
「体外受精へ進みたいのですが、FSHが高く、このままでは採卵できないと言われました。」
そんなご相談を受けたお客様のお話です。
不妊治療を3年間続け、体外受精へのステップアップを予定されていました。
しかし、ホルモン検査でFSHが25と高値を示し、卵巣機能の低下が考えられるため、予定していた体外受精へ進むことができませんでした。
病院のお薬は続けていましたが、
「このままで妊娠できるのだろうか…」
という大きな不安を抱え、土屋薬局へ漢方相談に来られました。
漢方で身体づくりをスタート
体質やこれまでの経過を詳しくお聞きし、漢方薬4種類をご提案しました。
漢方では、ホルモン値だけを見るのではなく、気・血・腎のバランスや全身の体調を整えながら、妊娠しやすい身体づくりを目指していきます。
病院での不妊治療と並行して、漢方も継続していただきました。
FSHは25から7.3へ
その後、お客様から嬉しいご報告をいただきました。
FSHは25から7.3まで改善。
体外受精の採卵周期へ向けた準備も順調に進められるようになったとのことでした。
私自身も、とても嬉しく思ったことを今でも覚えています。
FSHが高いと言われたら
FSH(卵胞刺激ホルモン)は、卵巣機能を評価する指標の一つです。
FSHが高い場合でも、すべての方が妊娠できないというわけではありません。
年齢やAMH、月経周期、超音波検査などを総合的に評価し、一人ひとりに合った治療方針が立てられます。
中医学では、卵巣機能の低下を「腎虚(じんきょ)」を中心に考えます。
腎虚とは、親から授かった生命エネルギーである「先天の精(せんてんのせい)」が不足したり、年齢や体質、疲労などによって消耗した状態をいいます。
焚き火にたとえると、薪が少なくなって火の勢いが弱くなっているような状態です。
そのため、中医学では、十分な睡眠や無理をしない生活を心がけるとともに、食事や漢方薬によって胃腸の働きを高め、食べ物から作られる「後天の精(こうてんのせい)」を充実させることを大切にします。
「先天の精」は増やすことは難しいと考えられていますが、「後天の精」をしっかり養うことで身体全体の力を補い、妊娠しやすい身体づくりを目指していきます。
漢方だけでなく、睡眠や食事、身体を冷やさない生活などの養生も大切にしながら、妊娠しやすい身体づくりを目指していきます。
🍒妊活養生で大切にしたいこと
漢方だけでなく、毎日の養生も妊娠しやすい身体づくりには欠かせません。
🍒食養生
中医学では「腎」を養う食事を毎日無理なく続けることが大切です。
おすすめしたい食材は、
🍒良質なたんぱく質(卵、鶏肉、魚、牛肉など)
山芋
黒豆などの豆類
くるみ、栗、松の実、ごま、アーモンド、なつめなどの木の実類
蓮の実(はすのみ)
よもぎ
香りの良い野菜(しそ、ニラ、ニンニク、玉ねぎ、生姜、三つ葉、セロリなど)
ハーブやスパイス(シナモン、ウイキョウ、グローブなど)
です。
特別な食事をする必要はありません。
大切なのは、毎日コンスタントに食べ続けることです。
🍒
睡眠
夜更かしは「腎」の力を消耗しやすいと考えられています。
できれば日付が変わる前には就寝し、十分な睡眠時間を確保することをおすすめしています。
🍒
ストレス対策
不妊治療中は、どうしても結果が気になり、ストレスが溜まりやすくなります。
中医学では、ストレスによって「気」の巡りが悪くなると、ホルモンバランスにも影響すると考えます。
散歩や軽い運動、深呼吸、好きな音楽を聴く時間など、自分なりのリラックス方法を見つけることも大切な養生です。
🍒
身体を冷やさないこと
冷えは血流を悪くし、子宮や卵巣の働きにも影響すると考えられています。
夏でも冷たい飲み物の飲み過ぎやエアコンによる冷えには注意し、腹巻きや靴下、お風呂で身体を温める習慣もおすすめしています。
漢方薬はもちろん大切ですが、それと同じくらい毎日の食事、睡眠、ストレスとの付き合い方、冷え対策が妊活では大切です。
土屋薬局では、お一人おひとりの体質や治療経過に合わせて、漢方だけでなく毎日の養生についても一緒に考えながら、妊娠しやすい身体づくりをお手伝いしています。
FSHが高いと言われ、不安なお気持ちを抱えている方も、どうぞ一人で悩まず、お気軽にご相談ください。
薬剤師・認定不妊カウンセラー・国際中医専門員
土屋 幸太郎
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