漢方薬で痛み、無力感、肘の痛み、背中の熱感も解消


痛み、しびれを楽にしよう! 第3話



ケース3

お客様の漢方体験談/冷え性 左肘の痛み 背中の熱感 足に力が入らない

 

土屋薬局の日頃の漢方相談の実例です。
インターネット上でも公開しますが、皆様のお役にたてれば 幸いです。


山形県東根市神町中央通り 土屋薬局 薬剤師、国際中医師 土屋幸太郎


痛み、しびれを中国漢方で専門的に勉強している薬剤師の土屋幸太郎です。

土屋薬局での痛み、しびれの漢方相談の取り組みをご紹介します。

ご家族の方などで痛み、しびれでお悩み、お困りのの場合には、土屋薬局へどうぞご紹介してください。

皆様に痛み、しびれから解放される喜びを味わって頂きたいです。





B子さんは、42歳の女性です。

飲食店を経営しています。

若い頃から冷え性に悩み、いつも腰から下が冷えています。


大腿部は ソーソーと冷えた感じがし、足首から下はとても冷たく、足底も冷たいという重度の冷え性でした。
 
山形の冬は寒いのですが、夏も B子さんは大変です。


B子さんのお店は お客様に合わせて 冷房を入れているので、夏でも冷え性に悩みます。


通常は お風呂に入ると冷えが解消しますが、今は 入浴しても体が楽になりません。

冷え性ですが、逆に背中の真ん中は熱い感じするそうです。
 

最近、足の筋肉が痩せてきたので、両足が上がりにくく、この前は階段を歩くときに つらかったそうです。


学生時代は陸上部の短距離で活躍していたので、足腰には自信があったのですが、いざ足に力が入らなくなるとショックだそうです。


お店でも立ち仕事が多いので、仕事も大変です。

疲れがたまると鼠経部(足の付け根)にしびれが走ります。

左肘には痛みがあり、左腕を曲げにくいときがあります。

時々ジーンとしびれます。


めまい、耳鳴り、頭痛、肩こりなどはありません。

食欲は普通で、ご飯をおいしく食べられます。

お通じは順調ですが、寒さが厳しいときは便秘がちになります。

また寒い時は 脇の下に汗をかきやすいです。


産婦人科で子宮筋腫があると言われましたが、生理は順調で安定しています。

生理痛もありません。


舌は薄い感じで、色は白っぽいです。

苔は白く薄いです。





“冷え性”と“痛み、しびれ”は漢方的には関係あります




冷え性に悩んでいる女性の方は多いようです。


冷え性をそのまま放置しておけば、“不妊症・生理痛・月経不順・下痢・便秘・頭痛・肩こり・神経痛”など、体のトラブルの原因になります。


特に “痛み、しびれ” を改善するには、冷え性を治さなければ効果が現れにくいです。


体が冷えていると、血管が収縮して 血行不良を招いたり、筋肉が収縮して“痛み・しびれ”が発生します。


血液からの酸素と栄養が患部に届かないので、筋肉や神経が悲鳴をあげるのです。








漢方的に考える。冷え性には「熱量不足タイプ」と「血行不良タイプ」の2つのタイプがあります



冷え性の原因は 「熱量不足タイプ」と 「血行不良タイプ」の2つに大別できます。



○「熱量不足タイプ」の冷え性に合う漢方薬




「熱量不足タイプ」は 「運動不足や栄養不足などで筋肉がなく痩せている人」「高齢者」 「ダイエットをしている人」 などにみられ、“体温が36度以下、生理痛がひどい、よく下痢をする” などの症状を伴うことが多いです。
 

この熱量不足を解消するには、体の熱量を上げる必要があります。


体の熱産生は、筋肉・肝臓・胃腸で行なわれているので、筋肉を増やしたり、肝臓や胃腸を元気にして 熱を十分に発生させると 冷え性改善になります。


中成薬(中国の漢方薬のこと)では、体質に合わせて服用します。


これらの中成薬は、筋肉・肝臓・胃腸を丈夫にする働きがあるので、体の熱量が増え、冷え性が改善してきます。


痛み、しびれの分野以外では、不妊症、精力増強に使用される 繁用処方となっています。


生命力を強化し、精を蓄えますので、「補腎薬(ほじんやく)」とも 呼ばれています。







○「血行不良タイプ」の冷え性に合う漢方薬



「血行不良タイプ」は、「太っている人」 「低血圧の人」 「たばこをよく吸う人」 などにみられます。


このタイプの冷え性の方は、血液にのって熱を すみずみまで運べないため、手足が非常に冷たく、ひどい場合には手足がしびれます。


また血行不良による “肩こり、むくみ、頭痛” などの症状が 多いといわれます。


特に頭痛は、頭を締め付けられるような痛みを伴う 緊張型頭痛が起こります。


「血行不良タイプ」の冷え性を改善するには、血流の改善が必要になります。


中国の漢方薬では、ドロドロした血液を サラサラに浄化する丹参製剤である冠元顆粒(かんげんかりゅう)や体の元気と血液を養いながら 血流を改善する婦宝当帰膠膠(ふほうとうきこう)が有名です。


体のすみずみまで 血液が流れて行けば、血液に乗って温かさが運ばれますので、手足の冷えが改善してきます。







冷え性と痛みに漢方薬の婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)と独歩顆粒(どっぽかりゅう)を組み合わせる




さて、B子さんは 大腿部がソーソーと冷え、足首から下も冷たいことから、冷え性が ひどいことが分かります。
 

冷え性には 「熱量不足タイプ」と 「血行不良タイプ」 があると前述しましたが、B子さんの冷え性は “足の筋肉が痩せてきた” “大腿部がソーソーと冷え、足首から先が冷える”ことから、「熱量不足タイプ」と 「血行不良タイプ」が混ざっていることが分かります。


冷えは 筋肉や関節を拘縮させ、血行不良を招きますので、冷え性を改善しなければ “左肘の痛み”や “足腰に力が入らず、階段が歩きにくい”といった症状は改善しません。


私はB子さんの症状を総合して、漢方薬の婦宝当帰膠独歩顆粒をお勧めしました。







漢方薬で体調が良くなってきて、足の指先に力が入るようになった



5月29日。冷え性も改善して、肘に痛みも走りません。

足に力が入るようになり、嬉しいことに足の指先にも 力が入るようになりました。

ただし仕事で疲れてくると、今度は左足の鼠経部(そけいぶ)が張った感じになります。

そのような時は、すぐに丹参製剤である冠元顆粒を服用すると楽になるそうです。






膝下のしびれは漢方薬で楽になり、背中の真ん中の熱くなる症状も治った




7月1日。服用をする度に、だんだん良くなっているのが分かります。

膝下のしびれや、冷え性も楽になりました。

左腕の痛みも完全に取れ、背中の真ん中(腰と背中の間の辺り)が 熱くなるのも、完全に治りました。


手足や体全体は冷えるのに、背中や腰に熱感を感じる症状は、女性の方に見受けられます。


女性ホルモン失調や自律神経の乱れによって、生じることが多いからです。 


婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)は 女性ホルモンを整え、乱れた神経や体のバランスを正常に戻していく働きがあるので、背中や腰の熱感が解消したのです。



もう一つの理由として、7月で夏の暑い時期ですから、冷え性がひどくならないこともあります。







漢方薬の服用で90%は改善して、走れるようになった


その後、B子さんは婦宝当帰膠と独歩顆粒の服用を続け、8月27日時点では冷え性による足の症状の90%は漢方薬で改善しました。







冷え性と痛みを改善する婦宝当帰膠




女性は 生涯を通して “生理、妊娠、出産、授乳”と命を育てるための大切な役割を担っています。
 

ところが、一回の経血量は 30〜120mlですから、男性よりも血液を消耗します。


男性よりも血液を消耗したら、その分だけ鉄などを含む食品を 多く食べなければなりませんが、実際はそういかないのが実状です。


血液は体に 栄養と温かさを与えていますが、貧血気味で 血量が不足すれば手足などに冷えを感じてきます。


これが女性の方に冷え性が多い理由です。


中国漢方でも、女性に多い手足が冷える冷え性を 「血虚(けっきょ)」と考えています。


足りない物は補うのが基本です。


婦宝当帰膠という漢方薬は、消耗しがちな血液を養います。


同時に血行不良を改善しますので、体のすみずみまで血液が流れるので 冷え性が改善していきます。
 

血液が不足したり、体が冷えていると 「痛み」「しびれ」が生じやすいですが、これらの症状も婦宝当帰膠という漢方薬によって解消していきます。
 

また「当帰を主成分にした漢方薬」には 女性ホルモンを整える作用があるので、“生理不順、生理痛、更年期障害、乳腺炎、不妊症、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫”
にも応用されることもあります。






足腰に力をつけ、痛みを解消する独歩顆粒



B子さんには “左肘の痛み” “足の筋肉が痩せ両足が上がりにくく、階段の昇り降りがきつい”といった症状がありました。
 

肘などの関節の痛みは、血行不良と骨の問題です。


独歩顆粒は 血行不良を改善し、骨や関節を丈夫にしていくので、痛みが楽になります。
 

“足の筋肉が痩せ、歩きにくい”状態は、中国漢方では、生命力の弱り…「腎虚(じんきょ)」と考えます。


「腎(じん)」は 体の若さと老化に関係しているので、足腰が弱っているときは「腎(じん)」 を強化する漢方薬を使用します。

筋肉を増やし、足腰に力を入れるので、徐々に歩けるようになってきます。



痛み、しびれに強い土屋薬局! こちらのコラムも御覧ください。

 膝の痛み漢方解消辞典
 痛み、しびれに中国漢方!
頭痛・肩こり・腰痛・リウマチ・神経痛の漢方対策
 左腕のしびれと左足の踵の痛み
上肢、腕のしびれ、踵の痛み、女性の痛みに
 坐骨神経痛・椎間板ヘルニア・腰痛の漢方
坐骨神経痛、腰痛、椎間板ヘルニア、痛み、しびれ
 冷え性・左肘の痛み・背中熱感・足の無力感の漢方
冷え性で肘の痛み、背中の熱感、足がだるい
 リウマチの漢方療法の紹介
リウマチの漢方薬、リウマチの体質改善
 四十肩・五十肩の漢方療法の紹介
慢性の頑固な肩の痛み、肩関節周囲炎の漢方薬
 肩こりの漢方療法の紹介
漢方薬タイプ別肩こり解消法のご紹介
 脊柱管狭窄症、すべり症、坐骨神経痛の漢方
すべり症、脊柱管狭窄症など頑固な痛み、しびれに
 股関節の痛み、変形性股関節症の漢方
 スペインからの絵葉書
 脊柱管狭窄症に漢方の併用で調子がいい
 悩んだ腰から下の「縮こまるような」痛み・しびれも漢方薬で体質改善
 腰痛すべり症の漢方と漢方薬
 頚椎症、頚椎ヘルニアの漢方相談
頚椎症、頚椎ヘルニアの漢方相談
 ストレスなど心のメンタルからの痛み解放
慢性の痛みにはストレスが関係していると言われています
 慢性頭痛・各種神経痛の漢方相談
頭痛でお悩みの方へ、頭痛の漢方解消法
 膝痛、顔面神経麻痺、リウマチの漢方相談
膝痛、顔面神経麻痺、ベル麻痺、リウマチなど
 腰痛の漢方相談、生活養生法
 父の腰痛
腰痛の漢方相談
 坐骨神経痛治りますか?
坐骨神経痛の漢方相談
 首の頚椎症、ばね指、ヘパーデン結節の漢方薬
 坐骨神経痛の漢方相談
坐骨神経痛の漢方相談
 独歩顆粒について
 福島県郡山市での「みんなの漢方道場 公開講座」 
膝の痛み、変形性膝関節症
 独歩顆粒〜健康で元気な毎日のために



こちらのリンク先もぜひ参考にしてください。




女性の痛みと冷え性を改善し、楽しい生活を漢方で提案します!


痛み、しびれを 中国漢方で和らげましょう!

漢方では一人一人の体質に合わせて相談していきますので、詳しくは漢方のご相談してください。

“痛み”“しびれ”の漢方相談は、 痛み、しびれの漢方相談に強い! 土屋薬局






漢方相談は、
漢方相談室のフォームファックス(0237−48−1477)
お電話(0237−47−0033、0237−48−2550)
で。


漢方相談はこちらのページで詳しく説明しています。


土屋薬局 中国漢方通信へ戻りましょう!