【再掲載】子宮頚部異形成の漢方対策(2005年の記事より)
※この記事は、2005年当時の土屋薬局ブログの記事を原文ママで再掲載させていただきました。
当時の学びや記録をそのまま残すため、文体・表現なども一切手を加えておりません。
中医学の原点に立ち返る内容として、今読み返しても大変示唆に富んでいます。
原文ママ
おはようございます。土屋です。
今日は、10月13日の何(ふ~)先生の漢方相談会で、マンツーマンで教わったことのメモ書きです。箇条書きでいきます。
白花蛇舌草(びゃっかじゃぜつそう)は、五行草(ごぎょうそう)の力が弱いときに、皮膚病に使う。五行草は、皮膚病と腸に効く。
下痢の菌にも良い。
湿疹とは、「腸の汚いもの」が原因だから、腸をきれいにするものは湿疹に効果的。
五行草は、腸をきれいにするイメージ。
星火健脾散(せいかけんぴさん)と合わせると効果的。
星火健脾散は、平性で、胃腸を保護する。
アトピーの人は、冷たい牛乳をよく飲む。
↓
大きなタンパクで、腸に負担がかかる。
冷たいから、腸の滞在時間も短い。
↓
五行草がとってくれる。
インフルエンザの時期に、板藍茶(ばんらんちゃ)を涼解楽(りょうかいらく)に合わせて使う。
白花蛇舌草→皮膚表面の免疫細胞を強くする。
(もともとは、中国では白花蛇舌草は大腸ガンや悪性リンパ腫などリンパのガンなどに使用されている)
五味消毒飲(ごみしょうどくいん)は、夏の飲料。
黒砂糖を入れると、→体を温める、胃腸保護、養血。などの意味がある。
光州では、コカコーラよりも五味消毒飲飲料が売れている。
日本では、五味消毒飲+婦宝当帰膠などの組み合わせが考えられる。
土屋薬局では、婦宝当帰膠と組み合わせるといいでしょう。
(婦宝当帰膠は、その場合には、少量で良い)
※五味消毒飲は、日本では五涼華(ごりょうか)として発売されています。
子宮筋腫→活血化淤(かっけつかお)+白花蛇舌草
五味消毒飲+芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)も考えれる組み合わせ。
何先生の東京での相談の体験では、二人のお客様の子宮頚部の細胞異変(子宮頚部異形成)に、たとえば芎帰調血飲第一加減などの活血化淤に白花蛇舌草または五味消毒飲で、4A→1Aに(5Aはガン)なったので、とても喜ばれた。
二人とも、最初から「ガン」とは言わなくて、普通の漢方相談だったが、結果的にガンの恐れが消えて喜ばれた。女性の子宮の病気は多い。
BBTが高めの相談。
天王補心丹(てんのうほしんたん) 心(しん)
+
潟火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう) 肝(かん)
+
潟火補腎丸(しゃかほじんがん) 腎(じん)
心肝腎(しんかんじん)の君火、相火を同時に抑えた結果、BBT(基礎体温)が下がって、おりものがいっぱい増えた。
40代の人で、とても喜ばれた。
現代の視点からの補足コメント
- 子宮頚部異形成・子宮筋腫への漢方活用
当時紹介した「活血化瘀」の考え方は、現代でも血流の滞りや瘀血への補助的手段として有効です。
白花蛇舌草や芎帰調血飲第一加減の応用は、婦人科系トラブルへの漢方活用として今も注目されています。
- 基礎体温(BBT)の管理
高温期が高めの方に対して、心肝腎のバランスを整えることで体温やホルモンバランスの安定を助けます。
現代では基礎体温アプリやデータ管理を活用し、より個別化した漢方対応も可能です。
- 皮膚トラブルやアトピーへの漢方
白花蛇舌草や五行草は、腸内環境を整えることで皮膚症状を緩和する考え方です。
最近の研究でも「腸内フローラと皮膚疾患の関係」が注目されており、当時の知見が現代でも有効です。
- 補足ポイント
・五味消毒飲や婦宝当帰膠の組み合わせは体を温め、血を養う目的で活用できます。
・漢方は単独ではなく、生活習慣や食養生と合わせることでより効果的です。
・当時と比べて、今は体質や症状を細かく測定・記録しながら個別対応が可能です。
💡 まとめ
2005年の記事で触れた漢方の基本原則は、現代でも十分に通用します。
女性の体質改善や血流・腸内環境を整える考え方は不変で、漢方は「体質に合わせた個別対応」が鍵です。

<2007年10月18日撮影 「金木犀」 散歩していると秋の香りがしてきます>
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