雄物川を旅する

の一冊「日本の川を旅する〜カヌー単独行〜」特別取材班@

04/03/15


私の敬愛する作品 「日本の川を旅する〜カヌー単独行」を読み進めていくうちに、
実際に カヌーで川を下るわけではありませんが、
野田さんと同じ川を見てみれば、体験すれば、
少しは作品を理解できる役に立つのではないかと考えました。

私が住んでいる山形県の川 最上川では、

「日本で上位10位に入る大河の中では北上川では水が美しい川に入る。
東北には他に最上川や阿武隈川があるが、これらの川はドブ川である。
流域の廃水、下水をそのまま川に垂れ流しているためだ。」

とありますから、体験取材の対象にはなりません(残念)


となりますと、私が取材に行ける川としては、
この名ルポに書かれている川〜「雄物川(おものがわ)」です。

東根市(ひがしねし)からは、新庄市〜金山を通って、
秋田県雄勝郡にでます。

車で約1時間半くらいですから、雄物川上流から無理なく取材できます。








「日本の川を旅する 雄物川」では、一日目では「湯の沢温泉」から出発していますが、
取材当日(平成16年2月11日)時点では、雪のために湯治宿は 冬季休業中です。


野田さんが二日目に出発した 文月橋から
私も撮影を開始します。


「カメラの加納さんと待ち合わせ。
湯沢駅前の文月橋から漕ぎ出した。快晴。
十月のこの時期は川の水が少なく、最深部でやっと50cmだ。
水が澄み、川底の魚が一匹一匹はっきりと見える。
低い土手の上の姿の良いアカシアの木。
遠くの山は頂上だけが見え、
中腹から下は露にすっぽりと隠れている。(91ページより)」





この取材をした2月11日は、天気予報の「雪」という予想を
良い意味でうらぎって、「雨天決行」ならぬ「雪天決行」の覚悟でいた私にとっては、
嬉しい誤算となりました。

その日の山形新聞には、蔵王の話題で
「年に数回しかないとても晴れた一日で、飯豊連邦から月山まではっきりと眺められた」
とのような記事が載っていました。


見てください、この鳥海山。


上記の野田さんは、「遠くの山」としか記事にしていませんが、
この山は 私たちの神聖な山である
「出羽富士 鳥海山」です。

実際、庄内地方の酒田や鶴岡から眺めるよりも、
湯沢からの景色のほうが近いからか、
空気が澄んでいるかなのか、
とっても良い感じですね。





ああ、美しいですね。

湯沢からの鳥海山の眺めが一番かもしれない。





車を走らせ、隣の橋を撮影します。「柳田橋」です。






「雄物川は全長132km。山形県との境の雄物沢から流れ出し、
仙北、秋田平野を貫流し秋田市で日本海に注ぐ。

米代川と並んで秋田の代表的な川だ。

川下りでは200km、300kmの大河より、雄物川くらいの大きさの川の方が楽しい。

余り大きな川だと「漕がせて戴きます」といった受身の心境になる。

主体性持てないのだ。

〜中略〜

昔、雄物川を荷物や人を乗せた舟が往来していた頃、
運賃は秋の方が春より三割から倍くらい高くなっていた。

雪解け水で深くなった春の川より、渇水期の秋の川の方が操船が難しかったからである。

フネは浅い流れを一番の苦手とする。」(92ページより)




次回は、中流編を作成する予定です。

お楽しみにしてください。