭を爽やかにする漢方

です。

大日様の猫

<2011年11月18日 大日様から月山を眺めていたのですが、猫がやって来ましたので、望遠レンズで表情を撮影してみました。猫は可愛いです>





土屋薬局の耳鳴りの漢方相談で勉強していること その7)

耳の閉塞感と聴力低下の漢方相談

おはようございます。

薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。


痛み、しびれの漢方相談に、婦人科系の周期療法を始めとする漢方相談に、そして第三の私が得意とする漢方相談として「耳の漢方相談」に力を入れている今日この頃です。

恩師の中医師の先生に私が最近、中国人の女性のかたの耳鳴りを治した処方をお伝えたしたら「土屋先生の処方も中医学耳鼻科の本格的な処方ですね。多くの人に喜ばれますよ」と言われました。(^^)



1)2011.09.07 突発性難聴、耳鳴りが漢方で良くなられたお話です。

40代、女性のかたの難聴、耳鳴りの漢方相談を受けました。

今年の4月に突発性難聴を発症して以来、難聴と耳鳴りに悩まされています。

ストレスが溜ってきたときや天気が崩れるときに悪化しやすいです。

耳鼻科では、メチコバール、アデホス、イソバイドを服用中です。

20代のときにメニエール病にかかり、その後後遺症で寝込んだこともありましたが、その後10年間は発作も起こらずに完治したものだと思い込んでいました。

今年の4月に突然右耳が聞こえなくなり、突発性難聴と診断され10日間入院しステロイドの点滴治療。

聴力は8割くらい改善しましたが、以前より聞こえが悪いです。

そしてまた先月の8月に右耳が聞こえなくなり、突発性難聴の再発で4月と同じステロイドの点滴治療を受けました。

今回はあまり聴力が回復している感じがしません。

耳鳴りも強くまた再発するのではと心配です。



→その後の経過は3か月の12月まで順調で、耳の閉塞感も聴力低下も治まり、体調も落ち着いています。

ただここ1か月間は1週間くらい耳の閉塞感が強い日が続き、その間は聞えも悪く、良性発作性頭位めまい症など起こして調子が悪いときがありました。


☆12月になって寒くなってくると血流や耳管の問題がでてきます。

脳の周りの血流を良くすることが大切です。

「頭を爽やかにする漢方」はもともとは風寒の邪気による風邪(かぜ)の頭痛に向いている処方です。


寒くなってきているのですから、川弓や羌活など配合されている生薬が脳の奥の血流を改善していきます。

圧迫されていることを広げる力があります。


または「爽やかな月」の漢方も血流を改善する働きで、今の処方に追加することも可能です。


(お客様、たしかに寒さが本格的になってから耳の閉塞感と聴力低下が始まったそうです。その場合には脳の奥の血流を改善して、耳の内耳のリンパ液の流れを改善することは耳鳴りや聴力の回復などに有効な方法になります)

村山市の葉山眺め

<2011年11月23日 村山市 葉山を眺める>





土屋薬局の耳鳴りの漢方相談で勉強していること その8)

突発性難聴、耳鳴りの漢方相談…○耳の圧迫感はございますか?

おはようございます。

いよいよ年の瀬で明日が大晦日ですね。

いろいろと忙しい毎日ですね。

さて、今日は突発性難聴、耳鳴りの漢方相談を恩師のアドバイスも参考にして進めていきましたので、ログしていきます。



<30代女性>

「突発性難聴と耳鳴りで悩んでいます。

今年9月に朝起きたら右耳が聞こえなくなっていました。

出産の一か月前でストレスはあったのかもしれない。

体調が悪い時は耳鳴りが大きくなる気がする。

突発性難聴による通院はなし。

ただ、12月14日に右耳が中耳炎になったため、その治療は行っている。

薬はムコダイン500とメイアクトMS100を服用中。

出産して2か月弱のためまだ生理が回復していない。

以前はほぼ周期的にきていました。

突発性難聴で左耳が聞こえなくなっているところに、右耳が中耳炎と診察されて聞こえなくなったためとても不安です。」



<土屋からの問い>

相談を方針づける大事な質問→


○耳の圧迫感はございますか?



<30代のお客様>


「圧迫感はあります。詰まった感じとはまた違う、苦しい感じがあります。」

<土屋からの回答>


お客様は出産されましたので、(おめでとうございます)、貧血による耳鳴り、つまり虚証による耳鳴りがあります。

出産後は体の中は空っぽになってしまいます。

赤ちゃんにお母さんの栄養をあげて、母乳は血液を消耗します。


まず貧血性の耳鳴りには「耳鳴りに強い補腎薬」が最適です。

一緒に同時に併用するものは「補血剤(養血調経)」です。

元気がでて、耳鳴り、耳のトラブルが改善しやすいです。


耳に圧迫感がありますから、「気を開く漢方薬」をさらに追加して合計3つとなりますがお勧めです。


「気を開く漢方薬」は、ストレスを解消しながら、圧迫感を解消する良い処方で実績があります。


内耳のリンパ液が産後減ってきたり、聴神経の血流も産後の貧血による血流の悪さが原因ですし、産後の赤ちゃんの世話による体力の消耗も回復していきます。

パリ、セーヌ川からのエッフェル塔眺め

<2010年11月4日 パリ・セーヌ川を眺めながらエッフェル塔>








つらい耳鳴り。

心までまいってしまうのは
一番とよくありません。

根気よく体の中から健康をつくろうとお考えの方は、
一度 漢方を試されてみてはいかがでしょうか?

漢方では一人一人の体質に合わせて相談していきますので、詳しくはご相談してください。

漢方相談は、
漢方相談室のフォームファックス(0237−48−1477)
お電話(0237−47−0033、0237−48−2550)
で。



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