【坐骨神経痛の漢方】「犬の散歩に行けました」脊柱管狭窄症と向き合った70代女性の体質改善記録|独歩顆粒・疏経活血湯

坐骨神経痛の漢方ケア脊柱菅狭窄症と漢方ケア

2025年12月12日

🍒はじめに

脊柱管狭窄症による坐骨神経痛は、歩行や生活の質を大きく左右するつらい症状です。

「歩くと痛い」
「寒い日は特につらい」
「足がしびれて外に出るのが不安」

このようなご相談は、季節を問わず土屋薬局にも多く寄せられます。

今日は、北関東にお住まいの70代女性が、「散歩に行けました」と報告してくださった体験を、
丁寧に記録として残したいと思います。

(※本記事はお客様個人の体験談であり、医学的効果を保証するものではありません。)


🍒ご相談の背景 ― 100メートル歩くのもつらい

最初のお電話は、とても静かな声でした。

「脊柱管狭窄症で坐骨神経痛がつらく、100メートル歩くのも大変で…痛み止めも効かなくて困っているんです。」

お聞きした症状は、坐骨神経痛の典型的なものでした。

  • 寒さ・天候で痛みが悪化
  • 腰からお尻、太もも、ふくらはぎ裏まで痛む
  • 足が硬く重く、しびれも強い
  • 体が前に曲がってしまう
  • 夜間頻尿で眠れない
  • むくみ・冷え
  • 体温35℃台と低め

「夫の介護もあるので、なんとか今より動けるようになれれば…」

その控えめで切実なお話に、こちらも背筋が伸びる思いがしました。


🍒中医学での見立て:腎虚(じんきょ)+瘀血(おけつ)

脊柱管狭窄症の痛みには、中医学的に以下が重なっていることが多いです。

✔ 冷えにより巡りが悪い

✔ 足腰の力=腎の働きが弱っている

✔ 血流が滞って痛みが強くなる(瘀血)

今回の女性もまさにこのタイプで、

  • しびれ
  • 冷え
  • 夜間頻尿
  • 体温低下
  • 足腰のだるさ

など、複数の症状が「腎虚+瘀血」の特徴と一致していました。

漢方では、冷えを取り、足腰の土台を強くし、血流を整える。この順番が大切です。


🍒【1回目の提案】独歩顆粒+パナパール

初回のご提案は、体の“土台づくり”から始めました。


🔶独歩顆粒(どっぽかりゅう)

足腰の冷え・だるさ・痛みの改善を目指す処方。

中医学の言葉でいう、去風・散寒・除湿の働きで、冷えや湿気による痛みにアプローチします。

脊柱管狭窄症・坐骨神経痛で悩む方に、昔からよく使われる伝統的な組み合わせです。


🔶パナパール

疲労や消耗を感じる方の“底力”を支える働き。

先生が大切にしている「闘病力」という考え方を後押しします。


1回目は、「足腰を温める」「体力をゆっくり補う」という非常に重要な土台づくりを行いました。


🍒【2回目の相談】痛みが改善しきらず追加処方へ

約1ヶ月後、再度ご相談いただきました。

「少し楽にはなりましたが、外を歩くのはまだ痛くて…」

1回目で“土台”は作り始められていると判断し、2回目は「巡り」を重視した処方へ。


🔶疏経活血湯(そけいかっけつとう)

冷えや痛みで滞った血の流れをやわらげ、経絡(けいらく)の巡りを助ける漢方。

特に、

  • 冷えると痛む
  • 天気で悪化
  • しびれが強い

という方に向いています。

中医師の叢 法滋(そう ほうじ)先生も、独歩顆粒との併用を推奨していた組み合わせです。


🔶デーチカ(外用)

痛み・しびれ・冷えを局所からサポートする塗り薬。

坐骨神経痛の“つらい部分”に直接働きかけ、日常生活の負担を減らすことを目指します。

デーチカ、こちらの記事もぜひ参考になさってください。


🍒3ヶ月後のご報告:「散歩に行けました」

そして今日。

3ヶ月間、できる範囲で無理なく続けられたお客様から、お電話がありました。

「犬の散歩に行けました。」

その瞬間、胸がじんわり熱くなりました。

  • 痛みの中で迎えた朝
  • 介護と向き合い続けた日
  • 歩くたびに走る痛み
  • 外に出たくても出られなかった時間

そのすべての積み重ねが、「散歩できた」というひと言に込められていました。

庭先だけだった歩行が、外へ少し足を運べるようになったこと。

その姿を想像するだけで、こちらまで涙腺があたたかくなります。

脊柱管狭窄症による坐骨神経痛で歩行がつらかった70代女性が、漢方ケアを続けて犬の散歩に出かけられるようになった様子を描いたイラスト。穏やかな表情で歩く姿が、体質改善の経過を示している。

🍒歩けるという力

歩けるようになるということは、生活の質だけでなく“心”の回復でもあります。

「これでまた夫の介護も頑張れます」

その言葉に込められた強さと優しさに、逆にこちらが励まされる思いでした。


🍒土屋薬局から

脊柱管狭窄症・坐骨神経痛の痛みは、長引くと心も沈みやすくなります。

土屋薬局では、

  • 山形県東根市での対面相談
  • 電話・オンラインでの遠方相談  代表、予約0237(47)0033。電話漢方相談室0237-48-2550
  • 全国への漢方発送
  • 漢方メール相談

に対応しています。

痛みの背景にある 冷え・巡り・腎の弱り を丁寧に伺い、その方に合わせた漢方をご提案いたします。

焦らず、少しずつ。
体が温まり、巡ってくると、自然と「動ける自分」が戻ってきます。


🍒まとめ

  • 脊柱管狭窄症の坐骨神経痛は冷え+血流の滞りが背景に
  • 漢方では「腎」を補い、「巡り」を整えることが大切
  • 独歩顆粒+疏経活血湯は相性の良い組み合わせ
  • 塗り薬(デーチカ)も生活の質を支える
  • 漢方は“積み重ねる力”で変化が生まれる

そして何より――
歩けることは、人生の大きな喜びにつながる。

この体験談が、いま痛みと向き合っている誰かのやさしい光になりますように🍒

こちらの坐骨神経痛のコラムも参考になりましたら、幸いです。