尖圭コンジローマの再発と漢方相談|陰部のかゆみを「湿熱」から考える

土屋幸太郎の中医学教室皮膚トラブル

2026年10月16日

尖圭コンジローマの再発や陰部のかゆみについて、薬剤師に相談する女性のイラスト。土屋薬局の漢方相談。

こんにちは。山形県東根市神町の土屋薬局、薬剤師・認定不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。

「治療しても、また繰り返してしまう」
「陰部のかゆみや違和感が気になる」
「病院での治療を続けながら、体調についても相談したい」

デリケートな部分のお悩みは、なかなか人に話しにくいものです。

土屋薬局の過去の相談記録にも、尖圭コンジローマの再発に不安を感じて来店された方のお話が残っています。

今回は、その相談を振り返りながら、中医学でいう「湿熱」の考え方と、病院での治療・漢方相談それぞれの役割についてお伝えします。


尖圭コンジローマの再発が心配で来店された方

ある日、新しく漢方相談にいらっしゃったお客様から、次のようなお話を伺いました。

「コンジローマが3回再発しています。また最近も、再発しそうで気になっています」

陰部のかゆみもあるとのことでした。

相談では、病院での診断や治療の経過に加えて、普段の体調を伺いました。舌を見せていただくと、奥のほうに白い苔が厚く付いている様子がみられました。

ただし、舌の状態やかゆみだけで、感染症の種類や再発の有無を判断することはできません。

この記録は、ご相談時のお悩みと体質を確認したものです。その後の治療結果や、漢方による再発予防の効果を確認できた記録ではありません。


尖圭コンジローマとは? 再発時は医療機関で確認を

尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって、性器や肛門の周囲などにいぼができる病気です。

医療機関では、患部の状態に応じて塗り薬や凍結療法、切除などの治療が行われます。いぼを治療しても再発することがあり、経過を確認する必要があります。

「またできたかもしれない」と感じたときは、婦人科・皮膚科・泌尿器科など、診療に対応している医療機関へご相談ください。

かゆみがあるからといって、必ずコンジローマの再発とは限りません。自己判断で市販のいぼ取り薬などを陰部に使わず、まず原因を確認することが大切です。


中医学でいう「下焦湿熱」とは

中医学では、身体の下部に現れる不調を考える際に、「下焦湿熱(かしょうしつねつ)」という言葉を使うことがあります。

「下焦」は、下腹部や泌尿・生殖に関わる領域などを指す中医学の概念です。

「湿」は、余分な水分や重だるさ、じめじめした状態を捉える言葉。「熱」は、赤みや熱感などを捉える言葉です。

陰部のかゆみや蒸れ、分泌物などのお悩みについて、こうした視点から体調を整理することがあります。

ただし、「湿熱」は中医学の体質・症状の捉え方であり、HPVなどの病原体を示す言葉ではありません。

「湿熱があるから感染した」「湿熱を取り除けばウイルスが消える」と判断するものでもありません。

舌の苔も、食事や口の中の状態などによって変化します。舌だけで決めつけず、ほかの症状や生活の様子と合わせて確認していきます。


カンジダ腟炎と尖圭コンジローマは別の病気です

陰部のかゆみのご相談では、「カンジダが繰り返す」というお話もあります。

しかし、カンジダ腟炎と尖圭コンジローマは、原因も治療も異なります。

カンジダは、もともと身体に存在することのある真菌です。カンジダ腟炎は通常、性交渉によって感染する病気とはされていません。

そのため、「陰部のかゆみ=性感染症」とひとまとめにすることはできません。

症状が長引いたり、治療後も繰り返したりする場合は、改めて診察を受け、原因に合った治療を受けることが大切です。


漢方相談では、患部だけでなく普段の体調も確認します

土屋薬局では、病院での診断や治療を確認したうえで、次のようなことも伺っています。

・かゆみや違和感が出る時期
・汗や蒸れ、衣類による刺激
・睡眠や疲れの状態
・ストレスや気持ちの負担
・胃腸の調子や便通
・月経周期や服用中のお薬

同じ「かゆみ」というお悩みでも、身体の状態は一人ひとり異なります。

中医学には、熱や湿の偏りに目を向ける考え方もあれば、胃腸の働きや乾燥、疲れなどを重視する考え方もあります。

「冷えがあるから、何でも温める」
「炎症が気になるから、何でも冷ます」

そのように一方向で考えず、その方の体調に合わせて検討することを大切にしています。


病院での治療と、日々の体調を整える相談を並行して

尖圭コンジローマなどの感染症では、医療機関での診断と治療が基本です。

漢方相談は、その代わりに感染症を診断したり、ウイルスの排除や再発防止を保証したりするものではありません。

一方で、治療を続けるなかでの疲れや睡眠、胃腸の不調など、日々の体調について相談したいこともあると思います。

「また再発するのではないか」と、不安を抱えていらっしゃる方もいるでしょう。

病院での治療を大切にしながら、そうしたお気持ちや体調にも耳を傾けていきたいと思っています。

話しにくいお悩みも、ご相談ください

過去の相談を振り返ると、土屋薬局には以前から、人に話しにくいお悩みを抱えた方がいらっしゃっていたことを感じます。まずは、お話を伺うことから。
必要に応じて医療機関での診察をお願いしながら、漢方相談では、その方の体質や日々の体調に合わせた身体づくりを一緒に考えていきます。屋薬局の漢方相談は無料です。

受診先での診断、治療経過、現在お使いのお薬などが分かるものがございましたら、ご相談の際にお知らせください。

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