中国漢方のお話(9) ココロとカラダの悩み解決

夏の肌のトラブル解決!

にきび、ニキビ、蕁麻疹、吹き出物、アトピーの漢方、漢方薬




山形県東根市神町中央通り 土屋薬局 薬剤師・国際中医専門員A級 土屋幸太郎

サンデータイムス8月3日号より、土屋薬局が取材を受けたページを紹介します。


日頃のケアを心掛けていても、
「夏になると、ニキビがひどくなる」「日焼けして肌の調子が悪くなった」など、
思わぬトラブルが多いこの季節は、漢方が強い味方に。

夏に多い肌トラブルの解決方法を、
土屋薬局(東根市神町)の土屋幸太郎先生にお話を伺いました。




◎夏の肌のトラブルは体にこもった「熱」


「最近、ニキビがひどくなった」「日焼けをしたら、あとから赤い発疹ができてしまった」など、
夏の肌のトラブルが多くなる季節です。


東洋医学では、赤いニキビや発疹、赤みの強いじんましんなどは、
体内にこもった「熱」が血液にまで侵入した状態、これを「血熱(けつねつ)」といい、
この「血熱」が原因と考えています。

昔の日本人には少なかった「血熱」傾向の人が今、増えてきていますが、
その理由は大きく分けて2つあります。





一つはストレス。


ストレスがたまると、体内のエネルギー(気)のめぐりが滞っていまい、
エネルギーの発散されなくなるため、体の外にうまく発散されなくなるため、
体のなかに熱がこもりやすくなります。

この状態が長く続くと、体内の熱が出口を求めて体表面に向かい、
血液とともに全身をめぐって、肌に発疹や炎症が起こるのです。



もう一つは食生活です。


現代日本人はあたりまえのように欧米食を食べていますが、
高タンパク、高脂肪の食事が血熱を招きます。

肉類を好み、野菜をあまり取らず、インスタント食品を多く食べるなど、
栄養バランスが偏ること、辛いものや、お酒などの刺激物を好む人なども
血熱傾向になる可能性が大変大きいのです。

特に辛いものは、体に熱を発生させる作用を持っているので、
常食したり、同じく体に熱を発生させる油っこい食べ物や、強いお酒と組み合わせると、
体に余分な熱がこもって、肌トラブルを引き起こしやすい体質へと変わってしまうのです。





◎その結果「熱」が引き起こすトラブルはさまざま。


上記の肌トラブルの他、婦人科では、
生理の周期が短く量が多い、色が鮮やかな赤でべっとりしている。


更年期障害では、顔が赤く、のぼせ、ほてりといった症状が。

鼻血や血尿、血便は頻繁にあって、その血の色は赤く鮮やか、出血が多い。


腸に熱がこもると便秘が、頭の方にこもるとイライラやほてり、
目の充血、さらに高血圧や糖尿病、リウマチなども「血熱(けつねつ)」により、
その症状は悪化します。





◎熱を冷まして炎症をおさえる


東洋医学では「血熱」には、「涼血」法で対処します。


血熱を冷ます「涼血薬」として、『涼血清営顆粒(りょうけつせいえいかりゅう)』を使用しますが、
体の熱を冷ます作用に優れているばかりでなく、肌を潤し、血のめぐりをよくする働きもあるため、アレルギー性、
細菌やウイルスによるものなど、皮膚疾患に幅広く用いられる漢方薬です。


血熱を取る作用に優れた「生地黄(しょうじおう)」「赤芍薬(せきしゃくやく)」
「牡丹皮(ぼたんぴ)」
のほか、熱の出口である腸に作用する「大黄(だいおう)」も含まれているため、
便秘の方にもおすすめです。

肌のタイプや体の状態、症状によって、それぞれ合う漢方薬は異なりますので、
ご相談いただくと安心です。


今年の夏は、漢方を上手に使ってピカピカお肌で過ごしましょう。





「熱が起こす肌トラブル」


○ニキビ・吹き出物

ニキビにはいくつかのタイプがありますが「熱」で起こるのは、
赤みが強く、腫れて熱感を持っています。

白ニキビや、ジュクジュクしたものは、別の原因が考えられます。


慢性に繰り返す白ニキビは、気虚(ききょ)と呼ばれる体質が関係します。
衛益顆粒などを中心に体質改善していきます。

「ジュクジュク」タイプには、潟火利湿顆粒で湿熱(しつねつ)を解消していきます。
涼血清営顆粒と併用しますと、さらに効果的です。


○口内炎

赤みと痛みが強く、のどの渇きを伴うものは「熱」による可能性大。

色が比較的白っぽく、あまり痛くないものは、他の原因が。


○じんましん

「熱」によるものは、突然地図のような盛り上がりが出る、赤みとかゆみが強いものや、
紫外線の影響でも起こります。


○アトピー性皮膚炎

色々なタイプがありますが、ひっかくと黄色い液がでる「じくじく型」や、
肌の乾燥がひどい「かさかさ型」、あるいはその混合型など。

熱を取り除くとともに別の対策をプラスして。


○主婦湿疹

主に手のひらや指に症状がでます。

かゆみ、水泡、かさつき、ひび割れなど様々な症状が。

強い赤みと熱感を伴うなら「熱」の可能性大。


(中国漢方通信「「お肌のトラブル解消!漢方相談室」
…シミ、アトピーの漢方療法も参考にしてください。)
ご精読ありがとうございました。




清営顆粒 1包2g 90包 

効能・効果: 便秘。 

便秘に伴う次の症状の緩和:頭重、のぼせ、肌荒れ、吹き出物、食欲不振、腹部膨満感、腸内異常発酵、痔  


漢方の併用方法につきましては、詳しくは当店によくご相談してください。



夏に限らず、健康なお肌は「宝物」です。

「肌は内臓の鏡」とも言われています。

カラダの内面の美しさを滲み出したいですね。


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