ジョセフィン 虹を夢みて

01/03/29


愛を求めて、愛に追われる―

孤独を逃れての奔放さか、
野性的な官能の美しさに輝いた
歌と踊りの女王、ジョセフィン・ベイカーの生涯。


ジョセフィン・ベーカーは、
パリのミュージック・ホールの女王だった。

「琥珀の女王」

「ジャズ・クレオパトラ」

彼女に捧げられた称号は、彼女の特異な魅力を物語る。


黒人としてアメリカに生まれたジョセフィンは、
死にもの狂いのヴァイタリティーで貧困を飛び出し、
黒人ヴォードヴィルの世界で、小さなスターの座を勝ち取る。

しかし、彼女をカリスマとして歓迎するのは、
1920年代のきらめくパリ、そしてベルリンだった。

ヨーロッパに渡って はじめてジョセフィンは、
苦悩と陽気さが ないまぜになった 「アメリカの黒人」 から開放された。

自由に はばたいたのだ 「野生のダンサーとして」。


それから50年―1975年に、ジョセフィンが69年の生涯を終えた時、
フランスは、彼女を国葬で送り、
マドレーヌ寺院には 2万人の人々が集まった。

確かに、ジョセフィンは大スターだった。

「パリの恋人」より 「世界の恋人」 と呼ばれるのがふさわしい活躍をした。

しかし、他にも あまたあるパリが生んだ 「世界の恋人」たち―たとえば、
エディット・ピアフも、イヴ・モンタンも、
国葬という形で送られてはいない。


瞬く間にパリに君臨し、ヨーロッパにアイドルとなったジョセフィンは。
ヒトラーの台頭で急激に変化していく時代の急流に投げ込まれる。

自由と正義を信じ、フランスのために 「愛国心」 を燃やす。


ジョセフィンは、「ジープに乗ったヴィーナス」 として、
命を危険にさらしてレジスタンスのために働き、
第二次世界大戦後は、
世界中から肌の色の違う12人の子供を養子にして 「虹の一族」をつくり、
豊かな自然に恵まれた城館に、
自らの理想郷を夢見たのだった―。

山形演劇鑑賞会 第262回例会 地人会 公演
ジョセイフィン ―虹を夢みて―
2001年1月26日(金) 天童市民文化会館



ジョセフィン・ベーカーなんて知らなかった。


生まれて初めて耳にする名前。


彼女は、アメリカに生を受けた黒人女性で、1906年に生まれた。

1975年に亡くなるまで 激動の20世紀を駆け抜けた。

その彼女の人生を、前田美波里さんが演じる。


今回で 私の演劇鑑賞も、無名塾、東京ヴォードヴィルショーに続き 三回目になるが、
有名な俳優さんたちを 自分の目で見て、
台詞(セリフ)や歌を 自分の耳で聞けることは 大きな喜びだ。


舞台は、役者と私たちが 同じ時間を共有すること。


造りあげること。


美波里さんが、ジョセフィン・ベーカーの生涯を 華麗な歌と踊りで
私たちを魅了する。


しなやかに鍛えられた体は、ステージを駆け抜ける。

まるで ここが船の上やパリ、そしてブロードウェイに いるかのような錯覚がおきた。


2時間45分の公演が、彼女の人生となり、
忘れかけていた 愛と夢と希望を想いださせてくれた。


大空に掛かる虹は、いつかは消えてしまう。


その一瞬を 永遠に変えようとした 一人の女性の物語であり、
同時に 私たちのこころにも 大きな虹が広がる物語である。





このステージで、美波里さんが歌い、踊りながら
ジョセフィン・ベーカーを演じたのです。



私にとって、前田美波里さんは、真木蔵人さんのお母さんであり、
マイク眞木さんの奥さんだった というイメージしかありませんでした。

恥ずかしながら 「前田美波里」 という ビッグ・ネームは名前は知っているけれども、
何をやっている人なのかは よく分からなかったのです。


そのような分けで、
「ジョセフィン 虹を夢みて」で、初めて 前田美波里さんの舞台を鑑賞することとになりました。

私の席は 前列15席目という、やや後方に位置する席でしたが、
美波里さんの エネルギッシュな踊りや 素敵な歌声に ぐいぐい引き込まれていきました。


美波里さんが、ジョセイフィン・ベイガーの生涯を 歌と踊りで表現していくなかで、
私が感銘をうけたのが、美波里さんの 肉体美です。

すっらと伸びた足、鍛えられた背筋などは
日頃からのトレーニングを物語っています。


私が 一番好きなシーンは
「ウキ!ウキ!」 と、バナナを持って お猿のダンスをするところです。


可愛らしく 健康的な色気が まぶしく映りました。





本邦初公開、「ジョセフィン 虹を夢みて」の舞台の撤収の模様です。
私も、舞台の片付けをして、仲間になりたいです。



今回の 無名コラムとなる 「ジョセイフィン 虹を夢みて」 は、
正直言って 観劇した後は、ホームページにアップしようかな!
と思っていたのですが、ついつい面倒くさくて このまま お蔵入りにしようと決めてました。


月日は過ぎ、
ジョセフィンの人生や 前田美波里さんへの感動も忘れかけていたところに、
先週 郵便屋さんが なんだか丸く包まれたものを配達してきたのです。


「ん?? なんだろう。また、仕事用のポスターかな?」

「それにしても、差出人の名前も無いし、おかしいな。」


と思いながら、ビリビリと梱包されたものを破くと、丸まった ポスターと手紙が出てきたのです。




土屋様

先日の 「ジョセフィン」では 大変お世話になりました。

お約束しましたポスターを送らせて頂きます。

サインを書いてもらうのに時間がかかってしまい、
遅くなってしまいました。

どうも すみませんでした。

これからも地人会を宜しくお願いします。


地人会 和泉将朗




郵便物を開けたら、
美波里さんのサイン入りのポスターが入っていました!


ありがとう〜! 和泉さん。


こんな田舎に住んでいる地方のファンに、わざわざ 前田美波里さんからサインを貰って、
しかも お送りして頂けるなんて。。

すっかり、私は この和泉さんとの 「約束」も 忘れていました。


和泉さんは、地人会で製作担当をされている方なのですが、
何故? 一ファンの私が このような業界の方とお話できたか、
その秘密を みなさまにだけ 教えましょう。


「ジョセフィン 虹を夢みて」 の天童公演が終わった後に、
前田美波里さんや
榛名由梨さん、立川三貴さん、下馬二五七さん、竹内耕さん、斎藤絵里さんなどの
俳優さんたちと 私たち 山形演劇鑑賞会の 交流会が開かれたのです。


場所は、天童パークホテル。





ホテルの駐車場が満杯だったので、
車を入れるのに苦労しました。



役者さんたちは、長い公演で疲れているのに、
私たち 地方のファンと 1時間のパーティをしてくれるのです。

演劇鑑賞が終わった後に、舞台で演技されていた方々に ビールを注いだり、
お話できるのは 人生の喜びです。


話は変わりますが、
あの三谷幸喜さん脚本の 「竜馬の妻とその夫と愛人」 東京ヴォードヴィルショー第55回公演の
天童公演終了後も ここ天童パークホテルで 交流会をしたのですが、
私は 佐藤B作さんに ビールを注ぎに行きました。


B作さん: 「ありがとう。でも、ちょっとでいいよ」

私: 目の前に あの佐藤B作さんがいるだけで光栄なのに、ビールを注ぐと緊張してしまう。
   
B作さん: 「おい、おまえ!ほんとに、ちょっとしか注がないんだな! もっと注いでよ!!」


と 笑われてしまったのが 思い出に残っています。

(B作さんや客演の平田満さんは ほんとにあんな感じですよ。 あめくみちこさんは、きれい。(^^ゞ)



さて、憧れの前田美波里さんとの交流会は 素晴らしいものでした。


美波里さんは、ほんとに綺麗で 美しくて、若々しくて、身長も高く、お肌も白く、
ジーパンがよく似合っていました。


残念ながら、次の日は 鶴岡で公演がありましたので、
美波里さんは 早めに引き上げたのですが、
私たちは 役者さんたちと 福笑いゲームをしたりして、
大いに盛り上がりました。


夢のような ひと時が終わった後、
私は 友達と一緒に ホテルのロビーのポスターが欲しいなあと思って


「そこのポスター頂けますか?」

と、ホテルの人に交渉していたときに、
和泉さんが声を掛けてくれたのです。





真中は 下馬二五七さん、右端が和泉さん。
下馬さんは、味のある俳優さんです。
こんな地方のファンにも話かけてくれるなんて、
やさしい人です。


その時に 私が名詞を 和泉さんに差し上げたところまでは、
覚えているのですが、
まさか その 「約束」 が 前田美波里さんの直筆サイン入りのポスターだったなんて
すっかり 忘れていました。


今の時代は、インターネットだ、携帯でメールだ、
などと技術革新が叫ばれていますが、
私は 和泉さんからの 手紙に やさしさを感じました。


この文字もそうですが、人の心を伝えるには、
冷たいキーボードの文字ではなくて、直筆の文字だと思います。


きっと 行間から 人柄が滲(にじ)みでるのでしょう。


「私、地人会の味方です」





本邦初公開です。
前田美波里さんの直筆サイン。


「ジョセフィン 虹を夢みて」 のパンフレットより
前田美波里さんコメントを紹介させて頂きます。


結婚、出産、離婚を経験した。


「家庭と舞台の両方欲しかったが、不器用な私には無理。

今は ようやく私という存在は 私一人と思えるようになった。

私にしか出来ないこと、本当にしたいことをしたい。」




「私にしか出来ないこと、本当にしたいことをしたい」


これが実践できるか、出来ないかで、
人生が変わるのだと思います。


もし、私が大会社に勤めていて、
給料を いっぱい貰っていたとしても、
仕事に生きがいや 喜びが見出させられなかったら、
そんな人生は 意味のないものだと思います。


よく 「仕事は、自分の時間を切り売りしているから、給料を貰えるのだ」

とか、

「僕は、会社では あくまでも給料を貰うために働きます。趣味に生きます」

など、耳にしますが、

私には あまり魅力を感じません。


一度の人生、趣味も良いですが、
仕事においても
「私にしか出来ないこと、本当にしたいことをしたい」
が、大切なのだと思います。


私も、虹の掛け橋になって、
日本に中医学を普及させていきたいです。

中医学が趣味であり、仕事であり、
また、お客様の健康管理に役立つように
努力していきたいです。





追記です。(01/4/23 )

今日は、(と言っても、アップしているのは午前様になっているのですが)、
新しいデジカメを仙台のヨドバシで買ってきました。

先週 近所の梅の写真を撮って、敷地内に侵入してしまい、ドキドキしたせいか、
あ!!と思った瞬間、妹からもらって大切にしていた
デジカメ(オリンパスC-830L)を壊してしまったからです。

私は、物を大切にする人間なので、すごくショックでした。

ちょうど、レンズの絞りが壊れて、写真を撮れない状態になってしまったのです。

本当ならば、修理すれば良いのでしょうが、
今の時代は 修理するよりも、新しい物を買ったほうが 安いし、得な時代です。


山形で、パソコンやデジカメを買えると良いのですが、
山形では 最新機種は、なかなか手に入りません。

ですから、私は いつも仙台ヨドバシに行っています。

さて、私は 買うと決めたら パッと買ってしまうタイプなので、
また適当に選びました。

でも、一応 目標は


@ズーム機能。できれば、10倍ズームが欲しい。

A画素は、100万画素を超えるくらいでいい。(ホームページには、大容量は入りません)

Bなるべく、安いのが良い。


そうしたら、昨日 新発売されたばかりというデジカメがありました。


オリンパス C-700 Ultra Zoom。

211万画素。10倍ズーム。59,800円。


説明書を読むのが面倒なので、店員さんに レンズケースの紐(ひも)や、
カメラを首にぶら下げる紐(ひも)を着けてもらい、しかも電池もセットして、
撮影方法も聞いて ヨドバシを出る時には、すでに準備万端でした。

(ありがとう!ヨドバシさん。私は、撮影の手のセット方法まで教えてもらいました!)





仙台から、東根市(ひがしねし)へは、48号線を通ります。
この写真は、作並温泉の桜です。
毎年、きれいな桜が咲きます。
私は、一年間 この日を待っていました。
車を運転しながら、紅葉の時も、
雪の日も 桜を見たいと思っているのです。
ダンプやバスに轢(ひ)かれないように、
一人 車道に飛び出します。



山形へ帰ってきて、映画「スータリングラード」を見たかったので、
東根市から 一路 山形市の新しい映画館 ソラリスを目指していました。

関山峠を越えたあたりから、
雨が降ってきました。

「ああ、今日は風が強かったし、この雨で
せっかくの桜も散ってしまうな。。」
と、寂しくなりながら、13号線に突入しました。

ちょうど、その時、雨が上がり、夕日が射してきました。
ふと、左側を見ると 天童方面から
虹が見るではないですか。


大空に掛かる 虹。

それは、一瞬の夢。

ジョセフィン・ベーカーは、
その一瞬を 永遠に変えようとした。

20世紀を颯爽と駆け抜けたのだった。




10倍ズームは凄いです。
虹まではっきり。

虹が掛かる前
私は ハンドルを握りながら、
日常で仕事に追われ、疲れ果ててしまっては
何のための人生か?
と、自問自答していました。


人のために役立つことが 人生か。

それとも、適当に 時間を過ごしていくか。


形あるものは、いつかは滅びる。

時間が永遠にあるわけでは、ありません。


昨年、ショックを受けたことがありました。

あまり、この場で語ることは相応しくないのですが、
私は 彼が本当に 中医学をやりたかったことを知っているので、
彼の分も がんばっていこうと思っています。


私も 人間だから ときどき落ち込みます。

それを どうやって乗り越えるかが 大切なのでしょう。


この大空に広がる虹を見ていたら、
人間なんて ちっぽけなものだし、
自分の悩みなんて
人様から見たら きっと
コップの中の嵐にしか過ぎないんだ。

と、プラス思考に変わってしまいました。




この虹は ほんとに一瞬でした。
すぐ消えてしまいました。
偶然にも 撮影できたので、
神様からのプレゼントだと
勝手に思い込んでます。

このページは、地人会のスタッフの皆さまにも
お読み頂きまして、
温かいメールを頂きました。
どうも、ありがとうございました。

和泉さんからは、またお手紙を頂きまして、
今は 「藩陽の月」で近畿地方を廻っているとのことが
書かれていました。

前田美波里さんの直筆サイン入りポスターは、
前田美波里さんのお宅へ衣装を受け取りにくときに、
わざわざポスターを持って行って
書いてもらったそうです。

和泉さんは、今後は
世界の素晴らしい舞台や芸術を勉強していくのが

夢だそうです。

素晴らしいことですね。
私も 負けないように がんばります。

「私、地人会の味方です」