坐骨神経痛の漢方検討会…剥がれるように痛みが取れていった
昨日の7月28日木曜日は20時から22時まで前回の「中医お茶の間不妊症講座」に引き続き、「中一日」での「中医痺証IP通信講座」がありました。
講師はイスクラ産業の陶先生。
痺証(ひしょう)でいつもお世話になっている中医師の先生です。
テーマは「坐骨神経痛」でした。
症例の発表者は岩手県盛岡市の漢方薬局の女性の薬剤師の先生でした。
昨日の形式は「症例」のいろいろなところが「空白」になっていて発表者の先生に、「坐骨神経痛」の症状をお聞きしてそしてヒントを探るような珍しい形式でした。
「坐骨神経痛はいつから発症しましたか?」
2周間前です。
娘家族の引っ越しの手伝いをしたら痛みました。
ちょうど冬の寒さもありました。
2014年2月13日からの漢方相談です。
「坐骨神経痛はどこが痛みますか? 」
お尻の奥が痛いです。
臀部から太もも(大腿部)、膝から下のすね、足の甲まで坐骨神経痛の痛み、しびれがあります。
「坐骨神経痛で病院には行かれましたか?」
病院の整形外科の薬は3種類、2週間服用して症状が変わらなかったので服用を止めてしまいました。
「坐骨神経痛はどんな特徴がありますか?」
入浴すると楽です。暖めると楽になります。
「既往歴はございますか?」
若いころから腰痛持ち、スポーツをしていました。
「坐骨神経痛の症状はどんなときに悪化しますか?」
イスに腰掛けると電気が足の指先までしびれるような感じ、右足です。
…
坐骨神経痛の痺証の検討会、よくよくお話を聞いていくとどうやら盛岡の漢方薬局の先生ご自身が「患者」としての実際の体験談、症例でした。
ちょうどその頃に、中国に漢方研修にでかけた時に飛行機で一緒になった同じツアー(中医皮膚科)のS先生が「独歩顆粒と冠元顆粒の2つを飲まないと駄目ですよ」とアドバイスしてくれたそうです。
中国での漢方研修を終えて盛岡にお帰りになってから、早速、「独歩顆粒と冠元顆粒」の2つを服用して「2週間」で効き目が出なかったのでいったんは漢方の服用を止めてしまったそうです。
でも、カーブスで軽く運動して発汗するようにしたし、再び思い直して「独歩顆粒と冠元顆粒」の2つを服用したところ、じんわりと汗をかくようになり、「詰まっていた水の通ったように感じた」「漢方薬を服用して1ヶ月経った頃に剥がれるように痛みが取れていった」ということでした。
坐骨神経痛とは中高年のかたに多く見られます。
お尻や太もも、すね、ふくらはぎ、足にかけて鋭い痛みやしびれ、ふくらはぎの張り、冷感や灼熱感、締めつけ感などの症状が現れます。
こうした坐骨神経痛の症状は足の一部分だけに強く感じることもあれば、足全体に感じることもあります。
<坐骨神経痛の原因>
椎間板ヘルニア→椎間板の髄核が押し出されて馬尾神経を圧迫します。
<坐骨神経痛の原因>
腰部脊柱管狭窄症→脊柱管が狭くなり、背骨の中の神経が圧迫されて痛みやしびれが起こります。
<坐骨神経痛の原因>
梨状筋症候群→お尻の奥にお尻を横切っている梨状筋の中を走っている坐骨神経が外傷やスポーツ活動などで圧迫されて起こる、痛みやしびれなど。
その他、脊椎や脊髄のがん。骨盤内のがん。
<坐骨神経痛の現代医学の対応>
1)薬物療法 「神経障害性疼痛」、「筋緊張弛緩剤」「血管拡張薬」など
2)神経ブロック療法
3)理学療法(リハビリテーション)
4)外科的療法
(ほかの治療であまり効果がみられない場合や膀胱や直腸に障害がみらえる場合には手術も検討)
<中医学、中国漢方での坐骨神経痛の認識>
風寒湿の邪気が集まり→経脈閉塞不通→坐骨神経痛
<坐骨神経痛にお勧め > 5つの生薬漢方方剤
去風湿、通絡。舒筋骨、止痛
消炎作用、炎症によるむくみ、抗アレルギー作用など期待
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<坐骨神経痛の弁証論治>
○寒湿型→坐骨神経痛が天気の変化で関係する。秋季、冬季がひどくなる。
舌ベロは痰、苔は薄白。風寒湿を感受する病歴がある。
独歩顆粒+5つの生薬漢方方剤
<坐骨神経痛の弁証論治>
○気滞血淤型→外傷歴がある。痛むところが固定、圧迫痛がはっきりする。
舌質は暗、苔が白い
3年から7年栽培される人参、水蛭漢方製剤 +5つの生薬漢方方剤
<坐骨神経痛の弁証論治>
○肝腎両虚型→高齢者によく見られる。経過が長い、長引いて治らない。鈍痛。肝腎陰虚あるいは腎陽虚の症状がある。
舌質は暗、苔が白い
亀ちゃんすっぽん漢方製剤、人参と鹿茸が配合された伝家の宝刀漢方薬、+5つの生薬漢方方剤
<坐骨神経痛の予防>
1)正しい姿勢を保つこと
2)冷えを防ぐ
3)肥満に注意
4)医療体操
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椎間板ヘルニアによる座骨神経痛が漢方で解消!こちらのコラムなども参考になりましたら、幸いです。
坐骨神経痛の漢方相談、痛み、しびれの漢方相談地域№1の土屋薬局までお気軽にどうぞお寄せ下さい。
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坐骨神経痛の漢方相談の今回の教訓は「漢方薬は2週間で効かなかった」としてもすぐに止めないで最低でも1ヶ月間以上は続けてみてください。
と、盛岡の漢方薬局の先生がお店にくるお客様にもそのように説明している。とのことでした。