体外受精の妊娠判定、採卵周期、起立性調節障害|さまざまな漢方相談が続いた一日

体外受精(IVF)子どもの体質改善子宝漢方胚盤胞薬局の日常

2026年9月5日

体外受精の妊娠判定と採卵周期・移植周期の漢方相談|山形県東根市の土屋薬局

おはようございます。薬剤師・認定不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。

昨日は金曜日。

平日にしては、土屋薬局では久しぶりに忙しい一日となりました。

朝から夕方まで、妊活や体外受精、子育て中の体調管理、ご家族の健康、起立性調節障害と不登校など、さまざまな漢方相談が続きました。


体外受精で第二子を授かり、今度は姉妹で健康相談へ

午前中は、山形県内からご姉妹でご来店いただきました。

妹様は、第二子の妊活・子宝相談のときに土屋薬局をご利用くださり、その後、めでたく妊娠・出産されました。

二番目のお子様は、現在3歳になったそうです。

不妊治療のクリニックには、体外受精でできた胚盤胞が、まだ数個保存されています。

そのため、第三子を目指すかどうかをご主人様とも話し合っているとのことでした。第三子の妊活をするか。保存している胚盤胞をどうするか。子育てをしながら、もう一度妊娠・出産を目指すか。すぐに答えを出せることではありません。今後、再び妊活をするかどうかにかかわらず、漢方は服用しながら、子育て中の身体を整えていきたいとお話しくださいました。

保存している胚盤胞をどうするかは、ご夫婦にとって簡単には決められない問題です。
過去には、保存していた胚盤胞を廃棄し、そのまま妊活を終了されたお客様もいらっしゃいました。

不妊治療を終えること。残っている胚盤胞を手放すこと。どちらも、ご夫婦にとっては大きな決断です。

長く妊活相談に関わってきた私自身も、いろいろと思うところがあります。

お姉様は、健康維持のために活血化瘀の漢方「冠元顆粒」で体調を整えていきたいとのことでした。冠元顆粒は、血流を整える「活血化瘀」の代表的な漢方です。今回は、一日1包のペースで続けていただくことになりました。
一日1包でしたら、金銭的な負担もあまり大きくなりませんので、これまでどおりの続け方をおすすめしました。

漢方は、しっかり服用する方法もありますが、その方の目的や体調、ご予算に合わせて、無理なく長く続けられる飲み方を考えることも大切です。


妊活・出産後も続く、ご家族とのお付き合い

午後一番は、県外のお客様との健康相談でした。

こちらのお客様も、以前に土屋薬局で妊活・子宝相談をされ、結果が出て、現在はお子様が二人いらっしゃいます。

こうして振り返ると、土屋薬局はやはり「子宝薬局」なんですね。

妊活から妊娠、出産という人生の大切な時期に寄り添い、その後もご本人やご家族の健康相談を続けていただける。私たちにとって、こんなに嬉しいことはありません。

妊娠するまでの漢方相談だけではなく、出産後の体調や子育て中の疲れ、更年期、ご家族の健康、そして生まれたお子様の体調についてもご相談いただくことがあります。妊活相談から始まったご縁が、出産後も長く続いていくことを、とてもありがたく感じます。

こちらのお客様には、7月から8月にかけて、蒸し暑さや湿気への対策として、勝湿顆粒(藿香正気散)をおすすめしていました。

夏は気温の高さだけでなく、湿気によって胃腸の働きが弱りやすくなります。

身体が重い。食欲が出ない。胃がもたれる。お腹の調子が安定しない。疲れが抜けない。

そのような、蒸し暑さや湿気による体調不良に、勝湿顆粒を使うことがあります。

9月以降は、これまで消導薬の晶三仙を使うことが多かったのですが、今回はイスクラ健脾散(参苓白朮散)を試していただくことにしました。

晶三仙は、食べ過ぎや胃もたれ、消化不良など、胃腸に食べ物が停滞している「食積」への対策に使う消導薬です。

一方、イスクラ健脾散(参苓白朮散)は、胃腸そのものの力が弱く、食べたものをうまく消化・吸収できない方の体質改善に使われます。

イスクラ健脾散(参苓白朮散)は、過敏性腸症候群などの腸の疾患をはじめ、咳や喘息、アトピー性皮膚炎、ニキビなどの体質改善にも使われる名方です。
また、ドライマウス、ドライスキン、ドライアイなどの「潤い不足」への対策として用いられることもあります。

中医学では、胃腸で食べ物から「気・血・津液」をつくると考えます。

胃腸が弱ると、身体を動かすエネルギーや血液、身体を潤す津液を十分につくれなくなります。

そのため、胃腸の漢方が、腸の不調だけでなく、咳や喘息、皮膚の乾燥、ドライマウス、ドライアイなど、さまざまな体質改善につながることがあります。
妊活の漢方相談でも、胃腸の弱い方の体質改善や月経周期療法に取り入れられます。
卵子や子宮内膜を考えるときにも、まずは食べたものをきちんと消化・吸収し、身体に必要なものをつくれる胃腸が大切です。

イスクラ健脾散は、私にとっても妊活や体質改善のマストアイテムです。


体外受精の妊娠判定を控えたご夫婦

その後は、これまでお一人で来店されていたお客様が、初めてご主人様と一緒にご来店くださいました。

本日9月5日に、体外受精の妊娠判定の結果が分かるとのことでした。妊娠判定日前日の漢方相談でしたので、私まで少し緊張してしまいました。

体外受精では、採卵、受精、胚培養、胚移植、そして妊娠判定と、一つひとつの段階を進んでいきます。

判定日が近づくと、「今回は妊娠しているだろうか」「また陰性だったらどうしよう」と、不安と期待が入り混じるものです。ご本人様だけでなく、ご主人様も同じように結果を待っています。
今回は体外受精をきっかけに、初めて基礎体温表をつけてみたそうです。

拝見すると、黄体ホルモンの膣坐剤を使用しているものの、高温期は36.7℃を超えていました。

特に後半の一週間は、そこからさらに0.1℃ほどグンと上がっていました。もちろん、黄体ホルモンの膣坐剤を使用していますので、基礎体温だけで妊娠を判断することはできませんが、それでも、これまでの漢方相談の経験では、このような基礎体温の動きで妊娠されていたケースも多々ありました。

そのため、私も良い結果を期待しています。

また、お客様のお顔の表情も、とても柔和でした。以前よりもリラックスされていることが、表情から伝わってきました。非科学的かもしれませんが、長年妊活相談をしていますと、基礎体温表の変化だけでなく、お客様のお顔や表情、雰囲気から、「ひょっとしたら妊娠しているかもしれない」と感じることがあります。

今回は、基礎体温表の後半の上がり方と、お顔の柔らかなオーラから、良い結果になるのではないかと期待しています。

どうか妊娠されていますように。

私も願いながら、妊娠判定の一日を過ごすことになりそうです。


第一子と一緒に、第二子の体外受精・採卵相談へ

夕方には、ご家族3人でご来店いただきました。一緒に来てくれた息子様は、2歳になっていました。

3年前、体外受精の胚移植をするときに漢方相談を受け、その後、無事に妊娠・出産されました。

妊活相談をしていたお客様が、無事に出産され、生まれたお子様を連れて再び来店してくださる。漢方相談を続けていて、いちばん嬉しい時間の一つです。

当時おすすめした漢方や健康食品は、

・婦宝当帰膠
・ビタエックス顆粒
・散積宝

という組み合わせでした。

お客様から、「ニキビがあったので、この3つを勧めてもらいました」と教えていただきました。
その処方を考えた本人の私は、すっかり忘れていました。^^;

あらためて振り返ってみると、婦宝当帰膠で血を養い、ビタエックス顆粒で身体の土台を支え、散積宝で瘀血やニキビの体質を考えるという、良い組み合わせだったと思います。

今年は6月と8月に胚移植をしましたが、残念ながら妊娠には至りませんでした。

現在は、次の採卵周期に入っています。
今回は、「採卵に向けて、良い漢方で身体を整えたい」というご相談でした。

体外受精の漢方相談では、採卵周期と移植周期を分けて考えたほうが、うまくいきやすいです。

採卵周期は、良い卵子を育て、良い状態で採卵するための身体づくりを考えます。

卵巣機能、卵胞の育ち方、採卵数、これまでの受精結果や胚盤胞の状態、月経周期、基礎体温、冷え、疲れ、睡眠、胃腸の状態などを確認しながら、漢方を組み立てていきます。

一方、移植周期は、受精卵を迎えるための子宮内膜や血流、ホルモンの状態などを考えます。採卵のための漢方と、胚移植・着床を考えた漢方では、目的が違います。同じ体外受精の治療中でも、採卵周期と移植周期では、身体に必要な漢方処方が変わることがあります。その時期、その周期の目的に合わせて考えることが大切です。
第一子の妊活のときとは、年齢や体調、不妊治療の内容も変わっています。

以前と同じ処方をそのまま使うのではなく、現在の身体と今回の採卵周期に合わせて、もう一度漢方を考えていきます。


起立性調節障害と適応障害、不登校の漢方相談

最後のお客様は、お子様の不登校についてのご相談でした。
起立性調節障害(OD)と適応障害の診断があり、令和8年4月から漢方相談が続いています。

医療機関からは、

・メラトベル(入眠のための薬)
・ジアゼパム(不安時)
・ミドトリン(低血圧対策)

が処方されています。

漢方を続けるなかで、朝起きたときのムカムカが気にならなくなり、なんとか学校へ行けるようになったとのことでした。

「朝のムカムカがなくなりました」「学校へ行けるようになりました」

というお話を伺い、私も嬉しくなりました。

起立性調節障害では、朝起きられない、頭痛、吐き気、めまい、立ちくらみ、動悸、身体がだるい、食欲がない、午前中に調子が悪いなど、さまざまな症状がみられます。

本人は学校へ行きたいと思っていても、朝になると身体が思うように動かないことがあります。

周囲からは、「夜更かししているからではないか」「怠けているのではないか」と思われることもありますが、本人の気持ちだけで解決できるものではありません。
また、適応障害や不安、学校生活でのストレスなどが重なると、体調と気持ちの両方がつらくなることがあります。漢方相談では、朝起きられるかどうかだけではなく、

・朝の吐き気やムカムカ
・頭痛やめまい
・立ちくらみ
・食欲や胃腸の状態
・睡眠や寝つき
・疲れやすさ
・冷えやのぼせ
・不安や緊張
・学校へ行く前の体調

なども一緒に伺います。

起立性調節障害という同じ診断名でも、お子様によって体質や症状は違います。胃腸が弱いお子様もいれば、身体が冷えているお子様、血流が悪いお子様、気力や体力が不足しているお子様、ストレスや緊張が強いお子様もいます。そのお子様の体質に合わせて、病院のお薬と漢方を併用しながら、少しずつ朝の体調や生活リズムを整えていきます。

今回は、起床時のムカムカが改善し、学校へ行けるようになったという、とても嬉しいご報告でした。


昼休みは在宅透析の患者様のお宅へ

昨日は漢方相談のほかに、昼休みを利用して、在宅透析をされている患者様のお宅へ伺いました。扶桑薬品工業の「キンダリー」という人工透析液をお届けする在宅業務です。漢方相談だけでなく、処方箋調剤や在宅医療も土屋薬局の大切な仕事です。在宅透析では、患者様の生活の場であるご自宅へ、治療に必要な透析液などを確実にお届けする必要があります。

午前中の漢方相談を終え、昼休みに在宅訪問をして、午後から再び漢方相談へ。

薬局の一日は、店内だけで終わるわけではありません。


妊活から妊娠、出産、子育て、その先の健康まで

昨日は、

・体外受精で第二子を授かったお客様の健康相談
・保存している胚盤胞と第三子についてのご相談
・ご姉妹での漢方相談
・妊活、出産後の健康維持
・イスクラ健脾散による胃腸や体質改善のご相談
・体外受精の妊娠判定を翌日に控えたご夫婦
・第二子に向けた採卵周期の漢方相談
・起立性調節障害、適応障害、不登校のお子様の漢方相談
・在宅透析の患者様への人工透析液のお届け

と、本当にさまざまなご相談や仕事があった一日でした。
こうして振り返ると、土屋薬局はやはり子宝相談、妊活相談を大切にしてきた薬局なのだと思います。

妊活の漢方相談から始まり、体外受精や採卵、胚移植、妊娠判定を一緒に見守る。無事に妊娠・出産され、生まれたお子様と一緒に再び来店してくださる。そして今度は、第二子や第三子の妊活、ご本人の健康、ご姉妹やご主人様の健康、さらに成長したお子様の体調について相談していただける。妊娠・出産という一つの結果だけではなく、その後の子育てやご家族の人生にも長く寄り添っていく。それが土屋薬局らしい漢方相談なのかもしれません。

昨日は忙しい一日でしたが、これまでの長いお付き合いを振り返ることのできた、嬉しい一日でもありました。

それでは、本日もどうぞよろしくお願いいたします。