無排卵性月経(無月経)と漢方薬|生理不順と漢方的考察|ダイエット・過度な運動・カウフマン療法・クロミッド・不妊治療の現場から
カウフマン療法セミナー・勉強会多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)無月経
2025年5月31日
こんにちわ、薬剤師、不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。
昨夜は午後8時から10時まで、月に2回行われる「中医不妊症漢方専門講座エキスパート・コース」の「テレビお茶の間漢方講座」の今年の最終回でした。
先生方は九州・東海・北陸・四国など全国から、ギンガネットのテレビ電話システムで中医漢方講師の先生を中心に症例を持ち寄り、漢方の勉強会を開きます。(私は、南東北代表です)
無排卵性月経の漢方症例|ダイエットと過度な運動が原因?
昨日の中医不妊症・漢方症例検討会では、**無排卵性月経(続発性無月経)のケースが取り上げられました。34歳、159cm・42kgの女性で、過去にダイエットや過度な運動(エアロビ、筋トレ、水泳)**を行った結果、生理が2年前から止まってしまった方です。
現在は、ホルモン剤(黄体ホルモン)を使用しないと生理が来ない状態であり、基礎体温は一層性でギザギザ、冷え性・寒がり体質です。以前は30~40日周期の生理がありましたが、現在は完全な無排卵です。
病院での治療歴|カウフマン療法・クロミッド・HMG-HCG注射
婦人科では3周期ほどカウフマン療法が行われました。カウフマン療法とは、生理周期に似せてホルモンを外部投与し、エストロゲンとプロゲステロンで消退出血(生理)を起こす治療法です。
また、排卵誘発剤**クロミッド(クロミフェン)**も使用しましたが反応が鈍く、1日3錠でやっと卵胞ができたものの、**多嚢胞性卵巣(PCOS)**と診断されました。さらにHMG-HCGによる注射治療を行いましたが、副作用や不安もあり中止。その後、生理は完全に止まってしまいました。
検査では、女性ホルモンの数値が全体的に低下しているとのことでした。
中医学(漢方)による生理不順・無月経の考え方とアプローチ
女性の月経周期は、「エストロゲンの分泌」と「排卵」の二つの要素から成り立っています。エストロゲン不足は子宮内膜や身体全体に悪影響を与え、排卵がなければ当然妊娠できません。
西洋医学では、生理のコントロールはホルモン投与が主で、挙児希望がある場合は排卵誘発を重視します。一方、中医学(漢方)では、体の本来のリズムやバランスを整えることでホルモンバランスを回復させ、自然な月経・排卵を促します。
漢方治療による改善例|体重増加と健脾・補血・滋陰の重要性
ある女性の先生の症例紹介:
- 159cmで39kgの女性に対し、4ヶ月間の健脾(胃腸を整える)・滋陰養血の漢方薬で体調を整えた結果、漢方周期療法に入る前に自然妊娠。
- 163cmで49kgの女性は、体作りの結果、3ヶ月で無排卵性月経が回復し、1年後には自然排卵するようになった。
使われた漢方薬:
- 婦宝当帰膠
- 参茸補血丸
- 芎帰調血飲第一加減
- 食欲増進や体脂肪増加には晶三仙・六君子湯(イスクラ健胃顆粒)・補中益気湯(補中丸)など
キーポイントは、体脂肪・体重の増加と脾胃の強化、養血による体作りです。
基礎体温のギザギザ・ストレスと漢方薬の処方
別の女性の先生の意見では:
- 基礎体温のギザギザは、肝鬱気滞(ストレスや情緒の滞り)。
- 肝強脾弱の状態では、ストレスが胃腸に影響して食欲不振、消化不良になります。
- 逍遥顆粒や炒麦芽(いりばくが)などが効果的。
中医漢方での無排卵性月経への対応法
- 補腎・養血・活血の漢方薬(婦宝当帰膠・冠元顆粒+補腎薬:参茸補血丸など)で体調を整える。
- 上述の薬を2週間服用 → 活血剤を5~7日間服用。この周期を繰り返す。
- 中成薬(漢方製剤)で周期的に処方を変え、体にリズムを覚えさせる。
クロミッド・HMG治療で失敗しても、漢方周期療法で妊娠に至った例
中医師の先生による紹介:
- クロミッドで卵胞が発育せず、HMG・HCG治療では卵巣が腫れて腹水が出現。
- 治療を中止し、半年間漢方周期療法を続けたところ、クロミッドで排卵できるようになった。
ご相談はお気軽に|無排卵・生理不順・続発性無月経でお悩みの方へ
山形の自宅に居ながら、全国の先生方と症例を共有し、漢方の勉強に励んでおります。無排卵性月経・生理不順・続発性無月経・多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)でお困りの方で、近くに適切な漢方薬局がない場合には、どうぞ当店までご相談ください。
注釈:続発性無月経の分類
このケースは続発性無月経(一度あった月経が止まる)であり、原因により次のように分類されます:
- 視床下部性無月経
- 下垂体性無月経
- 卵巣性無月経
- 子宮性無月経

2025年5月29日(木)河北町谷地の眺め。田んぼの水が心地よい季節です。
この記事を書いた人
薬剤師・認定不妊カウンセラー・国際中医専門員A級の土屋幸太郎です。(私達の経歴は、こちらです)

神町小学校、東根一中、山形南高校を経て、東京の品川区の星薬科大学を卒業後、東京大学医学部附属病院薬剤部での勤務や、中医学を学ぶイスクラ高円寺中医学研修塾を経て、現在は山形県東根市神町の土屋薬局で漢方相談に携わっています。
山形県は、東北地方に存在し、冬は雪が降り寒く、夏は蒸し暑いという厳しい自然風土があります。農作業に従事している人が多いので、「痛み、しびれ」を訴える人が多いのが実情です。そのような地域のニーズに応じて、土屋薬局では「痛み、しびれ」の漢方相談を得意としています。
2人目のお子様が授からない、流産を繰り返すなどの不妊の悩み、不育症、体外受精でなかなか授からない、多嚢胞性卵巣、排卵障害、子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症、卵巣嚢腫(チョコレートのう胞)などの器質的疾患や高プロラクチン血症によるホルモンバランスの乱れなどのご相談で実績を上げています。
そのほか、にきび、アトピー、湿疹、肌荒れ、掌蹠膿疱症、乾燥肌、喘息、精神疲労、抑うつ感、漢方ダイエット、耳鳴り、耳のつまり、聴力低下、メニエル、めまい、ストレス、不眠、高血圧、高血糖、糖尿病、痛風、高脂血症、腎臓病、肝臓病、がん、冷え、生理痛、男女更年期障害、免疫力の低下、起立性調節障害、発達障害などのご相談もお気軽にどうぞ。
私自身も10年間の不妊を経験し、52歳で父になりました。認定不妊カウンセラーとして妊活相談に携わり、これまでに妊娠・出産に関する1,028件の嬉しいご報告をいただいています。日本不妊カウンセリング学会での年の数回の学び、また東京での中医学の勉強など、山形に住みながら自己研鑽に励んでいます。
不妊治療は「終わりの見えないマラソン」とたとえられます。また気持ちのジェットコースター、喜んで悲しんで、不安になっての繰り返し。他人の人生との比較、競争。そのような土屋夫婦の経験も生かしながら相談にのっています。イスクラ中医不妊症専門講座エキスパートコースも終了していますので、どうぞ安心して子宝相談ご利用くださいね。
中国漢方では、目の前の症状だけでなく、その方の体質や心身全体の状態を見ながら、身体が本来持っている力を支えていくことを大切にします。
病名だけで判断せず、これまでの経過や現在のお気持ちを丁寧に伺い、ご予算やご希望に合わせて一緒に考えていきます。ご本人だけでなく、ご夫婦やお子さま、ご両親など、ご家族全体の健康についてもお気軽にご相談ください。お客様の立場にたちました、親切丁寧な漢方相談を心がけ、東北にかまえる薬局らしく、土屋薬局は従業員一同、もちの木のように 粘り強く努力してまいります。

2026年7月18日 土屋薬局にて
薬剤師の妻と息子です。夫婦で土屋薬局に立ちながら、子育てにも奮闘しています。家族で過ごす時間も、日々の相談に向き合う大切な力になっています😊
山形県内はもちろん、県外にお住まいの方からの電話・メール相談も承っています。相談表は、分かる範囲でご記入いただければ大丈夫です。
漢方相談は、山形県東根市神町の土屋薬局へお気軽にお問い合わせください。
土屋薬局は、あなたの人生を応援します!
▶ 一般のお悩みはこちら「漢方相談表」
▶ 妊活・不育症はこちら「子宝相談表」
漢方電話相談室:0237-48-2550
土屋薬局
山形県東根市神町中央1-10-7
営業時間:平日9時~19時/土曜日9時~18時