
流産後の体と心の回復を支え、次の妊娠に備える体づくりが大切です
焦らず体を整えることが、妊娠を支える大切な一歩になります
流産後の体力回復、流産予防、不育症、習慣性流産対策について、土屋薬局には真剣なご相談が数多く寄せられています。
妊娠したものの、過去に流産や死産の経験があり、「今度こそ、わが子を守っていきたい」そのようなお気持ちでご相談くださる方も少なくありません。

流産後は体と心の回復を大切にしながら、次の妊娠に向けた体づくりを進めていくことが大切です。漢方相談では体質を丁寧に見ながら無理のないペースで整えていきます。
土屋薬局では、不妊症の漢方相談だけでなく、妊娠後の流産予防のご相談、一度流産された後の体力回復、そして今後の妊娠へ向けた体づくりのご相談を受ける機会が多いです。
この記事では、流産後の体力回復の漢方、そして流産予防・不育症・習慣性流産に向けた土屋薬局の考え方を、できるだけわかりやすくご紹介します。
漢方相談では、大きく次の2つのパターンに分けて考えることが多いです。
- 流産直後の生理を順調に整えるための漢方相談
- 普段から妊娠を目指しながら、流産予防も兼ねた体づくりの漢方相談
※妊活中の方の体調相談でもよく見られるテーマです。
流産後のご相談が多い理由
流産のあとは、心のつらさだけでなく、体にも大きな負担がかかります。
「早く次の妊娠を目指したい」
「また同じことになったらどうしよう」
「体をどう整えたらいいのかわからない」
このような不安を抱えながら来られる方も多いです。
だからこそ土屋薬局では、次の妊娠を急ぐだけでなく、まずは流産後の体を立て直し、妊娠しやすく、さらに妊娠を支えやすい体づくりを大切にしています。
不育症や習慣性流産のご相談でも、体力、冷え、胃腸の状態、生理周期、睡眠、不安感などを丁寧に見ながら考えていきます。
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ご相談例|2回の流産を経験された方について
ご質問
私の親友のことで相談があります。
1年前と、つい先日の2回の流産をしてしまいました。
前回の妊娠時には、流産予防のためにバファリンを使ったりもしたようです。
私のこともあり、漢方に強く興味を示しています。
どんな漢方が良いのか、ご助言いただきたいと思うのですが……。
友人は33歳、痩せ型、結婚して5年経ちます。
1回目は妊娠6週で、2回目は妊娠8週で流産しています。
よろしくお願いします。
土屋薬局からのお返事
こんにちは。土屋薬局です。
薬剤師・認定不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。
メールをいただき、ありがとうございます。
一般的には、流産後に生理が3回ほど順調に来たら次の妊娠を考えてもよいと言われることがあります。
ただ、中国漢方の立場から見ると、流産後は心身ともに消耗しやすいため、少し時間をかけて体を整えていくことが大切だと考えています。
習慣性流産にならないためにも、健康な体をつくり、赤ちゃんを迎える土台を整えていくことは大切です。
土屋薬局では、流産後のご相談ではまず、補血(ほけつ) をベースに考えることが多いです。
女性は毎月の生理で一定の血を消耗しやすく、さらに妊娠・出産・授乳ではより多くの血が必要になります。
そのため、ふだんから血を養っておかないと、生理痛や生理不順、冷え、不妊の一因になることがあります。
また中医学では、受精卵や胎児に栄養を届ける大切な働きに「血(けつ)」が深く関わると考えます。
流産の背景の一つとして、この血の働きが十分でないことも考えられます。
中医学では
「婦人は血をもって本となす」
と考えます。
慢性的な血の不足傾向を「血虚(けっきょ)」と呼びますが、流産後にはこの血虚を整え、体を立て直していくことが大切になる場合があります。
血虚(けっきょ)傾向の方によく見られるサイン
- 顔色が白い、つやがない
- めまい、立ちくらみ
- 動悸
- 抜け毛や白髪が気になる
- かすみ目、疲れ目、ドライアイ
- 肌の乾燥、カサつき
- 小じわが気になる
- 手足のしびれ、こむら返り
- 冷え性、手足やお腹が冷える
- 眠りが浅い、夢が多い、中途覚醒
- 貧血傾向
- 経血量が少ない
- 月経周期が長め
- 爪が割れやすい
- 気分が落ち込みやすい
- 不安感が強い
- 舌が淡く小さい
このような傾向を、中医学では血虚として考えることがあります。
流産後は「気」と「血」の両方を意識します
流産後の体づくりでは、「血」だけでなく「気」も大切です。
中医学では、「気」には体を支える力、大切なものを保つ力、胃腸の働きを支える力があると考えます。
そのため、疲れやすい、食欲がない、胃もたれしやすい、風邪をひきやすい、軟便や下痢が多い、不安感が強いといった方では、血を補うだけでなく、気を補い胃腸を整える視点も大切です。
流産後のご相談では、
- 補血
- 補気
- 健脾
- 補腎
- 瘀血対策
などを、体質に合わせて考えていきます。
解説|流産後の漢方相談は大きく2つに分かれます
① 流産直後の体力回復と、生理を整えるための漢方
流産後すぐで、生理がまだ戻っていない時期には、まず体を立て直し、ホルモンバランスや回復を助けながら、生理がきちんと来ることを一つの目標にします。
この時期には、体を温めながら血を補い、消耗した体力を回復させる方向で考えることが多いです。
中国漢方では、流産も体に大きな負担がかかる出来事として捉えます。
そのため、まずは無理をせず、回復を助けることが大切です。
土屋薬局では体質に応じて、
- 補血(ほけつ)
- 補気(ほき)
- 健脾(ほひ)
- 瘀血対策(おけつたいさく)
などを考えていきます。
ここで大切になることがあるのが 瘀血(おけつ) の視点です。
流産後に下腹部の違和感、血の巡りの悪さ、回復の遅れなどが気になる場合には、血流面のケアを考えることがあります。
また、元気不足が強い方では、補気や補腎の考え方を加えることもあります。
早めに卵巣や子宮の回復を意識した体づくりをしていくことも一つの方法です。
② 普段から妊娠を目指しつつ、流産しにくい健康な母体をつくる
流産後に生理が整ってきた後は、次の妊娠を目指しながら、赤ちゃんを育てやすい体づくりを進めていきます。
この段階でも、補血は大切な柱になります。
そのうえで、体質に応じて
- 補腎
- 健脾
- 補気
- 瘀血対策
などを組み合わせて考えていきます。
中医学では、「腎(じん)」は生殖や発育、妊娠、出産に深く関係する と考えます。
そのため、流産予防には補腎の視点が大切になることがあります。
たとえば、
- AMHが低い
- FSHが高い
- 卵巣機能の低下が心配
- 年齢とともに妊娠力の低下が気になる
といったご相談でも、腎虚という体質的な弱りの視点から考えることがあります。
また、胃腸が弱いと、せっかく補うものをうまく支えきれないことがあります。
そのため、健脾の視点もとても大切です。
- 食欲不振
- 胃もたれ
- お腹が張りやすい
- 軟便
- 下痢しやすい
- 不安感が強い
- ストレスを受けやすい
- 夢が多い
- 寝つきが悪い
このような傾向がある方では、健脾薬の考え方が役立つことがあります。
また、健脾の視点は、つわり対策にもつながることがあります。

流産後は体質を整えることで、妊娠しやすく妊娠を支えやすい体づくりにつながります。漢方相談では体の状態を丁寧に見ながら段階的に整えていきます。
瘀血(おけつ)対策も大切です

血流や体質を整えることは、着床しやすく妊娠を支えやすい体づくりにつながります。流産後は焦らず、体の回復を大切にしながら次の妊娠に備えていきましょう。
不育症や習慣性流産、流産予防を考えるときには、瘀血(おけつ) も大切なテーマです。
中医学でいう瘀血とは、血行不良や血の巡りの滞りを指します。
血液の流れが悪いと、必要な酸素や栄養が届きにくくなると考えます。
そのため、血流を整える漢方的な視点を加えることで、着床や妊娠維持のための環境づくりを考えることがあります。
また、瘀血対策は、子宮内膜の状態や生理の質を整えるうえでも大切にされます。
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土屋薬局でのご相談から
ここでは、原文の雰囲気を残しながら、これまでのご相談内容をやわらかくご紹介します。
嬉しいお話1|35歳の方
血を補うことを中心に体づくりを始め、その後、卵巣機能を支える補腎の考え方も加えていきました。
一度は妊娠後に流産を経験されましたが、その後も体づくりを続けられ、再び妊娠に至りました。
無事に安定期を過ぎたとのご報告をいただいたとき、私たちも本当にうれしく思いました。
嬉しいお話2|29歳の方
2人目不妊のご相談でした。
出産後に生理周期が長くなっていたことが気になっておられ、補血を中心に体づくりを進めていきました。
その後、妊娠のご報告をいただき、安定期まで体を守る考え方で継続されました。
元気なお子さんのご出産につながったとのお話を伺い、とてもうれしく思いました。
嬉しいお話3|31歳の方
過去に2回の流産を経験され、精神的にも肉体的にもつらい状態でした。
胃腸が弱く、冷たいものを食べると下痢をしやすい体質もあり、補血とあわせて補気健脾の考え方で胃腸を立て直していきました。
その後、生理痛が軽くなり、血塊も減り、体調の変化が見られるようになりました。
妊娠後も安胎の考え方で体を支え、順調に経過されているとのご報告をいただきました。
※体質や経過には個人差があり、すべての方に同じ結果を保証するものではありません。
不育症では病院での検査も大切です
流産を繰り返す場合には、病院での検査も大切です。
不育症の背景には、
- 夫婦の染色体の問題
- 子宮の形の問題
- 免疫学的な問題
- 凝固系の問題
- 内分泌的な問題
などが関わることがあります。
たとえば、
- 抗リン脂質抗体
- 抗核抗体
- 染色体異常
- 子宮奇形
- 黄体機能不全
- 糖尿病
- 甲状腺機能異常
などが知られています。
土屋薬局では、病院での検査や治療を大切にしながら、漢方では
- 流産後の体力回復
- 体質改善
- 冷えや血流のケア
- 胃腸機能の立て直し
- 妊娠を支える土台づくり
を一緒に考えていきます。
流産後に大切にしたいこと
流産のあと、「早く次を目指さなければ」と焦ってしまう方もいらっしゃいます。
けれども、まず大切なのは、体と心を回復させることです。
流産後は、体力も気力も消耗しやすくなっています。
だからこそ、
- 必要以上に自分を責めないこと
- ひとりで抱え込まないこと
- 少しずつ前を向いていくこと
が大切です。
「めげない、あきらめない、落ち込みすぎない」
その気持ちも、回復の大事な一歩になることがあります。
流産後の体力回復・不育症・流産予防のご相談は土屋薬局へ
土屋薬局では、
- 流産後の体力回復
- 流産後の生理周期の立て直し
- 不育症
- 習慣性流産
- 流産予防を意識した体づくり
- 健康な母体づくり
について、じっくりご相談をお受けしています。
ご相談では、これまでの経過や体調、生理周期、冷え、胃腸の状態、不安感、睡眠なども含めて、体質を丁寧にみながら考えていきます。
🍒 土屋薬局の子宝相談について
私自身も42歳で結婚し、10年間の不妊を経験しました。
当事者としての経験と中医婦人科の知識をもとに、妊活相談を受けています。
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- 舌の写真
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この記事を書いた人

土屋幸太郎(薬剤師・認定不妊カウンセラー・国際中医専門員)
こんにちは。
山形県東根市の土屋薬局で漢方相談を行っている
薬剤師・不妊カウンセラーの土屋幸太郎です。
このブログでは、山形県東根市の土屋薬局での相談経験をもとに、妊活や体質改善、漢方養生について情報を発信しています。
私は星薬科大学を卒業後、東大附属病院薬剤部での研修や中医学の高円寺塾での学びを経て、実家の土屋薬局で漢方相談に専念しています。
土屋薬局は創業100年を目指す薬局で、漢方相談を柱に
・子宝相談(妊活相談)
・痛みやしびれのご相談
・耳鳴りなどの体調相談
など、多くの方の健康相談をお受けしてきました。
また、私自身も10年間の不妊を経験しており、その経験から不妊カウンセラーとして妊活相談を行っています。
これまでに、1028件の妊娠出産のご報告をいただいています。
漢方は体質を整え、体の本来の力を引き出していく考え方です。
ご本人だけでなく、ご家族の健康も含めてサポートできればと考えています。











